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今夜、この服でどんな酒を飲む?第8夜/高須浩平

僕の趣味は、服をながめながら酒を飲むこと。
10代の頃より集めてきたコレクションの中から一品をチョイスしてハンガーにかけ、それに合ったストーリーの酒で一杯やる。
何ともバカバカしい趣味ですが、これがけっこう楽しいのです。
今夜でひとまず最終夜を迎えます。
さて、今夜は何をながめて酔おうかな♪

【高須浩平 プロフィール】
放送作家、1977年東京生まれ。
『バラいろダンディ』(TOKYO MX)『サバンナ高橋の、サウナの神さま』(TOKYO MX)『NNNドキュメント 競争女子~私たちの生きる道』(日本テレビ)などを構成。
趣味は服の収集、酒を飲むこと、東京ヤクルト・スワローズの応援、格闘技観戦。

第8夜『lucien pellat-finetの服でオーパス・ワンを飲む』


「ハイブランドをよく着てますが、高い服しか興味ないんですか?」
こんなことを聞かれた際には「高い服が着たいのではなく、着たい服が高いだけなんです」と答えています。
これ、カッコつけているように思われるかもしれませんが、本音なんです。
 
高価な服というのはそのブランドが自信を持って送り出す一品。
「似合う似合わない」の問題はありますが、品質は最高のもの。
絶対に間違いがないのでストレスがありません。
そして意外と気づいていない人もいたりしますが、“かなり丈夫にできている”――これも魅力です。
例えばこちら、“キングオブカシミア”と呼ばれる『lucien pellat-finet』のニット。

▲lucien pellat-finetのニット(450000円 ※参考価格)

2003年に買ったものなのですが、20年近くたった今でもバリバリの現役です。
しっかりメンテナンスをすれば、少なくともあと10年はいけます。
カシミヤなのにブルーが全然色あせない!
 
値段は高価ですが、考え方次第では安い買い物でもあります。
45万円に毎年のクリーニング・メンテ代などを加えて20で割ってみると、毎年3万円の服を買っているのとほぼ同じという計算に。
そう考えれば、お得な感じもします。
えっ、しない!?
ま、それは人それぞれの考え方ということで……(笑)。
 
「どんなものを買ったらいいか分かりません」
こんな質問をされた時は、その経験を踏まえて『lucien pellat-finet』をお薦めしています。
確かに高価ですが、良いものを着る経験をすると、結果コスト面に対しても意識が向くのでファッションを多面的に楽しめるようになると思うのです(もちろんいきなり高価すぎるのも考えものですが、段階的に経験していくのは大事だと思っています)。
 
さて、この服をながめながら何を飲もうか?
選んだのは、いま我が家にあるワインで一番高い『オーパス・ワン』。

▲オーパス・ワン(60000円 ※参考価格)

お酒の場合は消えものなので高いものは躊躇してしまいますが、せっかくの機会なので。
値段の高いお酒は悪い酔いしないという面でもうれしい。
これまた多面的に楽しめます。
それでもときどき悪酔いしてしまう自分の酒癖の悪さはなんなのか(笑)。
困ったものです。
中年なのですから、スマートに酔いたいものです。
まだまだファッションと酒の世界を極めるには程遠い自分を感じています。
しかし、この道を進むのはとても楽しい!!
 

さて、今回も服をながめながら酒を飲むというヘンな趣味におつきあいいただき、ありがとうございました。
第2弾の連載はひとまず今回でいったん終了です。
あなたも好きな服を着て、うまい酒を飲んでください。
また機会があれば、お会いしましょう!
 
(おわり)

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