『実習の教科書』(実習中編)~現役理学療法士がまとめた学校では教えてくれない実習対策~
~この書籍への想い~
はじめまして。
理学療法士の長谷川元気です。
今回はこの書籍に興味を持っていただき誠にありがとうございます。
この書籍は「臨床実習で落ないために」という想いの元、作成されています。
というのも、私自身、学生時代にいった実習にあまりいい思い出がないのです。
学校での成績は決して良かったわけではありませんが、定期試験は特に問題なく通過していたため、順調かと思われた学校生活でした。
しかし、実習ではそうはいきませんでした。
学校で習った知識だけではどうしようもない問題にぶち当たります。
それが『指導者との関係性』です。
私なりにもがき、頑張ったのですが、どうにもうまくいかず苦難の連続でした。
やることなすことが否定される日々を送るにつれて、「なんでこんなことをしているのだろう?」と実習を投げ出そうとしてしまうこともしばしばでした。
ある実習では期間を一週間延長してなんとか落ちずに済んだという経験があります。
実習で理学療法を学ぶことよりも、どう指導者のご機嫌を悪くさせないかということばかりに気を遣ってしまった私は、実習の本質から大きく離れたものを経験しています。
あれから何年も経ちますが、あの時の焦りと危機感を未だに忘れることができません。
そんなこともあってか、私が臨床にでてからは『実習教育』に力を入れるようになりました。
実習で落ちるギリギリの経験をしてきた私が、“実習生が私と同じような経験をしないためにはどうしたら良いのか”について考えるようになったのです。
学生を指導する立場になって初めてわかった“実習”の本質。
実習の流れを知っていれば、指導者の求めていることもわかります。
そして、指導者の求めていることがわかれば、指導者との関係性ではなく、理学療法を学ぶことに専念できます。
理学療法を学ぶことに専念できれば、理学療法士としてのよいスタートをすることができます。
実習はあなたの理学療法士人生を大きく変えるものです。
色々な理学療法に触れていくためにも、実習に力を入れていきましょう。
それを今回、この書籍を通してお伝えし、実習で落ないためにはどうしたらよいのかという一つの答えを提示します。
また、その他の細かい実習テクニックに関しては、私が運営する『リハぶっく』(https://reha-book.com/)でも紹介しております。
合わせて参考にしていただけると幸いです。
最後になりましたが、この書籍を手にとったあなたの、実習への負担が少しでも減ることを、祈念いたしております。
長谷川元気
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○ この書籍の内容は独自の解釈と見解であるため、正当性を保証するものではありません。
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では早速本編に入っていきますね。
~~~~目次~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
【見学】の巻
【カルテを読む】の巻
【他職種情報を収集する】の巻
【目標の立てる】の巻
【評価項目を挙げる】の巻
【評価をする】の巻
【統合と解釈】の巻
【治療をする】の巻
【レジュメ・レポートの書き方】の巻
【発表をする】の巻
まとめ
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見学
実習中の見学は、学生さんが思っている以上に大切な経験であります。
その価値が見直されて、これから理学療法士協会が導入するCCS(クリニカルクラークシップ)という実習形式では、見学実習が重要な時間となっていくことになっています。
CCSでは、レポートに取られていた時間を無くし、一日に何症例もの治療を見学することになります。
より多くの症例数を見学し、指導者の考え方に触れることで、より質の高いセラピストを育成することができる、という効果が期待されているからです。
つまり、これからの学生さんには、実習中の見学でどれだけ自分の将来のためとなるような情報や経験ができるのかが、求められていくのです。
見学はあなたの思考の引き出しを増やしてくれるものです。
この患者様にはこんな治療をすると良いのか!
こんな症状に対してはこんな治療をするのか!
この疾患に対する負荷量はこれくらいが良いのか!
