見出し画像

映画の感想まとめNo.31~40

映画の感想を10本ずつ箇条書きで載せています。


No.00031『パラサイト 半地下の家族』

2020年上映/ポン・ジュノ監督/製作国:韓国
鑑賞日:2020/08/04
・見たい見たいとは思ってたけど流行病やらなんやらで映画館に行くタイミングを伺っているうちに上映終了してしまった。ので、TSUTAYAでレンタルしてきた。
・まず何よりいちばん印象に残ったのは、半地下で暮らすキム一家の長女であり主人公ギウの妹・ギジョン役を務めたパク・ソダムさん。かわいい~~~何~~~?めちゃくちゃかわいい。韓国といえば整形が有名というのはなんとなく知ってたんだけど、ソダムさんの美しさはちょっとそれとはベクトルが違う。天然の、生まれ持ったかわいさ。後で調べて知ったけど、整形はしてないらしい。いや、整形の有無で価値がどうのこうのとは一切思わないけど、手が加えられてない美しさがあるなと思った。最初に映った瞬間から最後までずっと綺麗で美しくてかわいいからほんとにびっくりしちゃったし正直半分くらいはソダムさんのかわいさに意識が飛んじゃった。これは沼。急に沼に突き落とされた。そういう映画じゃないと思ってたのに。
・韓国映画を見るのは人生で2度目だったので、先が全然予想のつかない展開でものすごくハラハラした。し、展開もオチも何もかもが自分の想像のつかないものだったのでとても驚いた。
・これ…この映画は、もしかしてだけど、ギャグ映画の要素もあるんじゃないか?なんかもっと、ホラーとは違うけど怖いみたいな作品なのかな?と思っていたので、いい意味で拍子抜けした。
・お金持ちのパク家に、最初は主人公ギウが入り込み、続いてギジョンが入り込み、父も母も…とトントン拍子にパラサイトしていく。なるほどそりゃ確かにパラサイトだわ、と思って見ていたら、思いもよらない展開に。こっちの意味のパラサイトもあるのね!?と、思わず笑ってしまった。ていうかそっちのパラサイトの方がパラサイトだわ!!という感じ。
・家政婦のおばさんを追い出す方法が悪質すぎてそれにも笑った。あんな怖い方法あるかよ。アレルギーで殺しちゃうんか…?と思ったらそっち!?という。
・またソダムさんの話になっちゃうんだけど、半地下の家が豪雨で水没してしまうシーンで、汚水があふれまくるトイレの蓋に座ってギジョンがタバコを吸うシーンがあるんだけど、それがもう美しくて美しくて。言い過ぎかもしれないけど、製作国問わず今まで見てきたあらゆる映画の中で、いちばん美しいシーンかも…と思ったくらい美しかった。汚水も溢れてるし下水がすぐそこまで迫ってるし、ヤンキーな女の子がタバコ吸ってるという、美しさ要素など一つもないシーンにもかかわらずものすごく美しく見えて、ソダムさんが持ってる力ってものすごいんだと思わされた。
・最後の展開もすごかった。怒涛の展開。すごいシーンなのに笑っちゃう。ものすごく悪質で上質な風刺ギャグを見ているような感じ。シリアスなのに笑ってしまう。この感じ、ジャンルは違うけどアウトレイジにも通ずるものがあるな。迫真のシーンのはずなのに笑ってしまう。
・最後は、予想外だったけど、やっぱりそうなのか、という感じ。この家族はこの家から離れられないんだな。業の深さを感じた。
・最後にまたソダムさんの話になるんだけど、ギジョンが初めてパク家を訪れるとき、インターホンを鳴らして自分のキャラ設定を歌いながら確認するシーンがある。「ジェシカ、一人娘、イリノイ、シカゴ」と歌うシーン。かわいいのももちろんなんだけど、歌がすごく印象に残る。後で調べて知ったのだが、これは「竹島は韓国の物」というニュアンスの歌の替え歌らしい。なるほど…と思った。電化製品や食べ物で日本の物がたまに移ったりセリフで出たりするんだけど、これも何か繋がりがあるのだろうか。詳しくないので分からないが。

