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長いうつ病は、双極症(双極性障害)でした

 長いうつ病の治療中に、ある日主治医に、「あなたは双極性障害(そううつ病)なのです」と言われた気がしました。「気がした」、それほど思いもかけない言葉でした。

 「双極性障害/双極症は、単極うつ病とは違って、完治というものがなく、ずっとつきあっていく症状」と家で調べてショックを受けました。
 
 私は治らないの?

 この驚きから立ち直るのにかなり時間がかかりました。いつかうつ病は治って仕事に行ける日が来る、そう信じていたからです。
 
 しかし、何冊かの医師の本や、厚生労働省の文書を読んでいるうちに「この症状に間違いない」と思うようになりました。
 何しろ私は夭逝した親が「双極症だったかもしれない」と聞かされてもいました。
 そしてノーチラス会のチラシにたどりつきました。そこには「残念な最期を迎える方もいます、だから治療を」という切実な言葉が載っていたのです。

 それから更に色々な本を読み、双極症に関する理解を深めていきました。   いまやっと双極症に振り回されない約束や工夫を少しずつ手にしています。自分で編み出したものです。
 神田橋條治先生(精神科医)の文章に「自分が生み出したものは稚拙(ちせつ)に見えても自分に一番合っている」とあって、(これでいいのかもしれない)と励まされています。
 例えば、時には「出かけない・知り合いに気軽にメールしない・SNSにコメントしない」などを試しています。
 また、「ポリヴェーガル理論」との出会いは、心の安定にとても役立ちました。『いごこち神経アプローチ』(浅井咲子先生)の本の初めのところにあるエクササイズに効果を感じています。
 このくらいのことですが、以前より助かっています。

 完治はあきらめても、工夫はできると思います。それで少しずつ暮らしやすくなると思います。
 双極症の約束や勉強、工夫は地味なものかもしれませんが、自分の幸せをあきらめずに、ぜひご一緒に。双極症でも工夫次第で、穏やかな日々は過ごせると、仲間に広めていきましょう。


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