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サバのハーブオイルコンフィ イタリア アブルッツォ州の滋味深いオレンジワイン

サバのハーブオイルコンフィ。フィシュルに注文して届いた6つの商品の一つ。

生食用と加熱用があり、コンフィは加熱用。といっても調理済みなので、流水で解凍したものを袋のまま6分ほど湯せんするだけ。

フィシュルは未利用魚の活用という取り組みでも注目されている。福岡の会社で、九州の糸島・玄界島などのお魚が中心。フィシュルについて触れた私のNoteはこちら。

今回のサバは福岡県産。「コンフィ(confit)」はフランス料理で、食材を低温の油でじっくりと煮る調理法。

食べてみるとサバの癖がきれいに抜けていて、ハーブが爽やかに香り、万人に受けそうな味付け。サバが苦手な人にもおススメしたい。私は最近シーフードを食べ続けていることもあり、サバにもひとくせある方が楽しいが、それはそれ。

イタリア アブルッツォ州のオレンジワイン(ピノ・グリージョ品種)、リグーリア州のヴェルメンティーノ品種、スペインの地場品種ビウラ、チリのロゼ・スパークリング(ピノ・ノワール品種)を合わせた。
実食の結果、アブルッツォのオレンジワインの滋味が、サバの旨味、脂を包み込んだ。ニュアンスに富む独特なオレンジワインの風味はハーブやオイルの味付けとも素晴らしい調和。

さて、料理とそれぞれのワインの相性について。


ファビュラス フォエミネ ピノ・グリージョ, イタリア, アブルッツォ州, 2021, 13%, 2,475円
Fabulas Foeminae Pinot Grigio, Italy

アブルッツォ州マジェラ国立公園内のPretoro自治区内(標高602メートル)に畑を所有。
カモミールと地元の植物から搾取した野生酵母を使用。ピノ・グリージョを主体に大樽で発酵後、さらにアンフォラと木樽で熟成させたオレンジワイン。ピノ・グリージョ85%、その他15%。
黒ブドウのロゼワインのような鮮やかなチェリーレッドの色調。
香りにはフレッシュな巨峰のジュース、チェリーリキュール、切って少し時間が経過したグリップのあるリンゴの香り、ほのかにシソエキス。ゼラニウムやバラのフラワー香。
味わいにはブドウの滋味と旨味の密度が凄まじくとろっとした口当たり。陶器の引き出すブドウの力か。涼やかな酸味、余韻にほのかなタンニン。もはやピノ・グリージョを超越。

サバのハーブオイルコンフィに。ワインの果実味の滋味がサバの脂、旨味を包み込み、キュッと効いた酸味が余韻を爽快にまとめる。ニュアンスに富むワインは料理のハーブ香やオイル感とも絶妙に調和。相性: ★★★★☆


コノ・スル, スパークリング・ワイン, ロゼ, チリ, ビオ・ビオ・ヴァレー, 825円
Cono Sur, Sparkling Wine, Rose, Bio-Bio Valley, Chile

Cono Sur とは「南向きの円錐」という意味。その地理的な場所を表すとともに、世界最南端の地で表現豊かで革新的なワインを造るという気概の表れ。1993年設立。
オレンジが強く入ったサーモンピンク。持続的な泡立ち。
香りには快活なチェリー香。ビスケットや食パンの香ばしさやイースト香はどこか上級のロゼ・シャンパンを思わせる。が、余韻の奥に少々甲高い植物的なニュアンスあり。
味わいは瑞々しく伸びやか、快活でチャーミングな果実味。的確にワインを引き締める酸味。余韻にはビターネスとこうばしさが続き充実のフィニッシュ。若干抽出が多い印象だが素晴らしいコスパ。

サバのハーブオイルコンフィにワインを合わせる。サバの風味をワインの快活な果実味が立ち上げる。料理の味付けが見事にサバの脂のクセを感じさせず、果実味に反発せず寄り添う。相性: ★★★☆☆


カンピーリョ, ブランコ・フェルメンタード・エン バリーカ, 2019, スペイ, リオハ DOCa, 1,936円
Campillo, Blanco Fermentado En Barrica, Rioja, Spain

ワイナリーはバスク州アラバ県に位置するリオハ・アラベサ地区に。100%個人オーナーの企業としてはスペイン最大手のひとつ、ファウスティーノグループが所有。ビウラ75%、シャルドネ25%。
香りにはリンゴのコンポートやジャムの厚みのある果実香。樽由来のココナッツ、バニラ香豊か。焼いたコーン、酵母のブリオッシュ。柑橘果皮やセルフィーユの軽快なハーブ香。
味わいは果実味の熟度高くパワフルながら瑞々しく、ミネラルや潮も感じられニュアンスに富む。第一印象から余韻まで力強い飲みごたえ。持続力ある余韻、充実のフィニッシュ。

サバのハーブオイルコンフィに。樽の要素にケンカしない、爽やかで軽快な料理の味付け。料理のハーブとワインの果実味とほのかなハーブ香が調和しワインがどんどん進む。相性: ★★★☆☆


ルナエ, エチケッタ ネーラ, コッリ・ディ・ルーニ, ヴェルメンティーノ, イタリア, 3,729円
LVNAE, Etichetta Nera, Colli di Luni Vermentino

トスカーナ州とリグーリア州の境にワイナリーと畑をもつ。コッリ・ディ・ルーニは両州にまたがる産地の呼称。ワイナリー名のルナエの由来はラテン語の「Lunae(月)」。古代ローマ時代、ワイナリーの土地の近くに「Luna(イタリア語で月)」という名の町があり、高品質なワインを造っていたことにあやかった。
ブドウは9月半ばに手摘みで収穫。24-36時間コールドマセラシオンした後にプレス。
ステンレスタンクで定温下(15-17℃)で発酵。
香りにはフレッシュなグレープフルーツ、レモン、ライムの活力のある柑橘香が溢れる。軽快で繊細にハーブと潮の香りが絡みワインをエレガントの極みに。
味わいには瑞々しくのびやかな果実味。シャープでメリハリの効いた酸味、余韻にはグリップ感のあるほろ苦さが残り様々な表情がエレガントに。

サバのハーブオイルコンフィに。ワインの上品な柑橘香、潮の香りに、ハーブオイルのコンフィでクセが穏やかになったサバとの相性が絶妙。相性: ★★★★☆

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