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紙媒体の本が好き

はじめに

以下は大学の図書館でアルバイトをしていた時のものです。
館内刊行物に「在校生から新入生に向けて」というテーマで文章を寄稿したものの再編です。10月くらいだったので、秋っぽい内容になっています。

私の読書観

皆さんの、余暇を読書に費やす時間はどれくらいでしょうか。

日頃のストレスから解放される休日は貴重なものです。自由に使える時間は有効に使いたいですね。そしてそこに読書のための時間を設けて欲しいと、一図書館アルバイトの私は思うのです。

さて、10月ともなると暑さは和らぎ、季節は読書の秋ですね。読書の秋、という言葉につられて日頃本を読むことがない方も、本を手に取ることが少なからずあるのではないでしょうか。そんなことはないという方も、読書より食欲の秋だという方も是非、学校や仕事終わりに図書館に限らず、本屋さんにふらりと立ち寄ってみてはいかがでしょうか。

私はよく、本を買う用事は何も無いのに、本屋さんへ足を向けます。大学の図書館も同様です。自分の背よりも高い書棚に整然と並ぶ本の背表紙を訳も無く眺めるのが好きなのです。そして心引かれる題名の本を手に取り、ぱらぱらとページをめくり、数行読んでみます。そしてその本に興味を持てば、その本を買うなり借りるなりします。もちろん、そうでない場合もあります。

大学の図書館は市民図書館や一般の書店と違い、学術書が数多く所蔵してあります。本は分厚く、内容は難しそうで、およそ縁がないと思っている人が大半ではないでしょうか。当然その通りで、娯楽目的の大衆文学とは読みやすさが圧倒的に異なります。ですが、学術書を専門分野に特化した小難しいものだと思わずに、知識が詰め込まれ、また私たちの知識を補填する助けとなるもの、という風に考えてみて下さい。こういった、視点の変え方、考え方をくれるのも本です。必ず学術書を読まなくてはならない、ということを強制するのではありません。ただ、本に触れる機会を増やして欲しいと思います。そのために図書館が大いに役立つことを頭の片隅に置いておいて頂けると嬉しいです。

電子メディアの発達により、紙の本よりもタブレット端末で電子書籍を読むことを好む方も多いと思います。電子書籍にもメリットがあることは確かです。ですが、それでは自分の好みに合わせたものに偏ってしまうのもまた事実です。普段目にすることの無い種類の本に出会うためにも、書棚の合間を縫って歩き、背表紙を眺め、見識を深めていって欲しいです。食欲の秋に食わず嫌いをすることがもったいない、と思うように、読書の秋に読まず嫌いはもったいないです。このnoteを読み、読書家も、そうでない人も、読書の楽しさを知るきっかけになれば幸いです。

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