No.00032『名探偵ピカチュウ』

2019年上映/ロブ・レターマン監督/製作国:日本、アメリカ
鑑賞日:2020/08/05
・ポケモン、マジに人生で一回もやったことがなくて、ポケモンGOを少しだけやったことがあるレベルだった。なのでもちろんポケモン映画もこれが人生初。名前が言えるポケモンも、ピカチュウとカラカラとゼニガメだけ。本当にポケモン知識がゼロだったので楽しめるか不安だったけど、シワシワになるピカチュウが見てみたかったので鑑賞。
・ポケモン、かわいい。すっごいかわいかった。ゼニガメとかフシギダネとかヒトカゲとか、ルーツが爬虫類や両生類なポケモンはかなり爬虫類感、両生類感があるなぁと思った。コダックとかピカチュウとか、フワフワなのは本当にフワフワですごかった。
・ピカチュウの声が西島秀俊さんとのことだったので吹き替えで鑑賞したが、面白かった~。全体的におっさん臭いのに、声が西島秀俊さんなので爽やかないい男っぽさもあってすごく不思議な気持ちになった。途中までは「おっさん臭いピカチュウおもろいやろ?」みたいなことなのかと思ったが、最後でそれらもきちんと回収されていて感心した。なるほど、全部意味あったんだね。
・「十万歩目指してるんだ」とか、シワシワタイムに口ずさんでた歌とか、全然分からなかったんだけど多分何かしらの実在するおもちゃだったりアニメの関連曲だったりするんだろうな。例のごとく一切経験が無いので何も分からなかったけど。知ってたら「おお!」となってより楽しめたんだろうなと思った。
・人の手で作られたポケモンから、ポケモンを覚醒させるエキスを採取するってなかなかヘビーだな…と思った。そりゃミュウツーも怒る。
・人間に変身してるときのメタモンの目、怖すぎ…。あそこだけ急にB級ホラー感出てた。『スキン あなたに触らせて』という、いつか見たいグロ映画があるんだけど、メタモンの目見た瞬間にその映画思い出した。あの目が宝石になってる人にめっちゃ似てない?
・ストーリーは子ども向けなので簡単だけど、ポケモン分からなくても楽しく鑑賞できた。楽しかった。確か名探偵ピカチュウってゲームあったよね?やりたいなぁ。

No.00033『来る』

2018年上映/中島哲也監督/製作国:日本
鑑賞日:2020/08/22
・フォロワーが面白い面白いと前から言ってたのは知ってたけど、あんまり興味なかった。でもこの度最推しVTuberのミミックちゃんが「セツナ様とライザ様と同時視聴するからおいで~!」と言ってくれたので走ってDVD借りに行った。人生初の同時視聴。
・序盤しばらくは、妻夫木聡さんと黒木華さんによる地獄のような親戚付き合いや結婚式のシーンが続く。これがもうめちゃくちゃに地獄。ミミックちゃん達も「人間ドラマの映画…?」とザワついていたのが面白かった。
・途中から終盤にかけては、人間の嫌なところとホラーがいい塩梅に混ざったようなストーリー。妻夫木聡。地獄。妻夫木聡さん、ヘラヘラしたどうしようもない男を演じたら右に出るものはいないな…。天才…。
・終盤はもうアベンジャーズ。アベンジャーズ未視聴なので分かんないけど、アベンジャーズ好きなミミックちゃんが「アベンジャーズだ!」って言ってた。柴田理恵宗派や仏教、神道、見たことない宗教などいろんな宗派の人間が集まりまくって祈りまくるところかっこよすぎ。面白い。みんなでゲラゲラ笑いながら見た。
・そしてラスト。えっ。こんなオチ…?えっ。みんなで困惑した。尻切れトンボすぎてパニックになるライザ様、考察班を求めるセツナ様。「来る ネタバレ オチ」で検索するミミックちゃん。チャット欄でただただ困惑し右往左往するオタク。ホラーの同時視聴でこんなにみんなが困惑してパニックになるとは思わなかった。
・出てくる俳優さんたちが豪華すぎてびっくりした。誰が主人公なのか分からないくらい。妻夫木さんがあんなに早く死んでしまうとは。妻夫木さんが主人公だと思っていたので、びっくりしすぎてみんな「終わり!?」とパニックになったのが面白くてよかった。
・ネットで「柴田理恵がすごい」と話題になっているが、本当にすごかった。序盤で「さすがワハハ本舗」とかふざけて言ってしまったが本当にすごくて、素直に反省した。そうだよな、柴田理恵さん、忘れがちだけどプロの女優さんなんだよな。すごい。ヘラヘラした旦那の妻夫木さんや病んでいく嫁の黒木華さん、主人公(らしい)岡田准一さん、霊媒師姉妹の松たか子さん、小松菜奈さんと、すごい人たちがたくさん出てるし、その人たちより出演時間は少ないのに、完全に食ってたもんな。柴田理恵さんが劣勢になったとき、みんなで「柴田~~!😭」と叫んだのが面白かった。
・正直言ってこの映画は「浴びる映画」という感じで、考えたり深く考察したりしたら負けだな、と思う。参考にしようとフィルマークスを覗いたところ「霊媒師のばあさんたちが旅行気分でいたら死んだり、カプセルホテルで神主の服に着替えたり、松たか子や岡田准一がファブリーズかけたり、壮大な祈祷をしたり。真逆のものをくっつける遊びをずっとしている」という感想を見かけ、めちゃくちゃ納得できた。なるほど!!そういうことだったのね。確かにこれらのシーン全部めっちゃ面白かった。
・それにしてもオチ…。本当に尻切れトンボ…。原作はシリーズものなので(ミミックちゃんが調べてくれた)、仕方ないのかなぁ。でもそれにしてもオチ急に適当すぎる。結局は、スプラッタシーンや終盤のアベンジャーズシーンを撮りたかったのかなと。そのための映画なのかなと思う。
・この映画、みんなで同時視聴で見て良かったなと思う。もちろん楽しいからというのもあるけど、このオチのモヤモヤ感や随所の雑さ(詰めの甘さ)をみんなで言い合うことでうまく昇華して、嫌な気持ちにならずに済んだので。もし一人でひっそり見ていたら、あまりのオチの尻切れトンボさにガチ凹みしてしまっていたかもしれない。「全然つまんない映画だった!☆0.5!」という評価をしちゃってたかも。でもみんなでワイワイ見たので楽しかったし、見終わってからも「面白い映画だったな」と思えているので、VTuberが好きでこの映画まだ未視聴の人はぜひ推しと同時視聴で見ることをおすすめします。


