春、甘酸っぱくてほろ苦い
ぶっちゃけますと私、ヨーガ講師の資格を取ったくせにヨーガの先生をするつもり無かったんです。
そもそもヨーガに興味を持ったのは、その知識を自分のために得て、自分自身が穏やかに生きていくことが目的でした。
講師の資格を得てから何度かクラスを開催する機会はありましたが、それは欠員補充とか頼まれたからというのが主な理由だったりして。
だから数年間はヨーガ講師ではなくて、生徒としてヴェーダンタの学びに没頭していました。
で、色々諸々ありまして、アーサナクラスを要望してくださる方々がチラホラ現れてくださり、それじゃあと重い腰を上げて自分の主宰でヨーガクラスを始めたんです。四年前かな。
最初はお友達に向けてクラスを展開して、そのうち徐々にフライヤーやホームページを作って地味に宣伝して。
それを見て参加してくださったのがマミコさん(仮名)でした。
なかなか生徒さんが定着せず、レンタルしているスタジオ料金もバカにならず、なんならヨーガクラスを開催すればするほど赤字になる。そんな弱小ヨーガクラスでした。
フライヤーやホームページを作ってみたものの、当時の私は商い根性も無く、大した営業もしてなかったし、何より【伝える】ことについてあまり情熱的ではなかった。
数ヶ月ほど、生徒さんはマミコさん1人でしたねww
本当によく通ってくれていました。
そのうち、お世話になっていたレンタルスタジオが潰れ、いよいよヨーガをお伝えする場所が無くなり、その事情をマミコさんに説明し、私のヨーガクラスはしばらく開店休業状態に陥ったんです。
私の中で『場所もないし生徒さんも集まらない。所詮、私なんかヨーガクラスを主宰する器じゃなかったんだな。もうやらなくていいかな』なんて、半ば諦めモードで。
このまま自然消滅だろうなぁと思っていた矢先。
偶然、格安で素敵な場所を見つけたんです。
場所が見つかると、また行動したくなります。
マミコさん、もう新しいお教室を見つけちゃったかな、なんて半分諦めながらも再度連絡すると、彼女は喜んで再び参加してくださいました。
沈黙の開店休業状態が半年近くあったのに、それでもまた来てくれるって本当に有り難いなぁと思いました。
それから、あれよあれよという間に生徒さんは増えて今に至るのでございます。
健やかなる時も病める時もwwwいつも私を信頼してくださりクラスに通ってくださっていたマミコさん、旦那様の転勤でお引越しが決まり、先日無事に最後のクラスを終わらせました。
そもそも、自分自身のために身につけようとしていたヨーガ。
誰かに伝えるようになってから、それは自分自身だけで学ぶことの何百倍も勉強になる事に気づきました。マミコさんが気づかせてくれたのです。
そして、ヨーガ講師の資格を取ったとしても、講師をしなければ講師とは名乗れない中で、マミコさんは私をずっと【講師】でいさせてくれました。
もうほんと、いろんなものを頂きました。
物ではなく、たくさんの気づきと情熱。
本当にありがとうございました。
お陰で今は「ちゃんと講師をする」って、腹を括る事ができました。
またいつか対面で会える時が来たら、楽しくクラスをやりましょう!
そんな気持ちで、マミコさんの新しい生活を応援しています。
春ですね。
出会いと別れ、甘くてほろ苦い季節。
皆様の春が、素晴らしいひとときになりますように。
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