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Vol.2-38歳からのデザイン留学-留学すると決めてから最初の1カ月にしたこと4つ

前回の記事で「受かるかどうかもわからないのにデザイン留学の道のりを晒す」と宣言させて頂きました。

予想以上に多くの方から励ましを頂き、素直に嬉しい気持ちでいっぱいです。

皆さんの期待に応えるべく(?)何か面白いことの一つでも書けたら良いのですが、なんにも思い浮かびませんでした…。

なのでただ真面目に、そもそもデザイン留学を決めたらまず何から始めればいいのかという話について書いていこうと思います。

「左脳人間の私にデザインなんて今更学べるのか?」
「年齢的に今から留学なんて無謀なのでは?」
と、デザイン留学を諦める理由探しが得意な方にこそ読んでもらいたい。

おすすめの書籍や、エージェントや予備校にかかった金額についても書いています。参考にしていただければ幸いです。


大学院留学までのスケジュール

大学院留学を決めたら、まずやるべきは大まかなスケジュールを引くこと。

こちらはイギリスに留学する場合のスケジュール例ですが、大体留学する前年の夏ごろに始めるのが一般的です。

イギリスの大学院のスケジュール例

夏には出願先が決まっていて、それに向けて志望動機書(Personal statement)や推薦書(Reference)、履歴書・職務経歴書(CV)を作成し、募集が開始される秋ごろには準備が整っている、というのが理想とされています。

それ以外にも成績証明書(Transcript)を取り寄せたり、人によっては IELTS の勉強などが入ってきて、なかなかの多忙さを極めます。

デザイン留学の場合、ポートフォリオ作成にさらに半年前倒し

芸術系のアート留学、デザイン留学になると、これにポートフォリオ(Portfolio)や動画作成(Video task)がプラスされます。

サラッと書きましたが、志望動機書、ポートフォリオ、大学によっては研究計画書(Study proposal)を同時進行で進めていくのは超絶大変です。

私の場合、何を血迷ったか留学を決意したのが今年の8月末。この記事を書いているのが10月。出願目標が12月初旬。

留学カウンセラーさんにも、何回も「え?今年目指されます?来年じゃなくて?」と確認され、「あの…MFA(芸術修士)でいいんですよね?MBAは検討されませんか?」と、サラッとコース変更まで提案される始末。

こんなに準備が大変だと知っていたら、今年出願という無茶なスケジュールは組まなかったかもしれません。

でも、まず挑戦すると決めていなかったら準備がここまで大変だと知らなかったし、自分が留学&人生に何を期待しているのか真剣に考えることもなかったと思います。

毎日カレンダーに書き込まれた〆切を見て焦燥感と不安に飲み込まれそうになりますが、そのたびに自分を奮い立たせて頑張っています。

デザイン留学を決めてから最初の1カ月にしたこと3つ

私がデザイン留学を決めてからまずやったことは大きく3つあります。

  1. note のブログを読み漁る

  2. 関連分野の本を10冊読む

  3. 関連分野の動画を見る

  4. アート留学に強いエージェントに相談する

1.note のブログを読み漁る

デザイン留学について体系的に情報を集めるのは結構苦労しました。皆さんが今私のブログを読んでくださっているように、私も note の諸先輩方のブログを読み漁りました。

「#デザイン留学」というハッシュタグで検索して、ヒットした方のブログを片っ端から読んで、何となく次のことがわかりました。

  • イギリス以外に、アメリカ、フィンランド、イタリア、オランダあたりが熱い

  • 経産省の『高度デザイン人材育成ガイドライン』はどうやら必須で読まなければいけなさそう

  • 「デザイン」と一口に言っても、サービスデザイン、デザインマネジメント、UXデザイン、デザインMBAなど色々なコースがある

ぼんやりと「デザイン留学といっても各国で色んなコースがあるんだな」という事実がわかりました。

が、この時点で自分に適したコースはまだ絞り込めません。むしろ選択肢が広がった分、余計に混乱し始めました

2.関連分野の本を10冊読む

そこで次にやったのが、関連本をまずは3冊、最低10冊は読むこと。
私の場合、「サービスデザイン」という言葉からデザイン留学に興味を持ったので、サービスデザイン関連の本とデザイン思考の本を中心に読みました。