No.00034『告白』

2010年上映/中島哲也監督/製作国:日本
鑑賞日:2020/08/24
・初めて見たのはいつだったか忘れたけど、WOWOWか何かで見て、それからずっと大好きな作品。長い間見てなかったけど、先日『来る』を見た時に触発されたのかものすごく見たくなり、鑑賞。
・いや~~もう本当に好き。もう何回も見たし、原作も何回も読んだけど本当に好きだなと思った。
・やっぱり松たか子さんの演技が本当にすごい。原作から抜け出てきたというか、将来松たか子さんが演じる前提で書いたのか?と思うくらいピッタリ。それに加えて、原作の教師は本当に淡々と語っていくので「テキスト」という感じなのが、松たか子さんが演じることでテキストに命が宿ったなという感じ。
・登場人物が本当にみんなそれぞれ一方通行で苦しい。少年A,B目線は本当に見ててしんどい。
・この作品は、原作もそうだが犯人捜しが目的ではないので、開始早々犯人がわかる。でもそこからが怒涛の展開すぎて、初めて見た時は本当に「なんだこれは!」と思った。
・少年Aのことを「中二病」と一言で言ってしまえばそれだけだけど、見てて嫌になる感じがすごい。一生懸命取り繕ってクールに演じていても、隠しきれないほどのお母さんへの執着。見ててしんどくなる。
・中島哲也監督の作品はこれを合わせて3本ほど見たが、この人は「陰と陽」をくっつける方式で映画を撮る人だなぁ、と思った。告白もまさにそう。暗いシーンでわざと明るい曲を流したり、明るいシーンと暗いシーンが交互にやってきたり。だから中だるみせずにずっと面白いままなんだろうなと思った。でもその分すごく疲れる。
・今日これを見たのは、岡田将生さんのウェルテルをもう一回見たかったからというのもある。改めて見てもやっぱりめちゃくちゃウザくて最高だった。岡田将生さんのことが昔から好きでこの作品でもめちゃくちゃ顔が良いのに、ものすごくウザいから笑ってしまう。ウェルテルもなかなか不憫なヤツだよなぁ。何も知らされずに森口の言いなりになって。岡田将生さんがはまり役すぎて毎回笑ってしまう。


No.00035『雷桜』

2010年上映/廣木隆一監督/製作国:日本
鑑賞日:2020/08/25
・岡田将生さんを見たいブームが来ている。前から少し気になっていたので鑑賞。
・徳川家に生まれた病弱な男と山で育てられた女の身分違いの恋物語。一応時代劇なのだが、なんだか時代劇らしくない感じ。時代劇はほぼ見たことがないが、なんかちょっと乱雑な感じがした。
・岡田将生さんが本当にかわいい。殿と呼ばれるんだけど、なんかお姫様みたいな感じ。女装してるとかトランスとかじゃなく、病弱な感じと役割がお姫様みたい。病気でよく意識を失うところとか、跡継ぎではないけど身分は高くて結局はよそに行って結婚しなくてはいけないところとか。身分以外に価値が無いという、まさにお姫様。うつけと悪口を言われて心身を病んで、常に周りに当たり散らすワガママで世間知らずのかわいいお姫様。
・蒼井優さんが演じる遊は山育ちで破天荒で男気溢れる。まさに城から出られないお姫様を外に連れ出す王子様。蒼井優さんもかわいかった。かわいい二人が主役だった。
・なんか、ストーリーが全体的に「あるある」に則って進んでいっているなぁと思った。最初から最後まで、身分違いの恋物語あるあるをひたすらやっているような感じ。最後まで「でしょうねえ…」と思ってしまった。
・当たり前だがこの時代なので、二人の恋は実らないけど、岡田将生さんが演じるこのお姫様みたいな殿は、最期まで遊のことを思っていて、それもまたお姫様らしさだなと。完全にヒロインだった。
・キャストがものすごく豪華でびっくりしたけど、内容がそれに伴ってるかと言うと、う~ん…という感じ。ただでさえ恋愛モノをほぼ見ないので、結構長く感じた。でも蒼井優さんと岡田将生さんが本当にかわいい。マジでかわいい。特に岡田将生さんが本当にかわいい。ヒロイン。


