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時計に立たされている|ぼんやりノート

毎日座って仕事をしている。
イスに座って、パソコンに向かう日々だ。

座りっぱなしはよくない。
運動までいかなくとも、たまには立ったほうがいい。

と、なにかの本で読んだ。
そうはいっても、集中すると立つことを忘れてしまう。
もちろん運動もしない。

そんな不動のわたしに時計が号令をかけてくる。

 スタンドの時間です!

「!」の明るさにうながされ、イスから立ち上がり、立ったまま仕事をする。
立ってもマウスから手を離さないので、よい姿勢とはいえない。
こんな姿勢でいいのか、と思いつつも1分ほど立ちつづける。
すると、また時計は合図をおくってくる。

 やりました!
 スタンドゴールに向けて、さらに1時間達成しました。

そして、わたしはまた座る。
そんなことを1時間に1回、数時間くりかえす。

この時計はApple Watchで、保育園からのお迎えきてねの連絡を逃したくない一心で買った。
実際に、連絡を逃したことは一度もない。
便利だと思う。
ただ、こんなに立たされることになるとは思ってもみなかった。

健康志向な時計のようで、スタンド以外にも、
ムーブ(カロリー消費)、エクササイズ(早足くらいの運動)、深呼吸
をうながしてくる。
達成に応じてバッジがもらえるので、モチベーションも保ちやすい。
深呼吸はバッジがもらえないが、深呼吸の効能をうたってくるので、やりたくなる。
ゴロゴロするのが好きなわたしが、多少なりとも立ち上がることや運動を意識できているのは Apple Watchのおかげである。

さいごに、もう1つ。
この記事を書くために、スタンドの画面表示を調べていた。
立ってください!的な文章だったと思うけど、正確にはどういう文章でうながされるんだったかなと思って。

 スタンドの時間です!
 立ち上がって、1分間ほど動きましょう。

「立ち上がって」のあとに続きがあったとは。
人間は不都合な文章を認識しないらしい。
思いがけず認識させられてしまったので、明日はマウスから手を離すことにする。


わたしが使っているモデルはこれです。
ほんとうに使いつづけるのか自信がなくて、いちばん安いモデルにしました。
電話に気づきたい&立ち上がるのうながされたいだけなら、十分です。


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