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読書離れの現代人に必要な「本と出逢う場所」

――溢れるように本がある時代、何を読めばいいのか分からないからこそ、手に取るきっかけづくりの大切さを見つめ直すべきだと考えます。


人生は物語。
どうも横山黎です。

今回は「読書離れの現代人に必要な本と出逢う場所」というテーマで話していこうと思います。

📚本を紹介する人になる

僕は普段「大学生作家」として活動しているんですが、もうすぐ肩書(というと大層なものだけれど)を変えようかなと思います。「ビブリオバトラー」に変えるつもりです。

ビブリオバトルとは、自分のおすすめの本を5分間で紹介する書評合戦のこと。聴き手は最も読みたいと思った1冊に票を入れます。最も多く票を集めた本がチャンプ本となるのです。

僕は高校時代から公式戦に参加していて、今までに2度全国大会の舞台に立ったことがあります。今年、全国大学ビブリオバトルに参加できる最後の年になるので、本気で勝ちにいくためにビブリオバトラーとして活動していこうかなと考えているのです。

もう少し具体的にいうと、本にまつわる情報を発信したり、イベントを企画したりしようとしています。読書会やビブリオバトルなど、人と本が集まる場所をつくりにいこうとしているんです。

その行動を支えるのは、「本と出逢うきっかけをつくりたい」という思いです。



📚本と出逢うきっかけがない

読書離れがうたわれるようになってきてだいぶ時間が経ちましたが、今もなお本と出逢うきっかけがなく、本を読まない人が少なくないと感じています。

かくいう僕だって、そこまでの読書家ではありません。やっぱり動画の時代ですから、動画コンテンツに割く時間が長いんですよね。それでも基本毎日、本を読むようにはしていて、情報や物語に触れて感性を磨いています。それこそビブリオバトルを念頭に置きながら読むこともあります。

僕は本や文章を書く人だし、ビブリオバトルで本を紹介する人でもあるから、本を読もうと思うきっかけが日常的にあるんですよね。でも、なかなか本を読むきっかけのある人はいないのではないでしょうか。


読書離れが進んでいるということは、必ずしも読書の意義をないがしろにしているわけでも、読書体験の面白さ、楽しさを否定してるわけでもなくて、本と出逢う、本を読むきっかけがないだけ。そんな風に考えたことがありmす。

読書離れは進んでいるけれど、毎日のように新しい本は出版されます。本の数は無限にあるため、何をどう選んでいいのか分からないというのが正直なところでしょう。普段本を読まない人からしたら特にそうですよね。

それに加え、お金と同じくらい時間を大切にする時代柄、買ってみたはいいものの読んでみたら面白くなかったという状況は避けたいものです。時間を返せ、と思ってしまうこともあると思います。それゆえに本に手を伸ばす数が少なくなってきているわけです。

だからこそ、僕が今大切にするべきは、本と出逢うきっかけをつくることだと思うのです。


📚本と出逢う場所づくり

僕は去年、初書籍『Message』を出版しました。あれからもうすぐ1年が経とうとしていますが、この1年、本を届けるために手売りを繰り返してきました。気が付けば、205冊目。遠いところまできたものです。

手売りしていると面白いことに気が付きました。

僕の本を買ってくれる人は、必ずしも本の中身を気にするわけではないということです。どんな中身の本だろうと、僕の本を買ってくれるんです。

昨日、バイトの先輩がラジオ番組に出演していたんです。その先輩、実はバンドをやっていて、の宣伝のためにラジオ番組に出ていたんです。で、ラジオが公開収録されるとのことで、僕は現地にかけつけることにしました。ちょうどその場所の近くで用事があったので、ラジオ放送を現地で生で聴くことにしたんです。

で、収録終わりにその先輩とお話をすることができました。一緒に出演していたバンド仲間を紹介されたんですが、開口一番に「小説を書いてる人ですよね」と言われました。先輩には現地にいきますと連絡しておいたし、きっと事前に僕のことを共有してくれていたんだと思います。

そんなこんなで僕の本の話になって、流れで『Message』を買ってくれました。話をつなげますが、その方が買うと決めたのは、「僕が本を出している」という情報のみ。『Message』がどんな内容の本だとかまったく訊かずに、「どこで買えますか?」と切り出してくれたんです。



本を買おう、読もうと思うきっかけはそんなものです。「著者自ら手売りしているから」とか、「友達がおすすめしていたから」とか、「SNSで話題になっていたから」とか。本の中身の良し悪しは極論どうでもよくて、買いたい、読みたいというきっかけが何かあればいいのです。

溢れるように本がある時代、何を読めばいいのか分からないからこそ、手に取るきっかけづくりの大切さを見つめ直すべきだと考えます。


本と出逢うきっかけのひとつが、ビブリオバトルです。人を通して本を知る。本を通して人を知る。そんなコンセプトのもと繰り広げられる戦いにはもちろん勝ち負けがあるけれど、今の時代にふさわしい本と出逢うきっかけの場所に成り得るポテンシャルがあります。

自分が今後また本を出したときの届ける手段にもなるので、ビブリオバトルをはじめ、本と出逢う場所づくりを追求していこうと思います。最後まで読んで下さり、ありがとうございました。

202230606 横山黎



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