No.00036『ジョジョの奇妙な冒険 ダイヤモンドは砕けない 第一章』

2017年上映/三池崇史監督/製作国:日本
鑑賞日:2020/08/27
・ジョジョは原作とアニメが大好きで、だからこそこの実写化には大反対だった。絶対見たくないと思ってた。でも、見ずに悪口を言うのは違うなとも思っていたので、この度の岡田将生さんを見たいブームにあやかって旧作110円払って見ることにした。これでやっと正々堂々と悪口が言える。
・分かってたことだけど、やっぱり全てにおいて最悪だった。始まりがもう既におかしい。見初めて5分あたりで「この作品には原作への愛もリスペクトも感じられないな」と思って、悲しくつらい気持ちになった。
・全体的に原作やアニメが持っているジョジョという作品独特のかっこよさやセンスみたいなものが全て削がれてしまっていて、とてもダサい。何もかもがダサくて、お手本みたいな原作レイプ。街並みや登場人物やセリフ一つ一つなど、どこを取ってもただただ原作を劣化させた感じでしかなく見ていて小っ恥ずかしくなる。
・ストーリーは、アンジェロ~形兆兄貴までのところなのだが、本当にアンジェロが長い。全体の3分の2くらいをアンジェロが占めてるので本当に長いしテンポが悪い。まるでアンジェロがものすごく強いボスのような扱い。そんなわけねえだろって。アンジェロだぞ。ふざけてんのか?
・アンジェロが終わって満を持して虹村家に移るんだけど、それもまた中身がものすごく薄いものにされていて悲しかった。本来仗助と億泰のバトルシーンはものすごくかっこいい見どころだし、形兆兄貴や父親のところはとっても大事なシーンなのに、適当に作られていた。もっと丁寧に作ってほしかった。虹村の父も、あんなモゴモゴした適当な着ぐるみじゃない。虹村家のシーンを適当にされているのが本当につらかったし悲しかった。
・キャラクターもなんかみんなおかしい。まず仗助だけど、漫画の実写だからってなんでもかんでも全部山崎賢人さんにするのは止めてあげてほしい。仗助をこの人が出来るわけがないのはやる前からとっくに分かりきっていたことだと思う。迫力も覇気も足りてないし、仗助が持つ抜けている感じやかわいらしさも無い。自慢の頭も似合ってない。なんか制服もおかしい。あれは仗助の服じゃない。山崎賢人さん、かっこいいし演技も上手いから、漫画の実写じゃなくてもっと違うちゃんとした役をさせてあげてほしい。もっとちゃんとしたはまり役で山崎賢人さんを見たい。
・康一くんもずっと変。身長や体格のことを言うのは揚げ足取りになるしさすがに性格悪すぎるから言わないけど、それを差し置いても神木隆之介さんではないでしょ…と思った。康一くんはジョジョの中で唯一と言ってもいいくらいの常識人ポジなので見てて腹が立つようなキャラではないはずだが、なんかずっと見ててイライラした。でもまぁだからと言って他に康一くんをやれる俳優が全然思いつかないので、神木隆之介さんで間違いではなかったのかもしれない。イライラはするけど。
・なぜかもう由花子さんがいるんだよな。由花子さんは小松菜奈さんがやっていて、まぁ確かにな、という感じだった。小松菜奈さんは変わった役をするとすごく映えるし、由花子さん変わってるもんな。ただ、由花子さんはもっと、最初からずっと一貫して康一くんのことが大好きで大好きでたまらないというキャラなのに、なんか違ってたのが嫌だった。あんまり好いていない感じ。もっと最初から「死んでも離さないわよ」みたいな感じじゃないとダメなのにな。あと同じクラスなの?同じクラスはダメだよ。
・アンジェロはなんかクールで強そうな雰囲気のヤツになっていた。山田孝之さんがかっこいいのは分かるけど、それじゃない感がすごい。あんなのアンジェロじゃない。ただの強い敵じゃん。もっと狂気的で、ぶっちぎりにヤバい感じが欲しかったけど、なんか丑嶋くんみたいだった。
