すなふ

すなふといいます。色んな気持ちを紐解くことが好きです。よく食べてよく寝る子に育ちました

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マガジン

  • コルクラボ ガーデン [CORK Lab GARDEN]

    • 1,117本

    「コルクラボのメンバーが書いたコルクラボに関するnote」を集めたゆるーいマガジンです #コルクラボ

  • 思考の整理

    文字通り思考の整理です。 思考の変遷でしかないので、まとまりはありません。午後4時に起きたような日に書きます。

記事一覧

仕事の始めたては、恋愛の始めたてと同じ失敗をする

中学生の頃。 恋人に対して少しでも嫌な気持ちを抱くと、秒で別れていた。 他の男子と話した・メールがやたら来る・スッピンが思ってたのと違う…理不尽極まりない理由で別…

すなふ
3年前
64

金髪と、黒髪と。

『精神が危険な状態にある人が、見た目をいきなり変えることって多いんです』 「え、似合ってませんか?」 『似合っては、いますけど。大丈夫ですか?』 「ずっとやって…

すなふ
4年前
83

適応障害になって、僕は”生きがい”を取り外していく

「死」がとなりに帰ってきた。 線路の音に、気持ちがうわずる。 嘔吐するのは週3回。 5階のベランダから、少し先の未来を浮かべる。 ここ半月は、睡眠薬なしでは寝付けな…

すなふ
4年前
260

要領が良いとは何か

「あなたほど要領が良いやつはいないよ」 高校の担任と飲みに行った時に言われた皮肉が頭に残っている。 たしかに自分は、昔から要領がいい方だと思う。 高校はろくに行…

すなふ
5年前
69

ピントを2つ、持つだけで。

信号が等間隔に並んでる。 曲がり道だから、ここからそう見えるってことは、実際はきっと等間隔じゃない。 目が潤むくらい寒いから、渋谷なのに、綺麗に見える。 信号以外…

すなふ
5年前
35

僕の御守り

「今年のしいたけ占いはね…」 そんな言葉を至る所で聞くようになった。 普段占いを信じなそうなほどロジカルな方でも、どうもしいたけ占いだけは違うというのだ。 サイ…

すなふ
5年前
46

希望は必ずしも、僕らを生かしてくれるわけじゃないけれど

今から9年前、15歳の時のこと。 僕は「死」をとなりに置いたことがある。 少し暖かくなってきた、冬のよく晴れた日だった。 自分は自分を守るようにできている高校1年生…

すなふ
5年前
309

世界はグラデーションでできている

最近、他者との境界について考えている。 感受性のグラデーション”サイコパス”がバズワード化しているが、サイコパスがあるならその逆もあるはずで、実際に”HSP(Highl…

すなふ
5年前
51

愛されるために、遠慮をする僕たちへ

最近、小さな頃の夢をよく見るようになった。 小学生の頃、母が一度だけ家を出ていこうとしたことがある。 連れて行こうとしたのは、末っ子の弟だけだった。 ヒステリッ…

すなふ
5年前
260

好きな文章って、何を好きになってるんだろうなって話

大学の同期(かなえちゃんっていうんだけど)のnoteがもうほんとに好きで、知り合い云々抜きでどんな著名人のnoteよりも、彼女が書く言葉の方が心地が良い。 例えば、 (バ…

すなふ
5年前
51

本当の自分って、なんで出せないの?

『コルクラボガーデン』水曜日担当 すなふ です。 『コルクラボガーデン』とは、コルクラボのメンバーが書いたnoteを集めたマガジン。この7月からは、note部メンバーの日…

すなふ
5年前
44

あなたはまだ、あなたになれる。ー現代におけるコミュニティの意義ー

僕の大好きな諺に、『水を得た魚のよう』というものがある。 【みずをえたうおのよう】 自分に合った活躍の場を得て生き生きとしているさまにいう。 出典:三省堂大辞林 …

すなふ
6年前
41

特別な人が、特別にならなかったら。

小さな頃から"一家団欒"が少し苦手だ。 祖父母を合わせて7人の二世帯家族(+犬猫5匹)である我が家に、三兄弟の長男として僕は生まれた。 少子高齢化が叫ばれる昨今におい…

すなふ
6年前
44

マイルドヤンキーとインテリ層の違いからみた孤独の正体

うちの家系は、僕以外いわゆるマイルドヤンキーだ。 地元から出ることは考えない。 会話の内容はせいぜい前後3日くらい。 漠然とした将来への不安は持っていても、キャリ…

