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「足」の機能の巧妙さ-裸足と履物・路面・スピードへの対応

「足」の機能の巧妙さ-裸足と履物・路面・スピードへの対応
伊佐地 弘基 
理学療法ジャーナル Vol.55 No.6  2021.6 p685-688

【文献の要点】

・ヒトは足から地面の情報を身体へと伝えることで姿勢の制御を行っている。
・足には多くの骨と関節、筋が存在する。深部感覚と密に関係し関節構造の安定性に関与。
・足底は感覚器としての機能を持ち、履物による身体機能への影響も大きい。
・インソールで靴を動作の特性に合わせる調整が可能であるが、足底は高感度のセンサーであり、良くも悪くも僅かな変化で動作へ影響を与える。
・靴の中で足部が固定され過ぎると、パフォーマンス発揮に悪影響を及ぼす。

【文献の基本構造】

足、足底は2足直立歩行を行うヒトにとって唯一の接地点であり、感覚情報を収集し姿勢制御の機能を担っている。そのなかで、裸足での歩行分析や変化を捉えることで効果的な治療に繋がるため裸足での評価の重要性を述べている。

また、日々の業務のなかで患者や利用者の靴、インソールの選定をすることもあるだろう。足の姿勢制御に関わる機能から、様々な環境や場面に適応できるよう靴やインソールの特徴、選定や処方におけるポイント、注意点まで解説している。

【著者の伝えたいこと】

・足底は感覚器としての機能を持ち、靴や靴下などの履物が感覚情報、そして身体機能に影響を及ぼす。個々の身体機能の評価に加え、床からの反力を感じることで動作を遂行できるため、裸足での歩行評価は重要。裸足での評価、介入による変化を捉えることが効果的な治療となる。

・靴は足部の機能、身体機能を補う役割がある。購入する際に3つのポイントを押さえることで、ある程度の機能が期待でき、インソールの処方にも好条件となる。

・インソールは靴から伝達される地面の情報を足底へと伝えられるツールとなり、パフォーマンスの向上や様々な動作特性に合わせた調整も可能である。しかし、足底は高感度のセンサーであるため、僅かな刺激が良くも悪くも動作に影響を与えることを念頭に評価、処方が必要である。

・様々な動作に円滑に対応するため、足部、足趾は靴の中で固定され過ぎてはいけない。足底からの感覚情報、アライメント調整、可動性を確保した靴やインソールの選定、処方が環境へ適応できる要因となる。

【文献を読んでみて思う事…】

・歩行や動作を行う際には、リハビリ室の環境もあり靴を履いて行うことがほとんどであった。足部の機能、構造を評価するため、また屋内での実際の生活場面を想定すると裸足、靴を脱いだ状態での評価の重要性を感じる。

・日々の業務のなかで、患者や利用者、家族などから靴の相談や選定の依頼を受けることがあるのではないだろうか。セラピストとして身体機能などを評価した上で、選定するポイントを参考にしたい。

また、靴やインソールによりパフォーマンスを高めることが期待できるが、その反面、足底は繊細なセンサーであるため良くも悪くも動作に影響することを念頭に靴やインソールの選定を行いたい。

記事:ながちゃん

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