・承太郎は伊勢谷友介さんなんだけど、良くもなく悪くもないという感じ。なんかぼんやりと「承太郎じゃないな~」とは思った。でもだからと言って嫌とかもなく。何も思わなかった。無。迫力は無かった。途中で、承太郎がジョセフに電話しながら写真を取り出して見るシーンがあって「もしかしてエジプトの!?」と思ったらキメ顔のアンジェロだったから爆笑してしまった。
・形兆兄貴は岡田将生さん。岡田将生さんが好きだから完全に贔屓目で見てるけどかっこよかった。さすがに原作やアニメの兄貴に比べると劣るけど、あんまり違和感も無かった。身長も高くて顔もかっこよくてスタイルが良いから形兆兄貴としてすごく映えてた気がする。
・それに比べて億泰が最悪。一番最悪だった。元々ジョジョの中で億泰が一番推しなので余計につらかった。なんか知らね~俳優だったんだけど本当に最悪だった。ブスだし顔のバッテンも薄いし体格も足りてないし覇気がない。そこらへんにいるチンピラと変わらない。あと、喋り方がアニメ億泰の高木渉さんを一生懸命真似してるように見えて、でも全然できてないからすごく痛々しかった。この映画撮ってるときにもうアニメオンエアされていたかは知らないけど。
・仗助のおじいちゃんは國村隼で、結構いい感じだったけどめっちゃお酒飲んでた。あんなに飲んでたかな…?でもあまり違和感はなかった。優しくて正義感の強い警察官のおじいちゃんという感じ。
・ちょっと嫌だなと思うと細かいところまで全部嫌になる。例えば、朋子が「トラサルディというレストランに行ってくる」というシーンがあるが、そういうのも「トラサルディをそんな気軽に使わないでくれ」と思ってしまう。そもそもトラサルディまだねーだろ。トラサルディはトニオさんがいるところで原作では見どころの一つだから、そんな細かい演出のダシにしないでくれ…と思ってしまった。他にも、細々としたところがすごく気に障る。
・一番の原作レイプはやはり形兆兄貴の最期だと思う。原作では、形兆兄貴は音石明というギタリストの、電気を使ったスタンド「レッドホットチリペッパー」に殺されてしまうのだが、それが全く違うものに捻じ曲げられていた。見る前から、風の噂で「レッチリじゃなかった」というのはなんとなく聞いていたのだが、まさか吉良吉影の「シアーハートアタック」とは。なんかシアーハートアタックもちゃっちいミニカーみたいでダサかったし、何より話の辻褄が合わなくなった。音石明の存在がこれで居ない者にされた上、吉良吉影がなぜ形兆を狙うのか?理由が無い。話がぐちゃぐちゃになってしまった。これでは破綻だ。
・形兆兄貴は死に際に涙をこぼしていて、それはちょっと良いなと思った。でもそれは岡田将生さんが演じる形兆兄貴が良いのであって、ストーリーや演出が良いわけではない。涙をこぼすとかそういうエモいことする暇があるならレッチリ出してほしかったと思う。
・なんか、この映画は原作やアニメファンにとっては原作レイプな作品だけど、でもだからといってジョジョを知らない人にとっても別に楽しみやすいものではないだろうなと思った。誰に対しても不親切な作品だと思う。元々4部なので話の一番始まりというわけではないし、ジョセフや承太郎との関係、スタンド等、なんのこっちゃという感じなのではないだろうか。まぁ1~3部や5部以降を実写化するに比べたらキリは良いかもしれないけど。
・最後に、エンドロール前に吉良を思わせるシーンがある。本人は出てこないけど爪とか手とかサンジェルマンの袋とか。この演出がまた寒い。痛々しい。続きやるつもりなのが癪に障る。でも正直、このシーンが一番原作に近かったな。どんな皮肉だよ。
・続き、多分やらないだろうけどもしやるなら絶対に吉良と川尻は北村一輝さんにしてくれ。もしそうしてくれたらまた旧作になるまで待って110円払って見る。北村一輝さんじゃないなら見ない。


