自民党派閥の政治資金パーティー裏金事件において、今度は、ポスターに続き、公式Xアカウントが大炎上する事態となっている。
それほど、今回の不祥事は重大で、世間が如何に不合理で、不条理で、矛盾で満ち溢れていて、上級層が私たちを見下しているかが分かる。これは、国民は我慢の限界を既に通り越している象徴なのだ。
炎上するポスター
1つ目のポスター
ポスターの炎上に関しては、今から8年前の国税庁のポスターに対し、ネット上で猛批判を浴びている。
国税庁が平成28年(2016年)に「国税専門官」募集のために制作したポスターなのだが、そこには「巨悪と戦うなんて、ドラマの中だけの話だと思っていた」とキャッチコピーが書かれている。
どの口が言うのだろうか?と疑問に思うが、これに対し、辛辣や皮肉めいたコメントが寄せられている。
戦っているのはドラマの中だけで、現実は、見て見ぬふりをしている。
所詮、巨悪(政府)に人事権を握られている公務員(国税専門官)は、国民から最もらしい言い分で正当化して金銭を巻き上げて、巨悪に還元しているだけなのだ。
2つ目のポスター
もう一つは、今年度版のポスターだ。
キャッチコピーは以下の通り。
https://www.nta.go.jp/publication/pamph/koho/01.pdf
二次元イラストなのだが、若者受けでも狙ったつもりなのだろうか?
これを受けて、SNSでは不満が爆発。激化した戦場と化し、「国税庁仕事しろ」、さらには、「確定申告ボイコット」というハッシュドタグが作成され、トレンドになった。
Xでは次のようなポストが投稿されている。
啓発ポスターならぬ、挑発ポスターとしか言いようがない。
いくら、納税が憲法で定められた3大義務の一つであると言えど、政治家と国民との間に冷遇の差別がある時点で、愚策と言えよう。
国会での表明
鈴木財務相は、残った残高を納税するかどうか、その扱いは、自己判断であると国会で答弁している。
ならば、私たちも申告は、自己判断、任意でなければ、対等に釣り合わない。
さらに、2月26日、岸田総理は、税の平等性、公平性を強調した。
税は平等などと謳っておきながら、誰も悪質な裏金脱税を是正せず、矛盾している。
「確定申告ボイコット」というハッシュドタグに対し、「承知しており、国民の厳しい目を感じる」と述べた。
質疑応答では、野田佳彦元総理大臣が、政治倫理審査会を公開する指示を出すのか尋ねたところ、「指示という言葉の定義ですが、私自身、従来からもこれからも本人に対して、あらゆる場を通じて説明責任を果たすこと、働きかけを続けてまいります」と回答した。
「?」
回りくどい言い回しで、何を言っているのか面食らうが、要するに、説明責任を果たすつもりはなく、非公開ということだ。
炎上するアカウント
国税庁の話に戻るが、Xでは、申告漏れを注意するポストを投稿し、さらに、畳みかけるかのように国民を煽ったことで大炎上している。
確定申告は、2月16日から始まっているのだが、今回の裏金問題と重なってしまったため、例年通りの足の運びで意図的ではなかったにしても、火に油を注いでいるのと同じことだ。
また、今月1日の衆院政治倫理審査会では、塩谷立衆院議員が「納税するつもりはない」と図々しく発言したことも背景にあり、反発のリプライが殺到している。
さらに、竹中平蔵は、「5年で1000万円、政治家の不記載にガタガタ言うな」と擁護するのだから呆れるしかない。
清ければ社会が成り立たないと犯罪行為を助長し、政治家の金の貪欲さが滲み出ている。
かつて、世界一貧しい大統領として知られる、ホセ・ムヒカは、こう言った。