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はい出てはいけないくらい深い沼


 湖と沼のちがいはサイズらしい。たしか、イルカとクジラのちがいもサイズだったと思う。要は、大きいほうから並べると、湖・沼・クジラ・イルカの順になるということだ。並べて終えてからなんの意味もなかったと気づく。「要は」とはなんのことだろう。並べるといえば、下着泥棒から押収した下着を体育館に並べるのはなぜだろう、という問いはもはや陳腐に感じる。一風変わったあの光景や、あの光景を指摘する「視点」にわたしたちは慣れすぎてしまった。大きいものの横にたばこの箱を置くことを指摘するのも同様だ。もうそれを指摘することになんの新味もない。では、われわれは盗まれた下着を並べるためだけにあるあの体育館の名称を考えたり、比較が終わった後のあのたばこを捨てるのはもったいないからと家に持ち帰り一服している人の人生を想像したりすればいいのだろうか。ちなみにわれわれの中にはあなたも入っています。

▼川柳&400字シリーズのまとめです


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