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人体のはて当店のあるところ

 現代川柳と400字雑文 その45

 こうして毎日どうでもいい現代川柳を作ることができているのは、そこに「お題」があるからだ。お題。画像の部分がそれにあたる。言い換えれば、わたしがここで作っている現代川柳は、すべて画像に対する「リアクション」となる。すべての表現、いや、すべての行為は、なにか別の要因に対するリアクションとしてある、と言ってみたい。無意識でやっている呼吸すらも、「酸素がほしい」という人体の欲求に対するリアクションなのである。よくよく思えば、ある時期、舞台脚本を書くときも、先行する映画を元ネタにすることが多かった。『ミクロの決死圏』を下敷きにしたときは、終盤、人体に入っていった妖精たちがその人体を巨大ロボットのように操縦して敵と戦う、という大立ち回りを書いて大失敗した。救いは、それが2本立てで上演したうちの2本目だったため、1本目の大失敗に落胆した客はすでに帰宅して2本目のその作品の大失敗を見ずに済んだだろう、という点だ。

▼これまでの現代川柳&400字一覧


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