このような引き出しをたくさん作るための大切な実習なのです。
見学中にメモるべきポイント
理学療法士協会も推奨する見学を重要視した実習、どの様に取り組めば、良いのか提示していきます。
1.どんな疾患か。
まず、どんな疾患に対してリハビリを提供しているのかを知らないことには、スタートラインにも立てません。
ただ、一番大切ではありますが、一番デリケートな話題でもありますので、深追いする際は注意が必要です。
また、その方が患っている疾患を知ることで、リハビリを行うにあたってのリスク管理にもなりますので、自分自身の保護のためにも必ず聞いておきましょう。
できれば、見学に入る前に既往歴も含め聞きだしておくとよいでしょう。
2.発症してどのくらいの期間が経っているか
発症からの時期によって、できる治療・できない治療があります。
特に超急性期でのリハビリの場合、身体には生理学的変化(痛み・骨や皮膚の修復・筋出力など)が著しく現れます。
それに伴い、疾患増悪・禁忌のリスクも変わってくるため、できる治療・できない治療が刻々と変わっていきます。
また、発症からあまりに長い年月が経っていて、リハビリの力ではどうすることもできないような症状もあります。
そういった症状に対しては、リハビリの即時効果が得られにくいため、治療の優先度を下げて提供している可能性もあります。
このように介入したくても優先度を下げざるを得ない状況もあるかもしれません。
これもリスク管理の一つです。
3.これまでの経過
伸びシロの予測をします。
大雑把にみて、回復傾向?悪化傾向?維持傾向?を把握することでこれからのリハビリの効果を予測をすることができます。
治療をするにあたって予後予測をすることは、大切な過程です。
この判断を外してしまうと、最終目標が大きく変わってきてしまうからです。
最終目標が変われば、その患者様の人生も変わってきます。
4.問題点は何か、そして、どんな評価の方法で問題点を抽出したか。
問題点を把握することで、治療の方針も把握することができます。
また、評価方法はリハビリをするに当たってとても重要なものとなります。
私はこれを一番重要視して見学することをオススメします。
「評価方法の知識の引き出しが多い=優秀なセラピスト」であるとも言われています。
評価方法の知識が多いと、的確に問題点を見つけやすくなるだけでなく、治療効果に悩んだときにも、再評価してほかの問題点を挙げることができるという強みになります。
学生さんのうちに色々な先生方の考え方(評価→治療)を学んでおくことで、実際に臨床へ出てから、自分の考えだけではどうしようもなくなった時に、この引き出しを開けて患者様へ還元できるようにしておきましょう。
5.問題点に対してどんなアプローチをしているか。
要するに治療内容です。
学生さんにとってこれを学ぶことが、メインだと考えてる方も多いとは思います。
しかし、ここだけに着目していても、臨床では全く使い物になりません。
先に挙げた1〜4の情報と掛け合わせて覚えておく必要があります。
どんな症状に対して、どんな評価をして、どんな治療をしているのか。
これを理解していないと、臨床ではあなたが壁にぶつかったとき、助けてくれる知識の引き出しとはなりません。
そのため、この5つのポイントは確実にメモっておきましょう。
また、見学に慣れてきたら、どんな工夫をしていたのか(環境設定や声のかけ方など)にも着目してみましょう。
『個別リハ』特有の工夫がたくさんあるはずです。
これらに着目して見学し、わからなかったことに関しては、指導者に全部質問しましょう。
また"わかった"と思っていることに関しても、その考え方で良いのかの確認をしましょう。
指導者はもっと深くまで考えているでしょうからね。
最後にもう一点。
見学の際は単発で行くのも良いですが、なるべく経過を追うことも大切です。
日々の変化を学ぶ機会ともなりますし、臨床家の考えをより深く学ぶこともできます。
単発の見学では伝えきれない情報がたくさんあります。
特に急性期病院の入院患者様であれば、日々の変化が著しく、リハビリの内容も全く異なることがあります。
その変化を学ぶためには、毎日見学に入らせてもらう必要があります。
「経過を追いたい」という旨を伝えた上で、一定期間見学に入らせてもらえるように相談してみましょう。
冒頭でも触れましたが、見学はいかに"引き出し"を増やせるか、これが将来の自分にとってどれだけ貴重な情報として、落とし込めるかが大切になってきます。
実習の大半の時間を占めている見学実習。
多くの学びとなれるよう、積極的に参加してみてください。
カルテを読む
患者様の個人情報であるカルテ。
このカルテからどんな情報が得られると思いますか?
いきなりカルテを渡されても、どこを見ればよいのか、なにを見れば良いのかわかりませんよね。
ということで、この章ではカルテの見方についてまとめていきます。
とはいえ、実習地によって、カルテのどのへんに情報が載っているのかが違います。
そのため、指導者に以下の情報の在りかを聞いておくようにしてください。
絶対に抽出しなければならない情報
まず、カルテから絶対に抽出すべき情報です。
・・・と、ここまでが無料で公開分です。
以下の内容も、少しでも良い指導を受けることができるように、そしてその経験をもって臨床へ臨めるように、、、
その願いがこもった教科書となっております。
有料とはなってしまいますが、「輝く未来への切符代」だと思ってご購入いただければと思います。
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