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心理士の私が絶対に使わない言葉


心理を仕事にしている私が絶対に使わない言葉があります。


それは意識して使わないでいるというよりも、自然と使うことが出来ないから使わないのです。




私は、「絶対」という言葉を使いません。

「絶対に大丈夫ですからね」
「絶対こっちのほうが良いよ」


だって世の中には絶対なんて絶対に存在しないから。
そんな言葉を無責任に使うことはできない。



でも、あれ?矛盾だらけです。


でも、それが心理士としての私なんです。




矛盾した存在として一貫して存在する


さて、題名をこれだけ強く言い切るかたちにしたのは、私がいつも心に留めている在り方をご説明したかったからです。


世の中は矛盾だらけ。
だからこそ絶対なんて無いんです、絶対に。

そして心理士は、その世界のあり方を映す鏡として、矛盾を一貫して示しているのだと思っています。


だって、本当のことしか言わないセラピストなんて、誰も要らないですよ。

本当のことを言いたくて、それでも矛盾して、本当のことを言えるように努力して、それでも矛盾してしまう。


この苦悩を、心理士は示していくことが必要なのかもしれない。
つまり誰よりも矛盾に苦悩しなければいけないのが心理士なのではないか、と思っているのです。



だから、絶対なんて無いんだよ。(絶対。)




だけど本当は、こんなことを心理士の私が絶対に言ってはいけないのだとも思います。

矛盾を自ら他者に明かしてしまうのは、「だから仕方ない」という切り捨てになり兼ねない。
それはクライエントを失望させ、心理士としての研鑽をストップさせるのではないか?




うーん、だから他者へのアウトプットって怖い。


(しばらくしたら、自分の矛盾に苦悩して、このテキストを削除しているかもしれません。でも削除することは責任を放棄することかもしれないと、悩みながら書いています。)



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