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Korean Ball Run

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幾球かを集めると、伝説の超(スーパー)朝鮮人になれるという球・・・その名はコリアンボール。 この物語(Korean Ball Run)は、一人の在日朝鮮人がそのコリアンボールを… もっと読む
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記事一覧

第20球「課金までして君を待つ」

「今度の秋に、アルバイトの人たちも含めてグァムへ慰安旅行へ行くんやけどき、お前も来る?」…

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1年前

第1球 「トック」

「M君、放課後ちょっと職員室に来てくれるかな?」 学級会の終わりに担任のT先生はこう僕に言…

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9年前

第2球 「宿命」

「あんた…ウリハッキョ(朝鮮学校)に行くか?」 6年生も終わりに近づいたある日、ふとオカ…

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9年前

第3球 「新しい世界」

「洛西支部ですけど~」 夜の8時ごろにインターホン越しに男の声が聞こえてきた。 「…

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9年前

第4球 「みどりのパスポート」

「君らには、ちょっと他の学生と違ってちょっと特別にしてもらわなあかんことがあるんや。」 …

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8年前

第5球 「我が器」

「え?なんで?大学受験控えてんのに夏期講習とか行かんとそのサマースクールやらに行くの?」…

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8年前

第6球 「大陸の人間」

「あの~、僕のクラスに朴っているんですけど、もしかしてM岡さんの弟ですか?」 高3になり、バスケ部副主将としてスタートを切った春、新入部員のKが俺に聞いてきた。 実はこの春から朝鮮学校へ通っていた弟が、俺の通っている高校へ進学してきたのだった。 おそらく朝鮮学校出身であるからか、通名の「M」ではなく本名の「朴」で入学していたのだ。 「お、おぉ…。そうやで、俺の弟やで…」 いくら自分が朝鮮人と言うことを表に出していないとはいえ、自分の弟を弟ではないと言い切るほど俺は非

第7球 「蘇生」

「この前に日本人の友達と飲みに行ってさぁ、趙さんと一緒にいるとほんまに楽しいわぁ!って言…

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8年前
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第8球 「月に咲く花」

「サマースクールの動員、今年も手伝ってくれへんか?」 大学一回生の7月初旬、留学同という…

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8年前
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第9球 「失格」

「ごめん、、、今は誰とも付き合いたくないねん。」 大学生活が始まったばかりの頃、名前を本…

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7年前

第10球「本名」

「もしもし、A新聞と申しますが。あなたの投稿を是非紙面に載せたいと思い連絡しました。」 …

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7年前
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第11球「プライド」

「俺は将来お金儲けして、その金で淡路島を買い取って、そこに<在日の国>を作ってやる!」 …

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7年前
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第12球「中学の同級生」

「長い間借りてて悪かったなぁ。なんとか返せそうやし今から会えへん?」 中学の同級生Aから3…

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7年前
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第13球 「ハナ」

「祖国って別に統一しなくてもいいんじゃないですか?なにか私たちの生活が変わるんですか?」 大学4回生になったばかりの4月、とある大学の教室での講義後、新入生であるMからこのような質問が出た。 「北朝鮮の人たちってしょっちゅう軍事パレードしてるんでしょ?」 「朝鮮学校って洗脳教育なんでしょ?」 などと並んで、日本学校出身の学生から毎回受ける質問だ。 朝鮮的なるものに接する機会が少ない日本人からそのように質問されるならまだしも、同胞の学生にまで毎回このように質問されるのはな