すなふ
6年前
51

仕事の始めたては、恋愛の始めたてと同じ失敗をする

中学生の頃。 恋人に対して少しでも嫌な気持ちを抱くと、秒で別れていた。 他の男子と話した・メールがやたら来る・スッピンが思ってたのと違う…理不尽極まりない理由で別れていた。 こんな嫌な気持ちになるのは相手が悪いからだと思い込んで、ぜんぶ切ってしまっていた。 沸点が低すぎて、友人からは恋愛ヤンキーだと言われていた。 友人からすると、いつキレるかもそれが何故かもまるでわからないからである。 高校生の頃。 付き合ってはすぐ別れ付き合ってはすぐ別れを繰り返していくと、さすがに気づく

金髪と、黒髪と。

『精神が危険な状態にある人が、見た目をいきなり変えることって多いんです』 「え、似合ってませんか?」 『似合っては、いますけど。大丈夫ですか?』 「ずっとやってみたかったんです、金髪」 『大丈夫なら、いいですけど』 「なんだか、生との間にすこし距離ができてしまって」 『はい?』 「どっちでもいいなぁって思い始めて」 『・・・死んではだめですよ』 「産業医はそう言うしかないですよね」 『それはそうですが』 「ごめんなさい。そう思ったら、吹っ切れてしまったと

適応障害になって、僕は”生きがい”を取り外していく

「死」がとなりに帰ってきた。 線路の音に、気持ちがうわずる。 嘔吐するのは週3回。 5階のベランダから、少し先の未来を浮かべる。 ここ半月は、睡眠薬なしでは寝付けない。 「適応障害だね。とりあえず休んで、それから考えようか」 定常案件の進捗、突発で入ってきているキャンペーン、チームや関係者の状況。 どう考えても自分が抜けたら回らないのに、もらったばかりの4文字のラベルは、防波堤みたいに思考の波を堰き止める。 ああ、言われてしまった、と思った。 サイズちがい異変を感

要領が良いとは何か

「あなたほど要領が良いやつはいないよ」 高校の担任と飲みに行った時に言われた皮肉が頭に残っている。 たしかに自分は、昔から要領がいい方だと思う。 高校はろくに行ってないが(よく眠る子だったので起きるとお昼になっていたのだ)、大学は現役かつ一般入試で慶應に受かっている。 振り返れば、少ない時間で結果を出すための”楽して勝てる法則”を見出していたのだ。 楽して勝とうとしてきた人生*この章は性格が悪いのがバレるので読み飛ばしても大丈夫です。 小学生の時、ガキ大将に勝てない

ピントを2つ、持つだけで。

信号が等間隔に並んでる。 曲がり道だから、ここからそう見えるってことは、実際はきっと等間隔じゃない。 目が潤むくらい寒いから、渋谷なのに、綺麗に見える。 信号以外にも、お店の看板が白かったり、赤かったり。 背の高さの倍くらいのところで光ってる。 タバコの火の色はオレンジで、吐く息は白い。 それよりくすんだ白した街灯が、やっぱり等間隔で並んでる。 トイレの明かりと自販機のライトは、背の高さは違うのに、街灯の色とすごく似てた。 みんな似たように見えて、全然違って、違うように

僕の御守り

「今年のしいたけ占いはね…」 そんな言葉を至る所で聞くようになった。 普段占いを信じなそうなほどロジカルな方でも、どうもしいたけ占いだけは違うというのだ。 サイトを見てみると、なるほど他の占いとは一線を画している。 深い人間理解に基づいて、適切な言語化がされている、占いというよりは素敵なコピーのような文たちだった。 僕は占いは信じないのだけれど、これはたしかに自分の心に置いておきたくなる。 心に置いておくということどんな人でも、心に何かを置いている。 そうしないと生き

希望は必ずしも、僕らを生かしてくれるわけじゃないけれど

今から9年前、15歳の時のこと。 僕は「死」をとなりに置いたことがある。 少し暖かくなってきた、冬のよく晴れた日だった。 自分は自分を守るようにできている高校1年生になって少し経った頃、僕は言葉が思うように出なくなっていた。 自分の名前すら、満足に発することができない。 言葉が頭に浮かんでいるのに、どうしても1音目が口から出てこない。 喉は詰まった排水口のようになっていて、声が自分の意図とは違う流れ方をする。 その頃、自分にとって2つの大きな出来事が起きていた。 1