No.00037『悪人』

2010年上映/李相日監督/製作国:日本
鑑賞日:2020/08/27
・昨今の岡田将生ブームにあやかって見た。すごい映画だと聞いていて、いつか見よういつか見ようと思っていたやつ。
・特定の誰かが一番悪いとか、ハッキリとした絶対悪がいるわけではない。みんなちょっとずつ悪くて、だからこそどうしようもないなぁと思った。しんどかった。
・妻夫木さんが演じる祐一は、本当にさみしかったんだろうなと。自分の気持ちをうまく処理することが苦手な感じがすごく表現されてて、妻夫木すご…と思った。深津絵里さんが演じる光代は、女神みたいだなと思うくらい包容力が深い人で、でも光代もさみしかったんだろうなと思った。
・岡田将生さんが演じる増尾は本当にどうしようもない。一目見て「あ!女蹴るタイプ!!」って思ったら本当に女蹴った。中身のないどうしようもないヘラヘラした男の役だった。
・満島ひかりさんが演じる佳乃は殺される女性なんだけど、こいつもどうしようもないんだよなぁ。
・柄本明さんが演じる佳乃の父がすごかった。増尾を殺す覚悟で会いに行き「そうやって一生人を笑って生きろ」と言う。ここがすごかった。佳乃が出ると「こいつほんま嫌な女やなぁ」と思うけど、この父親の大事な一人娘なんだよなぁ、と思うとすごく複雑な気持ちになった。
・犯人というのは本当に悪いところしか持っていない絶対悪で被害者というのはただただかわいそう、と思いがちだけど、現実ってそんなにうまく出来てないんだよなぁと思った。悪い面しか持っていないわけでも、かわいそうで良い人な面しか持っていないわけでもない。でもだからといって、一方的に祐一をかわいそうと同情するのも、佳乃を殺されて当然と決めつけるのも違う。増尾が罪に問われていないから悪くないというのも違う。一方的に決めつけるのって本当に簡単に出来ることじゃないな、と思った。


No.00038『ファンタスティック・ビーストと黒い魔法使いの誕生』

2018年上映/デヴィッド・イェーツ監督/製作国:イギリス、アメリカ
鑑賞日:2020/11/16
・最初の魔法使いの旅は映画館で見たのに、こっちはずっと見たかったけどなんか見れてなかった。この度、僕の大好きなジョニー・デップがグリンデルバルド役をクビになったので、重い腰を上げてようやく見ることにした。
・のっけからグリンデルバルドがすごくて、大変なことになっててもう、うわ~~すご~~コリャ大変だと思っているうちにあれよあれよと話が進んで、気づいたら終わっていた。完全にデップに意識持っていかれた。
・前回の魔法使いの旅では、とにかく魔法の世界に入り込んで楽しむみたいな感じの作品だったが、今回は次から次に重大な情報が明かされていくしそれがのちのハリーポッターの世界にもめちゃくちゃ関わってくる(当たり前)から、一瞬も聞き漏らし見逃しが許されない感じがして、面白かったけどものすごく脳が疲れた。
・若いころのダンブルドア役が、Dr.パルナサスでお世話になった(?)ジュードロウさんなのだが、やっぱジュードロウってすげえわ~~とただただ感心した。まずジュードロウが画面に映るだけで「ウワ!ジュードロウだ!」と思って気が引き締まるし、ハリーポッターの時にあったダンブルドア独特の威厳がもう既にあって、すごい…すごい…と感心した。
・今回は物語の核心により近づいていく展開で、ハリポタオタクなら馴染み深い言葉とかシーンとかがいっぱいあって、あ~そうだよなこれってのちのちハリーが生まれる世界線なんだよな、と思った。
・エズラミラーのクリーデンスがまだ生きてて、しかもめちゃくちゃキーパーソンだった。前回ではただただ不憫なかわいそうな子、だったのに。生きてるどころか、クリーデンスが核だった。
・前回記憶を消されてマグルの世界に戻ったはずのジェイコブがあっさり魔法の世界に戻ってきたのには笑ったし、やっぱり一緒に旅をせざるを得ないんだなと思って微笑ましかったが、こんな悲しい結末になるとは思わなくて本当に悲しくなった。こんなかわいそうな展開…。
・とにかく話がどんどん壮大になっていくので、ハリーポッターの時ヴォルデモートにあんなビビり散らかしてたのは一体なんだったんだろう…という気持ちになった。ヴォルデモートのこと「名前を言ってはいけないあの人」とか言っちゃって。グリンデルバルドとかクリーデンスとかの方が比べ物にならないくらいヤバなのに…。
・怒涛の展開と衝撃の事実が次から次にやってきて、ウワ~~!と思いながら浴びるように見たあと、エンドロールを眺めながら「で、俺らのジョニーはここまでなんですよね?」と急に冷静さを取り戻してすごく嫌な気持ちになった。最初から最後まで、主人公のニュートが薄れるくらいに何もかも持って行ったのに、ジョニーデップはもう出ない。クビになったから。どうするの?
・最初、ダンブルドアをジュードロウがやることをすっかり忘れていたので、ジョニークビのニュース見た時に「Dr.パルナサスのときみたいにジュードロウがやったらどうや!コリンファレルがジョニーになってジュードロウになるんや!」とあたかも名案のように考えてしまったが、ダンブルドアだから無理じゃん。相反してるじゃん。
・ジョニーデップのファンだから贔屓目かもしれないが、グリンデルバルドって、ジョニーがやるために作り上げられたキャラクターのように見えるから、代役とか無理なのでは?あんなに強気でナルシストですごいキャラ、なかなかすぐには思いつかない。
・兎にも角にもジョニーデップの持ってる凄さが全面に押し出された作品だったから、余計に悲しくなった。もうあのグリンデルバルドは見られないんだな。どれだけ次にやる人がすごかったとしても、ジョニーが演じるものと全く同じにはならないと思う。それだけ唯一無二の俳優なんだよなあ、ジョニーデップって。

