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Book #4 今日の決断が七代先の子孫に感謝されるものでありますように『同族経営はなぜ3代で潰れるのか?』

書籍名  「同族経営はなぜ3代で潰れるのか」
著者  武井一喜
発行  クロスメディア・パブリッシング 2014年8月11日 

eriko的要約

寝具の製造卸業を営む家の四世代目の長男として生まれた著者は、幼い頃から「お前は後継ぎだ」と言われて育ち、その自覚から、大学卒業後米国でMBAを取得し家業に入社するも、そこで待っていたのはビジネススクールでは学ばない課題の山であった。父の後を継いで社長就任1年後、会社は倒産。「単にビジネスを伸ばす努力だけでは片手落ちであることを、会社を失ってはじめて気がついた(著者談pp5)」

MBAだけでは通用しない家業/同族経営の後継のヒントや指針を、実体験した著者がわかりやすく事例も活用しながら、ファミリービジネス経営論を網羅的に説明している指南書である。

ファミリービジネスを取り巻く環境について
ファミリー企業の競争力の源泉「独特の構造」「源泉」「力学」「課題」
ファミリーの幸福とビジネス発展の両立
事業承継
について、整理されているが、特に、まずファミリービジネスには独特の構造があり、それが生み出す課題に気づく大切さと、現社長の準備について、経営者は知っておくべきだと思っている。

現在は、ファミリービジネス・コンサルタントとして活躍する著者。
ファミリービジネス・アドバイザーの選び方や大切な考え方なども紹介されている。


eriko感

武井さんはとても穏やかで、とても深いブルーの大きな海を感じさせる方だ。ご体験と豊かな知見から醸し出される言葉や雰囲気に、ファミリービジネスの課題の大きさと可能性をいつも感じる。

事業承継の親子問題を「見ないこと」にしないこと、そこにれっきとした経営論的課題があることを知るだけで、ずいぶん物の見方が変わる経営者・後継者がいるのではないかなあ、と思う。星野佳路さんも、そういう想いでファミリービジネス事業承継に関する活動をされている。

まだまだファミリービジネス経営論勉強中の私だが、伝えられる方々へ伝えていきたい。





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