世界はグラデーションでできている

最近、他者との境界について考えている。 感受性のグラデーション”サイコパス”がバズワード化しているが、サイコパスがあるならその逆もあるはずで、実際に”HSP(Highly Sensitive Person)”とよばれる人たちがいる。俗に言うエンパスである。 極端に感受性が豊かな人がHSPであり、サイコパスはその逆の極端に感受性が乏しい人たちにあたる(と僕は解釈している)。 HSPの子を持つkokokakuさんの記事によれば(子供の場合はChildでHSCとよばれる)、特徴

愛されるために、遠慮をする僕たちへ

最近、小さな頃の夢をよく見るようになった。 小学生の頃、母が一度だけ家を出ていこうとしたことがある。 連れて行こうとしたのは、末っ子の弟だけだった。 ヒステリックで不安定な母のことはあまり好きじゃなかったから、悲しかったわけじゃない。 父には「すなふはどっちについていきたい?」と聞かれて、「んー、お父さんだな」と答えた。父との関係は良好だった。 ただ、母という存在から受けるべき愛情へのいいしれぬ不信感と、自分は最も母から愛される存在ではないという確信めいた何かが、明確に

好きな文章って、何を好きになってるんだろうなって話

大学の同期(かなえちゃんっていうんだけど)のnoteがもうほんとに好きで、知り合い云々抜きでどんな著名人のnoteよりも、彼女が書く言葉の方が心地が良い。 例えば、 (バズってたから見たことある人もいるかも) 例えば、 (これが一番好き 冒頭だけでやばくないですか) 何が好きなんだろうなぁってずっと考えてたんだけど、noteって、 構成に関して3つの要素 使っている言葉に関して2つの要素 で分解できるかもなと思った。 (*ここで言うnoteはSNS向けの短めな記事の

本当の自分って、なんで出せないの?

『コルクラボガーデン』水曜日担当 すなふ です。 『コルクラボガーデン』とは、コルクラボのメンバーが書いたnoteを集めたマガジン。この7月からは、note部メンバーの日替わり配信が始まっています。 **そもそもコルクラボって? ざっくり要約すると”コミュニティってどうやったら上手く作れるのか”という問いに対して、色んなことを試していく学んでいくコミュニティです。 突然コミュニティって言われても『なんやねんそれ・・・』って感じだと思うんですが、身近なところでいうと

あなたはまだ、あなたになれる。ー現代におけるコミュニティの意義ー

僕の大好きな諺に、『水を得た魚のよう』というものがある。 【みずをえたうおのよう】 自分に合った活躍の場を得て生き生きとしているさまにいう。 出典:三省堂大辞林 第三版 人には、その人に合った場所が絶対にある。 それは物理的な場所かもしれないし、人との関係かもしれなければ、何かをしているときかもしれない。 これは非常に社会心理学的な考え方で、”自分”とは環境によって規定されているということにほかならない。 人間は、魚が水を得た時のようにその場によって自己が変化す

特別な人が、特別にならなかったら。

小さな頃から"一家団欒"が少し苦手だ。 祖父母を合わせて7人の二世帯家族(+犬猫5匹)である我が家に、三兄弟の長男として僕は生まれた。 少子高齢化が叫ばれる昨今において、些か時代に逆行した家族形態である。 母はすごくヒステリックな人で、父は少しアホだけど少年漫画が大好きで優しくて、周囲からの信頼が厚い人だった。 僕は多分、母の危うさと父の熱さや温厚さを混ぜたような人間に育っている。 今思えば、母は、子との分離ができない人だった。 適した距離をはかれなかった愛情は、ただ

マイルドヤンキーとインテリ層の違いからみた孤独の正体

うちの家系は、僕以外いわゆるマイルドヤンキーだ。 地元から出ることは考えない。 会話の内容はせいぜい前後3日くらい。 漠然とした将来への不安は持っていても、キャリアという概念がないので、とりあえずがんばる。 超短期的で超具象的に生きている。 末恐ろしい世界である。 辛いことばかりだった反面、よかったこともあった。 人からどう思われるより、自分の行きたい道をゆくように育った。 だってどのみちいつ死ぬかわからんし。 絆は大切にするし、こそこそなんかされたら殴りに行く。(気持ち