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#18 【リハデイ危機!?】 「あなたのその仕事、ボランティアさんでも出来ませんかね?」

 先日26日(木)に開催されたベストライフ第8期経営方針発表会は、例年通りとても濃い時間でした。特に成果発表は去年に増して素晴らしいものでした。何が素晴らしかったって、利用者さんの機能的な回復に加え、訓練の過程やあるいは訓練の結果として利用者さんがものすごくエンパワメント(勇気づけ)されていることが良く分かる内容だったことです。どの発表を聞いていても、ご家族の声、ご自宅での発言の変化、表情の変化を非常に細かく拾ってモニタリングしており、明らかに機能的な回復のその先にある[暮らしの質の向上]にフォーカスしていることがよーく分かりました。

 でもこれは仕事としては極めて難しいのです。まず最初に何をしないといけないか。対象者がこれまでどんな人生を歩んでこられて、何歳で何をされている時に要介護状態となって、その後の生活にどんな変化があり、残された人生をどう過ごしていくことを望んでおられるのか、それを本人の口から語ってもらう必要があるのです。でないと「対象者にとっての暮らしの質」向上とは何かが見えてこないし、それが見えないと正しい訓練目標を設定することが出来ないからです。これがアセスメントというやつで、対象者にご自分のことを、しかも他人には言いたくないようなことも含めて正直な気持ちを語ってもらう必要があるので、高い信頼関係構築技術が要求されます。要介護状態となり、少なからず負い目を感じながら生活を送っている人の前に、ある日突然現れた他人から「良くなったら何をしたいですかぁ?」と聞かれて本音で語ってくれる人がいるでしょうか。

 そういう意味で、誠に手前味噌ではあるのですが、発表を聞いていてリハビックスで実践されている支援は中々ハイレベルだなと思ったのです。

 で、私が今回声を大にして言いたいのは、現場の一人一人、そして同様のことを実践している全国の通所介護の現場職員には、仕事の価値をもっと理解してほしいし、もっともっともっと磨いていかなければならないということです!

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今、介護保険制度を何とかして持続可能なものにするため、国はこういう問いかけを我々にしているのです。「ボランティアでも出来る」と判断されたものから順番に総合事業に移行していく。今のところ、それが要支援に対する通所介護と訪問介護であり、更に広げていこうという議論が続いています。施設系サービスの場合は、中重度利用者への食事や入浴の場面で身体介護を伴うため、「これはボランティアでは無理だな」と国も判断しやすいのだろうが、リハデイのような軽度が中心で食事も入浴も無い通所サービスを、国はどう見るでしょうか。

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ということを、先の経営方針発表会で話してきました。私たちはどこに専門性をみいだしていくのかを考え、とことん磨きをかけていく。8年目となる今期はそういう一年にしたいと思います。

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