あけましておめでとうございます。
2023年もよろしくお願いいたします。

今年は読んだ本の感想など、積極的に上げていこうかと思っております。
よかったらお付き合いください。

そんな2023年一発目はこちら。個人的には久々の本格的ミステリー。

太田 愛 / 幻夏

よりによって新年早々からミステリーって…ではなく、年末に読んでいたんですが全然読み終わらず、気づいたら年を跨いでしまっていたという。（本当に『ゆく年くる年』流しながら読んでて年越しました。）

本作の軸にあるのは"冤罪"
冤罪と言えば、ちょっと前までやっていた『エロピス』…じゃなくて『エルピス』も冤罪がテーマでしたね。（すみません、登場人物が全員エロかったので字を間違えてしまいました。。すみません！）
ちょっと話飛びますけど、エルピス相当面白かったですよね。さすがはカンテレ。さすがは渡辺あや。さすがは佐野亜裕美。そしてさすがは大根仁。
鈴木亮平がガッツリエロかったっすね。そして眞栄田郷敦という役者の凄さを知りました。
でも一番セクシーだったのは、村井さん（岡部たかし）。9話、さいっこうでしたわ。

あ、なんかすみません。つい。話戻します。

エルピスで描かれていた罪なき人の絶望や警察の闇。エルピスでは最後に、希望と少しの災いを残して終わったけれど、本作は果たしてどうか。
本作でも、冤罪の救いのなさと司法機関の闇はしっかり描かれているけれど、それに加えて描かれる冤罪被害者の家族が受ける心の傷と、冤罪が生んだ不幸の連鎖。それが読んでいてかなりしんどかったです。
中盤でなんとなく全容が分かった気になり、残りのページめっちゃあるけどこんなにいる？なんて思いましたが、そこからが怒涛の流れでした。やられた。
重い…重いよ。そして辛い。正直終盤は、司法機関に対する怒りと吐き気が収まらず、真犯人の悲願が叶うことを祈ってしまっていました。
とはいえ、我々が日々平和に過ごせるのは警察や検察が法の番人として戦ってくれているからなのは分かっているんですが…。
ラストに救いがあったのかは分かりませんが、思わずまた"幻のような夏"に戻りたくて、1ページ目を読み始めてしまいました。

中盤からぐいぐい引き込まれる構成でしたが、一点だけ気になったのは、あらすじにも書かれている「印」
親友が失踪した現場や、事件の犯行現場に残された「印」
どんな意味があるんだろう！と終盤に向かうにつれてワクワクしていた分、少し期待はずれだったかなと。（でもこの「期待はずれ」というのも、ある意味正しいのかもしれません。）

太田愛さんの作品は初めて読みましたが、他の作品も気になるところ。というかこの『幻夏』自体がシリーズ物の2作目なんですね。てゆーかてゆーか、太田愛さんって『ウルトラマンシリーズ』とか『相棒』の脚本書かれているんですね。。（ウルトラマンと相棒の振れ幅。）
俄然興味が湧いてきたものの、ミステリーはやはり体力と時間が必要。。
特に時間…余裕があれば…また挑戦したいです。