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だれでも編集部になれる地域文化メディア「ethnodiving」を発刊しました

この度、「ethnodiving(エスノダイビング)」というzineを仲間たちと制作しました。せっかくなので、zineに込めた思いや制作のきっかけについてお話させてください。

ethnodivingの導入ページ

オンラインでは抜け落ちてしまう「手触り感」

言うまでもありませんが、コロナ禍の2年で私たちの生活は大きく変わりました。ミーティングや授業はオンラインに置き換えられ、画面越しに人と会うことがすっかり当たり前になりましたね。

自らの足を運んで情報を取りに行かなくても、毎日ネットやSNSに更新される情報を見ていれば、世間の流れにはついていける。でも、そんな便利な生活の恩恵を受けると同時に、どこか物足りなさを感じている人もいるのではないでしょうか。

はじめて訪れる場所での発見や、仕事や悩みごとを少しの間忘れられる非日常体験。そこには、ソーシャルメディアで写真を眺めるだけでは得られない「手触り感」があるように思います。

ネットにあふれる二次情報を見て、私たちは分かったような気でいるけど、「本質的なことを知る」体験が実は抜け落ちているんじゃないか?

そんな課題感から生まれたのが、ethnodivingです。

ethnodivingとは

ethnodivingは、地域文化に飛び込み、自らの手で触れた情報を自らの言葉で発信するメディアです。

毎回異なる地域をテーマに、文化(ethno-)に飛び込む(diving)参加者を募ります。メディアといっても執筆や編集の経験は不問で、興味さえあればだれでも編集部に参加できます。

今回のVol.1では、9名のエスノダイバーたちが東京都大田区・梅屋敷という地域に飛び込びました。

梅屋敷で古くから続くお祭り「お会式(おえしき)」から、道端に並べられた植木鉢まで。zineをめくると、編集者それぞれの感性と個性によって「翻訳」された梅屋敷の景色が広がります。

なんで梅屋敷?

実は、当初から梅屋敷を取り上げようと決めていたわけではなかったのです。

そもそも、最初に「ethnodiving」の構想が生まれたのは、昨年参加していた環境省のローカルSDGsリーダー研修プログラム「migakiba(ミガキバ)」がきっかけでした。

定期的に読書会で顔を合わせている友人に声をかけ、4人で福島県いわき市の地域文化を深掘りするプログラムに取り組みました。だから当然、「ethnodiving」で最初に取り上げるのはいわきだと思っていた。

しかし、長引くコロナの影響で、当初の予定を泣く泣く断念。それなら、自分たちの身近な地域に目を向けてみるのも面白いのでは?ということで、メンバーの1人であるイケガミアキラが関わりのあった梅屋敷を取材することになりました。

観光的な「魅力」がキラキラと輝いている地域ではなく、一見するとごく普通のローカルな景色の中に面白さを見出す。vol.1としては、今回の形がちょうど良かったのかもしれません。

migakibaを通じて得た視点も活かしたzineが出来上がったと思っています。(状況が落ち着いたら、いわきにも改めて訪れたいです)

梅屋敷駅前の風景

ethnodiving、ここで読めます

小規模制作のため、紙媒体の数量には限りがあるのですが、電子版は以下からご覧いただけます。

私は導入文と、『街への介入』というインタビュー記事を担当しています。
紙媒体を手に取っていただける場所も、決まり次第お知らせします。

vol.2の発刊がいつになるのか未定ではありますが、今回をきっかけに結成された制作チーム「firsthand(※直接体験する、の意)」では、今後もゆるやかにマイクロプロジェクトをやっていけるといいなぁと思索中。

こっそり見守っていてください。

zineを読んでいただいた方は、#ethnodiving(Instagramは @ethnodiving)をつけて感想のシェアもお待ちしています!

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