リッツのクラッカーにクリームチーズをたっぷりと塗る。その上に醤油漬けのイクラをひとすくい。ミルクの滋養と魚卵のコクをサクサクのリッツがまとめる贅沢な味わい。さらに半分は味変でクミンを振ってみる。スパイスが重なり風味がより複雑になる。ややイクラが押されてしまうものの、調味料のおかげでおつまみのレベルが一段アップ。

合わせたのはジョージアのオレンジワインとスペインのチャコリ。まずはジョージアワインから。約一ヶ月前に開栓してちょこちょこ飲んでいるが、まだへたらずに粘っている。

ヴァジアニ・カンパニー, マカシヴィリ・ワインセラー, ルカツィテリ, ジョージア, カヘティ, 2019, 13%, 2,280円
Vaziani Winery, Makashivili Wine Cellar Rkatsiteli, Kakheti, Georgia

ジョージアの土着品種ルカツィテリで造られるワイン。陶器のクヴェヴリで6ヶ月間熟成。
美しい琥珀色。
香りにはドライアプリコット、アプリコットリキュール、焼いた洋梨、ドライフラワー、オリエンタルスパイス。どこか乾いたニュアンスはクヴェヴリの陶器のテクスチャーに由来か。好意的な範囲でブレットのようなほんのりワイルドで、微かに麝香のようなフレーバー。
味わいは見た目とは意外に軽快な凝縮感の果実味。舌が乾いたように感じるタンニン、酸味はやや穏やか。ほろ苦さが複雑さにさらに面白さを乗せる、思いのほか余韻は軽くスッと消える。凝縮感は以前のヴィンテージはもっと力強かったような気がするが、こちらは上品な仕上がり。
(89.5/100)(12月15日)

イクラとクリームチーズのクラッカー乗せに。滋味豊かなワインの味わいはチーズのミルキーな風味、クラッカーのフレーバーに良く調和。イクラにもぶつからず、ほろ苦さでふんわりと包み、生臭さを立ち上げない。クミンを振るとさらにシンクロ率向上。スパイスのフレーバーに果皮の成分が溶け込んだグリップのあるフレーバーが調和。相性: ★★★★☆

イカ・チャコリーナ, ゲタリアコ・チャコリーナ, ホワイト, スペイン, バスク, 2019, 約2,200円
Hika Txakolina, Bizkaiko Txakolina White,

オンダラビ・スリ 80% 、 シャルドネ 20%。
微発泡でプチプチと口内に穏やかな心地よい刺激。キュッと効いた酸味、果実味はドライで軽快。フードフレンドリーなワイン。
イクラともケンカをしない懐の広い、フードフレンドリーさ。クミンを振るとこちらもシンクロ率向上。ただ快活な果実味と酸味はイクラ、チーズとの相性への踏み込みはもう一歩。相性: ★★★☆☆

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