サービスデザインとデザイン思考関連の本12冊

最初はどれを読んで良いかわからなかったので、Amazonで検索して良さそうだった入門書をいくつか購入。それらの本に沢山出てくる引用元を芋づる式に辿るという方法で徐々に増やしていきました。

なるべく留学費用は抑えたいので、見ての通り半分は図書館で借りています。

おすすめ本5冊

全部は紹介しきれませんが、ここでは私が実際に読んだうちの5冊だけ紹介しておきます(他にも良本はあると思いますので、お勧めがあったら是非教えてください)。

▼2時間でとにかくイメージだけつかみたい

▼漫画に加えてもう一冊入門書を読みたい

▼自分が左脳に偏りすぎてて芸大なんて目指して良いのか、と不安になる時

▼具体的に授業内容をイメージしたい

▼「サービスデザイン」について深く知りたい

10冊はさすがに読めないという人でも、3冊は最低読むことをお勧めします。全部日本語の本ですので、何とか読み切れると思います。

ちなみに私は目安として「全然デザインもビジネスも知らない親にわかりやすくデザイン思考を説明し、留学の目的を納得してもらう」という想定をして、それが出来るくらいまでは読みこみました。

4.関連分野の動画を見る

もし英語に問題がなければ、YouTube で学ぶのもお勧めです。

「デザイン思考」で検索すれば、かなりの数の動画が見つかります。

残念ながら「サービスデザイン」についての日本語動画は少ないです。英語で Service Design と検索すると結構出てくるので、2~3本見て概要をつかむのに活用していました。

3.アート留学に強いエージェントに相談する

アート留学に強いエージェント2社に相談して、結論、その2社を現在も活用しています。孤独な留学準備を支えてくれる心強い存在です。

なぜ2社にお願いしているかというと、1社はそこが志望校の専用窓口だから。もう一社はポートフォリオ作成に強いから。

後者はエージェントではなくアート留学予備校(そんな予備校があると初めて知ったぜ…)で、ファンデーションコース(美大に行くなら大体の人が受ける基礎コース。これも調べ始めて初めて知ったぜ…)を目指す人向けの内容です。

なので、すでに社会人経験豊富でビジネス要素が強い修士を目指す人は不要かもしれません。

私はポートフォリオに悩みすぎて、夢でワニに襲われそうになったり、ヒルに両腕血を吸われて夜中に起きるというストレス状態ですので、悪夢を少しでも軽減するために入ることにしました。

本当は1社で一気通貫出来たら良いのですが、そこはまだアート留学マーケットが発展途上ということなんだと思います。

他に1社カウンセリングを受け、もう1社はカウンセリングを予約までしましたが、対応がとても微妙だったのでカウンセリングを辞退させてもらいました。

ちなみに1社は登録料に2万円、もう1社は3カ月で授業料18万円合計20万の投資となりました。留学費用はなるべく抑えたいのですが、ここは避けて通れない出費だと思い決めました。

もし留学エージェントを使う場合は、いきなり1社に決めず2~3社は比較検討してから登録することをおすすめします。留学エージェントについてはこちらにも詳しく書いていますので、良かったら参考にしてみてください。

人生、タイパで測れることばかりじゃない

ちなみに9月の一か月間でどれくらい留学準備に費やしたかを数えたら、約77時間でした(週に20時間弱取られるって)。

正解がわからないので、暗闇の中を「多分こっちで合っているだろう…」みたいな感覚で進める77時間は結構辛いです。

これだけ時間とお金を割いて合格する保証もなく、合格したらしたで数百万のお金が飛んでいくなんて、今流行りのタイパやコスパの物差しで判断したら、まず「なし」になるかもしれませんね。

でも、人生タイパで測れることばかりじゃない

タイパで測ったら「ブログなんか書いてる時間けずって出願準備進めろ、自分!」という結論になります。

でも、ブログを通してこうやって同じ目標に向かう皆さんに出会えたから、何とか心折れずに進めています。

今日も行ったり来たりの出願準備に取り組みたいと思います。

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