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たまには気合を入れて超・長編を読破してみようー今回は『項羽と劉邦』

ちょっとこのnoteさぼり気味になってしまいました。
先週は、こちらの記事↓↓をあげていますが、僕は3週間くらいお休みしてしまっていました。

しかし!ちゃんと理由(=いいわけ)があるのです。
実は、時折無性に超・長編(定義:文庫版で3巻以上)の小説を読みたくなってしまう時がありまして……。そうなると「書く」というアウトプットをする余裕がなくなってしまうんですよね。というわけで、こちらのnoteが滞ってしまったのです。

はい、完全ないいわけでした。笑

ところで、最近「これ、読破したなぁ」って本、ありますか?
だいたい「読破」ってあまり聞かなくなりましたよね。気のせいかな。長い本って読むの大変ですけど、読み終わる感動も一入だと思うんです。なので、長編読破したぞ!って定期的に報告して、みなさまと感動を(勝手に)分かち合いたいと思います。
(※「定期的=年一」ぐらいに思ってください。

さて今回、読んだ(読んでいる)のは、司馬遼太郎の『項羽と劉邦』です!!ドドーン!

司馬作品ですし、タイトルは聞いたことあるという方も多いかもしれませんが、一応説明しておきます。「項羽」も「劉邦」も古代中国の人物で、始皇帝で有名な「秦」が滅んだ後に、二人で覇権を争うことになります。年代でいうと紀元前200年頃が舞台です。(紀元というのが大事)

※「始皇帝」といえば、『キングダム』を連想する方もいると思います。『項羽と劉邦』の冒頭には、始皇帝=嬴政もちゃんと登場しますが、『キングダム』の政とはだいぶ異なる印象をうけます。この話はまた次回。

そして、劉邦というと、のちに「漢」を建国し、後世「高祖」なんて呼ばれるようになるのですが……ここまで言うと『三国志』を読破された諸氏にはピンとくるかもしれませんね。というのも、三国のうちのひとつ「蜀」の皇帝・劉備は、この劉邦の末裔にあたり、このことは『三国志』のなかでもたびたび触れられているからです。

というわけで、『項羽と劉邦』なんですけど、文庫版にして3巻構成の超・長編になっています。超・長編の金字塔(!?)吉川英治の文庫版『三国志』が8巻なのに比べれば短いですが…笑

それにしても、秦という国が滅んでから、前漢が成立するまでの期間は5年程度にすぎません。『三国志』がほぼ足掛け100年の物語であることを見ても、いかに『項羽と劉邦』が濃密な物語かがわかります。

特に、”良家の御曹司ながら、自分の武勇に頼みがちで、やや独善的”な項羽と、”名のない家からのし上がった割には、武力も知力もなく、ただ器が大きかった”劉邦、この二人の対比が鮮やかに描かれています。また、二人を取り巻く多数の登場人物は、そのほとんどがだいたい自分のことしか考えていないとんでもない奴らばかりで、国家だなんだと言っていてもまだまだカオスで野蛮な時代性を感じられるのは、『三国志』とひと味異なる印象です。

本当はあれこれと書きたいのですけれど……。
あともう少しで読破しますので、感想はまた近々。乞うご期待!ということで、今日はこの辺にさせてください…!

それにしても最近は、どうしても「読みやすい本」「短くてわかりやすい本」が、トレンドになりがちで、新刊の文庫で分冊になっているものはほとんど見かけなくなってしまいました。今さら、長い小説を読もう!というつもりは全くないのですけれど、長いものは長いなりの理由があって、それだけ多くの文字を使って描かれるだけの世界がその本の中には詰まってるとは思うんですよね。

なので、超・長編を読むのって、気力も時間も必要なんですけど、たまには(年に1回くらい?)読破しておきたいなと、改めて思う今日このごろです。

というわけで、今回はこのあたりでおしまいにして、次回は感想編を書きたいと思います!(D)


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