No.00039『Diner ダイナー』

2019年上映/蜷川実花監督/製作国:日本
鑑賞日:2020/11/20
・原作は、数年前に半分程流し読みした程度で、ちゃんと最後までは読んでいない。読んでから見た方がいいかなと思いながらも、見たかったので見た。
・ただただ映像が綺麗で俳優がすごくて、映画というよりは綺麗なものをひたすら見続ける時間、という感じだった。ストーリーはそこまで深くなく、ただただ「蜷川実花だぞ!!!」という感じ。蜷川実花の写真集見てるときと感覚的には近かった。
・窪田正孝さんのスキンがすごかった…。これは完全に夢女子腐女子ホイホイだ…と思った。綺麗な人だっていうのはずっと前から知ってるつもりだったけど、こんなに綺麗な人だったんだな…と改めて思った。予告編見た時「生きてて良かった~!」と叫ぶシーンがちょっとシュールで変だな、と思っていたんだけど、全然変じゃなかったしすごかった。「お母さんに怒られる」と錯乱するシーンも最高だった。やっぱりこの人の演技すごい好きだな~と改めて思った。
・真矢みきさんもすごい。予告編のときからカッケェ…とは思ってたけど、まさかこんなにカッコいいとは。一挙手一投足全部カッコいい。真矢みきさんの使い方うますぎる。真矢みきさんが出てるときだけ、その場が完全に宝塚って感じがして面白かった。部下役もみんな男役の方だったのもかっこよくて面白かった。
・本郷奏多さんのキッドがすごい、というのはなんとなく風の噂で聞いてたけど、ほんとにすごかった。まさか、本郷奏多さんに対して「キモい」と思う日が来るとは思わなかった。めちゃめちゃキモかった。キモくない瞬間が全くないくらいずっと一貫してキモかった。あんなに綺麗な顔なのに、ぐちゃぐちゃで全力でキッドをしていて、それが本当にめちゃめちゃキモくて、俳優ってすごいな…と思った。
・俳優の使い方がとにかく豪華だった。斎藤工さんと小栗旬さん。特に小栗旬さんの使い方。あんなに満を持して登場したのに、何が何やら分からんままに出番終了して、次に出た時にはだれか分からんくらい顔面プクプクになって。すごいな、あんな使い方出来るんだ。出てくる俳優が、一人として知らない人はいないくらいの人ばかりで固めてあって、とにかく豪華だった。
・映像は目がチカチカするくらいビビッドカラーばかりでコテコテだけど、内容はすごいサッパリしてる。原作が平山であることをすっかり忘れるくらいには爽やかだった。オメガの聖餐とか書いてる人の作品なのに、グロいシーンは全くと言っていい程無い。内臓とか臭そうなものとかいっぱい映るのかな~と思っていたけどそんなものは無いし、何なら血すらも想像よりはるかに少なかった。後半ずっと殺し合いしてるのに。キッドのシーンとかもっとムチャクチャなことになるんじゃないかと思ってたけど、あまりにもアッサリしていたので拍子抜けした。原作平山だから気を付けよう、と思った結果アッサリしすぎちゃったのかな。
・最後、「俺はここの王だ」のセリフが伏線回収みたいに使われてたのが面白くて笑った。それ以外にも、要所要所で、別に笑いをとる目的じゃないのに笑っちゃうシーンが結構あった。
・ストーリーとかはあんまり深く考えずに、とにかく綺麗な映像を浴びるようにワーッと見ることができて、満足感があった。面白かった。クソ映画だったらやだなと思って映画館には行かなかったんだけど、映画館で見てもきっと楽しかっただろうな。

