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裸足とメンタルと子どもの発達 ―「マンサンダル」を作ってみた―

2020年頃から、時々自然派の方がまだ寒い季節なのに、裸足にわらじのようなサンダルを履いているのを見る機会がありました。
裸足に特に意識を向けていたわけではないのですが、マンサンダルワークショップでお話を聞き、実際に作って履いてみたら、裸足とか足の裏の重要性が今までの学びと繋がってきたので、まとめておこうと思います。

小さくて可愛い子ども用のマンサンダル


1.マンサンダル

2023年には、マンサンダルを履いている方と直接お話する機会があったので、いろいろ伺ってみました。するとマンサンダルを履くようになってから、血流が改善して、冷え性が治ったということでした。
もともと、ビーチサンダルが好きだったのですが、数年前から鼻緒のところのゴムで指の股が荒れるようになってきたり、鼻緒のところが擦れて痛いこともあり、鼻緒をカバーするビーチサンダル用の靴下のようなものを購入してみたりしたものの、裸足で履きたい!と思っていたので、マンサンダルに興味があったのです。
2024年になって、友人からマンサンダルのワークショップがあることを聞いて、興味津々で参加することにしました。

作ったマンサンダルを履いてみた

私が参加したマンサンダルの「ゆる・ふわ・りん」ワークショップ[1][2]は、公認インストラクターのひらりんさん(平井さん)が行い、マンサンダルの生みの親であるマンさん(坂田満さん)は歩き方のレクチャーや質問を受けてくださるという形式でした。
マンサンダルは、裸足で野山を駆け回るのが理想だけれど、現代社会では難しいため、マンサンダルを履くというコンセプト。「ゆる・ふわ・りん」というだけあって、限りなく裸足に近い感覚です。
何がすごいかというと、普段の靴の代わりにマンサンダルを履くだけではなく、このマンサンダルで近所の山はもちろん、富士登山や、マラソン、クライミングをするツワモノが多いということなのです。

私は山登りもマラソンもするわけではなく、裸足で、アーシングすると気持ちがいいから、日常生活でも姿勢を整えて裸足で歩きたいことや、血流改善冷え性改善などに興味があって作ってみたのです。
でも作ってみたら、何だか新しいステージに一歩踏み込んだような気持ちです。

[1] MAN SANDALS公式サイト 
[2] マンサンダル公式ショップ 


2.日本人は健脚だった!!

現代のわらじとも称されるマンサンダルなので、わらじ(草鞋)についても少し調べてみました。わらじは、足が疲れにくく、長距離移動に良い。蒸れにくく、足裏に刺激も良い履物なのだそうです。わらじと言えば、飛脚や籠かきと言われる籠屋さんですよね。東海道を走る飛脚は、江戸、京都間を3~4日で走った[3]ということ。

籠かきや飛脚は男性という印象だったので、女性はどうだったのかなと思ったのですが、「江戸の旅の出で立ちは男女ともみなこの草鞋ばきのスタイル」で「草鞋に手甲(てっこう)、脚絆(きゃはん)という出で立ち」だったということ[4]。時代劇に出てくる旅姿の女性をうっすら思い出します。
また、江戸時代、お伊勢参りに行く老若男女は総歩行距離2千キロ以上。1日平均34.1キロ、平均1日10時程度歩いていた[5]という東北の旅人の資料が残っているとのこと。日本人は素晴らしい健脚だったのですね。

それから、ビーチサンダルは日本発祥だそうなのです。日本人は裸足を大切にしてきた民族のようですね。
ちなみに、わらじで本当に箱根の石畳を歩いてみた人のブログ[6]があり、そちらには、わらじと石畳との相性の良さや、わらじの消耗性など、わらじで歩く様子が興味深く綴られていました。


3.皮膚

次に、皮膚ついてです。
「皮脳同根」という言葉があります。皮膚と脳は同じ根を持つという意味ですね。皮膚って非常に繊細なセンサーですよね。
体を先にコントロールすることで心をコントロールする、身体から心を変えるという、身体心理学(身体アプローチ)の山口創先生[7]は、「皮膚は自己と外界を隔てる境界としての臓器であり、手の平や足の裏といった皮膚の無毛部にある触覚の受容器」であると述べています。そして「皮膚は第二の脳」だとおっしゃいます。
一方で、「皮膚は第三の脳」と言われることもあります。「腸脳相関」の関係から、第二の脳が腸で、第三の脳が皮膚という考え方のようです。
いずれにしても、皮膚は非常に重要な働きをしていて、皮膚は、脳や腸とも密接に繋がっているということ。すなわち皮膚と精神は繋がっているということですね。

4.足裏センサー

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