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「やるな、アイツら」ピア効果

お盆休みが終わりました。本校では9月末に文化祭・体育祭があるのでその準備が始まります。僕も今まで担任として様々な出し物・模擬店を生徒とやってきました。例えば

ペンライトアート▽

千と千尋の神隠しの劇▽

などなど。元々出し物を考えたり、模擬店で調理をしたりすることは得意だったのですが高校生は「火がつくまで」が大変です。そこで意識しておきたい労働経済学・心理学は

ピア効果(Peer effect)


と言います。ガーヤン(2009, AEJ)は、「ゴルフ競技でのピア効果の検証」の研究論文を発表しています。要約すると「ゴルフのホールを一緒に回る人の技術レベルによってスコアが変動する」というものです。これは優秀な人のやり方を見て学び、その結果自身の 生産性が上昇する「学習効果」と、優秀な人を見ることでモチベーションが上昇し、その結果 自身の生産性が上昇する「モチベーション効果」の二つを併せてピア(同僚)効果と呼んでいます。
また他のアメリカの研究では、自転車で走行したときのタイムを、単独で走行した場合と数人で競争して走行した場合で比較すると、競争した場合のほうが速かったとそうです。Peerとは同僚という意味の英単語です。実はピア効果には〈正〉と〈負〉の両面があります。

正のピア効果

能力や意識が高い仲間が集まり同じ環境でレベルが同程度のメンバーが集まることで「負けたくない」という健全な競争心が生まれ、モチベーションが高まります。

負のピア効果

モチベーションやレベルがあまりに乖離している場合は要注意です。メンバーの言動が他のメンバーに悪影響を与え、個人だけではなく、クラス全体の生産性や能力を低下させてしまうこともあります。これが続いてしまうと、雰囲気が悪くなりクラスを疲弊させてしまうため、サボる生徒が発生したり、モチベーションが下がったりするといったことも起きてしまいます。

ゴール(完成)のイメージを少しずつ共有する

生徒にも僕たち同様、得意・不得意があります。前述したペンライトアートでは10分程度の動画を作成しました。その中で生徒の人間関係や特性を見て、①ペンライトを動かす②動画を撮影する③ステンドグラス調の切り絵を作成する④パラパラ漫画を描く⑤ペットボトルを投げてゴミ箱に入れる⑥演技をする などにグループ分けをしました。そうしてそれぞれに役割を与え、期限を設け課題に取り組んでもらいました。最初はイメージができず何をやれば良いか戸惑っていた生徒たちも出来上がったパートごとの素材を組み合わせ少しずつゴール(完成)のイメージを共有しました。するとグループごとで話し合い、他のグループよりもさらに良いものを作ろうとアイデアを出してくれるようになりました。その結果、全クラスで競い合い1位を決める【ステージ発表賞】を毎年いただくことができました。ぜひピア効果を活用して生徒の思い出に残る作品を作ってみましょう😀




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