No.00040『ジョーカー』

2019年上映/トッド・フィリップス監督/製作国:アメリカ
鑑賞日:2020/11/23
・去年の今頃、映画館で見た。昨日ちょうどネットフリックスに加入したら真っ先にこの映画が出てきたので、改めて見ようと思って。
・この映画が公開されたとき、たくさんの人が解説したり考察したり「みんなの中にもアーサーはいる」だとか「俺もアーサーかもしれない」だとか言われていたけど、正直映画館で見た時も今日見た時もそういう文言は一切浮かばなかった。なので、社会と絡めた考察とか考えとかは一切分からないし言えない。
・僕自身は、そもそもピエロやクラウンがすごく好きで、そういう意味でジョーカーというキャラクターも好きだった。とは言ってもこの映画以外でのジョーカー作品はダークナイトしか知らなくて、ヒースが演じるジョーカーが一番かっこいいんだと思って生きてきた。なのにこの映画で全部覆されて、ビックリした。ホアキンのジョーカー、全てが最高。
・正直、まだ「アーサーとして」ピエロメイクをしているときの顔は、カッコよさよりも切なさや痛々しさみたいなものの方が大きくて、似合っているとは言えないな…という感じなのに、「ジョーカーとして(テレビに出演するために)」したメイクはものすごく似合っている。雰囲気も違うし、別人とは言わないが別の人格のように見える感じがする。まさに「アーサー」ではなくて「ジョーカー」という感じ。
・この「ジョーカーとしてのメイク」が、自分にとっての好きなピエロ・クラウン顔のちょうどど真ん中だったから、映画館で「え!?」となったのを今日思い出した。なんだろう、アーサーのときのメイクとジョーカーとしてのメイク、デザインはほとんど同じなのになんでここまで違うんだろうなぁ。髪型とか服装も洗練されてるから余計に良く見えるのかな。
・やっぱり頭が悪いので鋭い考察とかは出来ないんだけど、見ていて「すごいなあ」と思うのは、笑い方と走り方。
・笑っているのに笑っているように見えないし、笑い声もどこか泣き声とか叫び声とかに聞こえて、笑っているのに見ていて苦しくなる。走り方は、ずっと一貫してピエロみたいなドタドタした走り方なのがすごく特徴的で、不気味というか怖さがあってかなり印象に残った。最初の、ピエロの格好で大きい靴を履いているときにあの走りになるのは分かるんだけど、その後のシーンでも走るときはずっとあの走り方なのがすごい不気味で良かった。
・すごいなと思うシーンとか、良いなと思うシーンはたくさんあるんだけど、終盤でパトカーに乗って連行されるシーンがすごく好き。燃えて荒れていく街を見て、映画が始まってから一番自然で良い笑顔を見せているというのも良いし、その時に流れてる音楽がCreamというバンドの「White room」という個人的にすごく好きな歌で、ウワ~~今コレ流すのか~~という気持ちになってすごく良かった。
・最後のシーンもすごい。まるでチャップリンのような、もしくはクオリティやジャンルは違うけどまるで吉本新喜劇のような、ドタバタコメディな終わり方。映画館で見た時「これが『エモい』か…」と思ったのを思い出した。ずっと悲劇だったのに、それらも全部包み込むように強制的に喜劇のような終わり方をするのがめちゃくちゃ怖くてゾクゾクした。この終わり方はカッコよすぎる。今まで見た映画の中で一番イケてる終わり方だなと思う。
・この作品は社会的なものと絡めて「善悪について」「差別について」「社会格差について」などと語られがちだけど、あまりそういうことについてはよくわからなかったし、さっきも言ったけど「みんなの中にもアーサーが云々」とか「本当の悪というのは云々」とかも一切思わなかった。
・ただ、この作品についての感想で「これは全部ジョーカーが考えた嘘の話で『俺にこんな悲しい過去があったら面白いだろ?』という意味だったらすごいな」みたいなものを前に見かけて、それめっちゃいいな!!と思った。
・あと他にも「この話は全部嘘で、最初から最後まで白い部屋の中で考えられたこと。最後のシーンも妄想」というのを自分で考えてみたところ、同じようなことネットで言ってる人がいて、良いよね~と思った。
・この話が全部ジョーカーのマジ過去だったとしても、ジョーカーが作り上げた嘘だったとしても、妄想だったとしても、どうだったとしてもすごい。
・この作品を「アカデミー取るために狙って作られてる」ということを言う人もいるけど、そうだったとしてもこの作品はすごい。一回は見た方が良い。ジョーカーやアメコミを知らなくても何も問題はないから。面白いから見た方が良い。


今回はこんな感じでした。見たかった有名作品をいくつか見れて楽しかったです。昨日、ネットフリックスに加入したので、これからもっとたくさん見られるなとワクワクしています。さようなら。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?