マガジンのカバー画像

私の不妊治療

22
4年以上、高度不妊治療を続けています。治療を始めるまで知らなかった不妊治療の世界。もっと日本では若い時から誰もが不妊のリスクについて知っておくべきだと痛感しています。少子化対策と… もっと読む
運営しているクリエイター

記事一覧

やっと不妊治療に終止符を打ちました。

やっと不妊治療に終止符を打ちました。

最後の受精卵を染色体の検査に出してから3週間後、検査結果を聞きに病院へ行きました。

長く不妊治療をやっていると、診察室に入った瞬間、先生の雰囲気で良い話か悪い話かわかるようになります。

瞬間的に、ダメだったな、と悟りました。

先生から差し出された検査結果の紙にはいくつかの染色体異常がみられる線の乱れが一目で確認できました。

「2つとも、染色体異常があって、移植できる卵ではありませんでした。

もっとみる
最後の決心。受精卵をどうするか。

最後の決心。受精卵をどうするか。

泣いても笑っても、今回の卵が最後の挑戦と決めてから
引っ越ししたり、身体を酷使しなくてはならない仕事が決まったりと
なかなか移植のタイミングをつかめずいました。

あっという間に半年ほど時間が経ってしまい
ようやく次の移植のスケジュールを決めるために久々に病院へ。

すると、担当がいつもと違う先生だったのですが
「今回は染色体の検査はしなくてよいのか?」と尋ねられました。
もちろん、そのまま移植し

もっとみる
あれから1年半の間に。

あれから1年半の間に。

久しぶりにnoteを開いて、自分でもギョッとしました。
前回の更新から1年半も経っているではないですか。
書こう、書こうと思いながらも、正直気が向かなかったというか
自分の中で整理がつくまで向き合いたくなかったのかもしれません。
書くと、とても気持ちを整理できますからね。

1年半の間に転院しました。

前回の記事を読んでくださった方は、私があれからどんな決断をしたのだろう?と気にかけてくださって

もっとみる

すべての受精卵に染色体異常がありました。

着床前胚染色体異数検査をするという所から、不妊治療日記の更新が止まってしまっていました。いえ、正確に言うと、落ち込み過ぎて書けなかった。

胚盤胞まで分割が進んだ受精卵はどれも一番ランクの良い質の良い卵で、通常はこのランクの卵は妊娠率が高いとも言われています。きっと良い結果が得られるだろうと期待して6つの受精卵を検査に出しました。

私の年齢での染色体異常がある確率からすると6個検査に出せば、2個

もっとみる
子宮鏡検査

子宮鏡検査

受精卵の染色体の検査の結果が出るまでの間、何もせずに休んでいても良かったのですが、結局のところ、着床が上手くいかないはっきりとした理由はわかっていません。染色体に問題のない胚を移植しても妊娠しなかったわけですから、受精卵の質の問題だけではないと考えられるわけです。

キラーT細胞という免疫機能が高く、受精卵を拒否して流産させていた可能性もあるということでしたが、その点に関しては免疫抑制を服用してコ

もっとみる
採卵当日と採卵の結果

採卵当日と採卵の結果

ちょっと更新に時間が経ってしまいました。今回は、採卵当日の様子と、その結果について。

採卵日採卵前日の深夜0時から絶飲絶食になります。朝起きて、うっかり水を飲まないように気をつけなくては。当日は、マニキュアやジェルネイルは禁止、ノーメイクです。夫にも精子を朝から採取してもらいクリニックへ持参します。

その日は6人くらい採卵の順番を待つ女性がいました。私が術衣に着替えてベッドで待っている間にも、

もっとみる
意を決して最後の挑戦。久々の採卵に向けて。

意を決して最後の挑戦。久々の採卵に向けて。

 甥っ子日記に関してはスラスラ書けるのに、不妊治療日記はとてもエネルギーと時間を要するので、更新頻度が遅くなってしまって、申し訳ありません。

さて前回までは、採卵で冷凍出来ていた受精卵がなくなったら、もう止めるつもりだった不妊治療。医師の説得もあり、このnoteを読んでくださった方から応援のメッセージもいただき、もう一回だけ採卵をやってみることみようと決意を新たにしたところまででした。

