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りんりん通信vol.69

開催されると度々行っている、
衣服標本家 長谷川彰良さんによる「半・分解展」が
渋谷で4月14~16日に開催されていました。

ということは、、、
行ってきました!

今回は長谷川さんの初の試み「初めての服装史」に参加しました
(普段は歴史的資料のような昔の洋服を、半身だけ分解し展示している)

大人向けと、子ども向けの2パターンありました
無理を言って、子ども向け(中高生の回)の方に参加させてもらいました

何故かといえば、
中高生の方たちが、長谷川さんの展示品を見て、
お話しを聴いて、どのような反応・リアクションをするのかを
見てみたかったから

本当に承諾してくれた長谷川さんありがとうございました!!!
という感じです✨😍


では、簡易レポート(というかほぼメモ)
スターート!
(ちょいちょい参加者のリアクションを入れてます)



使われた天然素材の話から始まる

綿やウール、クジラの骨、
女性の髪の毛「ヒャー😵」

髪の毛はヘアジュエリーと呼ばれるもので
当時では結構一般的なものだったみたいです。

男性たちの装い


音を聞いて欲しいと長谷川さんが下の画像に写っている
左手側のジャケットの前身頃をこすりましたガサガサ
っと化繊みたいな音がします。 
これはシルクと金糸銀糸を織り込んだブロケードシルクという
生地のようです。

「実は今も続く男性服と通ずる概念なんだけど、
何だと思う??」

正解はスーツ。
よく見て、触るとやはり、言っていることがわかります。
これからスーツになるんだなーと


昔の男(18s)はふくらはぎに命をかけていた


半ズボン(キュロットパンツ)を穿いて、ストッキング、パッドで更にふくらはぎ強調、ヒール履く

(引いた声を上げる)

革命後は長ズボンになる

キュロット



が、やはり、ふくらはぎが強調されるようなディテール
「えー!ww」

ふともも


左はご存知ヘンリー8世、服装の例としてわかりやすいですね

上記で紹介されていた通り、貴族は良い素材の良い仕立て服を着ていたのに対して、一般市民の服は、ウール地に麻の裏地、ざらざらで質の悪いものだったそうな

召使いの装い

19sフランス革命以後
金持ちな男、権力ある男ほど、自分の服装が地味に

どれが男性貴族のジャケットでしょう?

対して、召使い(フットマン)の派手な服に

親子「ヘェ〜」

男性使用人(フットマン)は馬車と並走したりする役割の人も
見た目重視の重い服を着て走ります。
走ると疲れる⇒汗だくになる
⇒当時の水は水質良くないから、ビールを飲む
走ってアルコール⇒死ぬ

馬車の運転手の服は、中でもめちゃ重いウール製(表メルトン裏ボア)で、
およそ4.5キロも!
「自分ばかり良いモノ着てるのかな?(本人は軽く滑らかで着心地良さそう)」
⇒召使いの服は見た目が命、どんな貧相な者も立派に見える必要がある

人が着てなくとも格好ついてる
持ち上げても崩れないシルエット
持たせてくれる①
持たせてくれる②


コーチマン(ごはんのサーブなどをする)の服が前出の左側のもの
使用者とは目を合わせてはいけなく、
ずっと立ちっぱなし。
疲れても座ったり壁にもたれたりできない用に
紋章が刻まれた金属ボタンが、、

「かわいそう」

女性服


緑は憧れの色だったそう
というのも、自然にある色だから。
この時代には、その憧れの色が出る染料が確立されてなかったようで
有毒なヒ素が使用されていたようです。

作る側も着る側も中毒になる

ヒソ→小さめの悲鳴と驚き


古い男性服のポケットに白い粉が(よくあるみたい)
「今日は全員分用意してますから!笑」
(びびる少女たち)

これは鉛を使用した昔の顔料「鉛白」、顔に塗ると陶器のような白い肌になるといい使われていたそう。
絶対肌に悪いよね、、鉛を肌に塗るって何ですのん😱😱



ローズフランセーズ(仏ロココ)

の背中のプリーツ(バトゥプリーツ)
背中やスカート部分の面積広く生地をつかった部位は、広げると四角くなる
「すごーーい!✨」

当時はファッションとは言わず、アート
美しい生地は芸術品だった

だから

お直しや仕立てなおせるように、
大きく(大きいまま)使っていたようです。


また、男性と同じように女性貴族も服装が変わっていきます

モスリン製のシュミーズドレスなどになっていきます
”自然”な古来の自分の身体をデフォルメした
(一見コルセットやパニエなどが排除された解放的なワンピースに見えるけれど)

クリノリンドレス


「かわいい!!」

隠しポケットに
マイザーパース(小さな財布、男性も使う)
スカートも大ぶり、袖、肩を大きく
→細いウエストの強調  

スカートを覗く少女たち
マイザーパース

バッスル 
「あー!」(あー?何故知ってる??)
日本の華族などアッパー階級の女性が真似した
個人的には、バッスルドレスを見ると波瑠さんが主人公を演じたNHK「あさが来た」で、晩年に西洋化が進んで、日本のハイクラスな女性たちが外出時に着ていた洋服を思い出しました。(今やってるやつでもチラ見えしている気がしますが)


軍服
スータッシュ
王様に近い階級の男性が軍服の袖などにあしらった装飾

女性も?


シャトレーヌ
クリノリンやバッスルのスカートに着けてぶら下げる、装飾品兼実用品

シャトレーヌ

象牙製メモ帳「えーー!!!やばい😳」

1番大事なのは
ボタンフック
小さなボタンのブーツをとめる

最後に
(長谷川さん)「これなんだと思います?
スカートなんです、乗馬用の」

「あーー!」

(横乗り乗馬は女性の教養)

スカートリフター
みんな写真撮る

長谷川さん
「中高生のとき、
お洒落なおばあちゃんの服を分解
(笑い)
そのおかげで今ぼくはこんなことをしています。」

12時半までは
自由に見てさわって良いけど、ボタンの開け閉めは勝手にしないでね

おわり
と、まぁこんな具合でした


最後に個人的な感想を書きます
毎度毎度、見に行くたびに面白い発見のある展示です。
しかし、今回はこれまでと違った実験的な角度での開催、
アクロスが定点観測で、現代の人々の装いを記録していますが、
そのフランス革命付近の人々がどのような服装をし、
革命前と後でどのように変わってきたのか、おもしろい!!

そして見たかった、子どもたちのリアクションですが、
とても豊かで正直で、ちゃんと言葉にだしているのを
聞き、やはり見学して良かったなあ~と感じます。

ただ、
ただ、、ひとつ言うとすれば
男子がいなかったのが残念。

見学時間を見ていても、親子で
それまで解説された服たちを実際に触り
じっくり観察していたのもすごく印象的でした。


今度こそ終わります。
10月にまた東京展があるみたいなので
次はどのような展示か気なります😊

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