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アンチョビむんむんレンコンのバター焼き サルディーニャの島ワインの潮香

スーパーで買った茨城県産レンコンをスライス。歯ごたえを楽しめるように、そしてソースを染み込ませるために、少し厚さを残しておく。いつもの2倍のバターで、いつもの2倍のアンチョビを炒め、輪唐辛子でアクセントを効かせる。ここにレンコンを投入してさっと炒める。皿に載せて香りづけに大葉を散らして完成。ビール、日本酒、焼酎にも合うおつまみ。

子供用にはニンジンと一緒にレンコンを炒め、醤油、みりん、砂糖で味付け。モリモリ食べてくれた。

レンコンに厚みが少し残っていることでシャキシャキとした歯ごたえがさらに楽しい。また咀嚼に時間がかかることで、口内のレンコン滞在時間が最大化。バターとアンチョビが時間をかけてたっぷりと鼻腔を抜ける。乳製品と魚の発酵臭で形成されたまったり、むんむんの怠惰なフレーバーの世界が広がる。それを唐辛子のピリ辛が心地よく引き締める。

ワインは何を合わせようか。先日の少し似た系統の料理、レンコンのイカ明太焼きにはイタリア サルディーニャ島のヴェルメンティーノ品種、ラツィオ州のフラスカーティ(マルヴァジア系品種のブレンド)の相性が良かった。

ここはやはり、最近依存度の高いヴェルメンティーノ品種を。シーフードとの相性が素晴らしいブドウ。ヴェルメンティーノはイタリアではトスカーナ州、リグーリア州、サルディーニャ島、南仏などが主要な栽培地域。今回はイタリア サルディーニャ島で造られたもの。サルディーニャのものが、一番強く潮の香りが含まれる。ワインから不思議と、海岸沿いを歩いているような香りが広がる。アンチョビに負けないことを意識したセレクション。

パーラ, ソプラソーレ, ヴェルメンティーノ, イタリア, サルディーニャ, 2021, 13.5%, 2,376円
Pala, Soprasole, Vermentino di Sardegna DOC

1950年創業。1990年に全てのブドウ樹をサルデーニャの地ブドウ品種に植え替え。このワインには標高150~180mに位置する畑から、樹齢平均35年のブドウを使用。ステンレスタンク発酵。
香りにはフレッシュな青リンゴ、グレープフルーツに微かにライチと白桃、セルフィーユのハーブ香やフラワー香。海岸の潮風や貝殻の香り。フレッシュで軽快ながら個性が凝縮。
味わいには瑞々しくもグリップのある果実味が伸びやか。こぎみよい酸味と塩味、中盤からほろ苦さ。余韻はフレッシュで爽やかながらヴェルメンティーノ品種の楽しみが凝縮。

レンコンのアンチョビバター焼きにワインを合わせる。シャキシャキのレンコンから広がる、唐辛子でメリハリの効いたバター、アンチョビの余韻。そこにヴェルメンティーノのハーバルなタッチが添えられた大葉に調和しつつ、アンチョビに活力を与える。口内にカタクチイワシの群れがバターの海を回遊するなか、ヴェルメンティーノの果実味の力強さと潮の香りが加わりさらに活気づく。このワインの果実味のパワーは唐辛子の刺激的な辛味にも負けずに寄り添う。料理とワインが多面的に調和し、風味の重奏が楽しい完璧なペアリング。相性: ★★★★★

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