不妊治

もっとみる
染色体異常のない受精卵移植から現在まで。

染色体異常のない受精卵移植から現在まで。

 新型肺炎コロナウィルスの感染状況も少し落ち着いてきたので、あまり先延ばしにもできないし、そろそろ治療を再開しようと2020年6月に通院を再開しました。

染色体異常のないの胚移植 前回の不妊治療日記に着床前胚染色体の検査をした結果、染色体異常のない卵が残り2つというところまで書きました。そのうち1つを移植することになりました。流産の原因だったかもしれない免疫を抑える薬も飲んで、卵にも問題はない。

もっとみる
ずるずる1年不妊治療を休んだ結果、染色体の検査が出来るようになった。

ずるずる1年不妊治療を休んだ結果、染色体の検査が出来るようになった。

 前回は、何度、胚移植しても成功せず、何度かの流産も経験し、メンタルはボロボロ。肝臓もボロボロになっていたので、しばらく治療を休むと決めたところまででした。

ギリギリだった精神状態今、振り返ってみても、本当にあの頃のメンタルはギリギリだったと思います。友人の出産祝いを買いに百貨店の子供服売り場に行けば、パニック発作を起こすのではないかと思うほど、動悸が激しくなる。(軽いパニック発作だったのかも。

もっとみる
2段階移植・化学流産・体の異変

2段階移植・化学流産・体の異変

今回は2018年の夏ごろの話。初めての二段階移植や、不妊治療による体の不調の話も。

初めての2段階移植 体外(顕微)受精は、良好な胚から移植していきます。1番ランクの良かった卵は使い切ってしまいました。そこで、次は2段階移植の提案をされます。1つ目の卵を移植した2.3日後に、2つ目の卵を移植する方法です。1つ目の卵が子宮に入ってくると、それが刺激になり、2つ目の卵が着床しやすくなるそう。

血行

もっとみる
治療再開後、新たな治療法と4回目の胚移植

治療再開後、新たな治療法と4回目の胚移植

今回はおよそ2年前、4か月の休みを経て不妊治療を再開した話です。

不妊治療再開直前に久しぶりの海外旅行で思い切り気分転換することにしました。行先は、ミャンマー。不衛生な発展途上国で、指を使って日に数回、膣錠を入れるのは気が引けるので、帰国の翌日から治療スタートでスケジュールを組んでもらいました。やはり体のことを気にせず旅ができるのは楽しかった!現地の料理を満喫し、観光し、買い物し、思い切りはいし

もっとみる
不妊治療を休んでいる間のこと

不妊治療を休んでいる間のこと

 前回は、軽い子宮腺筋症の疑いがあるので、4か月間、子宮を休ませることになったところまででした。今回はその続きから。約2年前の話です。

治療を休んでいる時のこと  不妊治療を休んで3か月。子宮の働きを休ませるためのピルの様な薬を、朝晩、2回飲むだけ。他はサプリも飲まない、カフェインも気にしない、基礎体温も計らない。治療中の生活と比べたら、日常ってこんなに楽だったっけ?と驚きます。スケジュールも気

もっとみる
2回目・3回目の胚移植

2回目・3回目の胚移植

 不妊治療について書き始めてから「辛い経験を書いてくれて、ありがとう」と言ってもらったり、私より辛い経験をした人が、自分の体験談を話をしてくれたりと、思ってもみなかった周囲の反応があります。自分とは関係ない世界だと思えば何の興味もわかないかもしれない。けれど、この不妊治療は、現在5.5組に1組の夫婦が取り組んでいて、今後保険適用になれば、もっとその割合が増えるかもしれない、決して他人事ではないこと

もっとみる
1回目の胚移植とその結果。

1回目の胚移植とその結果。

 前回は体外(顕微)受精の為の採卵や受精についてでしたが、今回は約3年前に行った1回目の胚移植(受精卵を子宮に戻すこと)についてと、その結果について書いていきます。

胚移植への準備 高度不妊治療は、きつい言い方をすれば”薬づけ”になります。””薬を多用します”でもいいのですが、私の実感としては”薬づけ”の方がしっくりくるのです。胚移植というと、受精卵を子宮にポン!と戻せばいいんですよね?と思って

もっとみる