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子供を「怒らない」親である私。

幼稚園の役員をしていたとき、お母さんの一人が、「子供にいつも怒ってしまって、怒りたくないのに、ツラい」と話していた。

私は、そんな悩みがあるのか‥!と思った。

私はというと、子供を怒ることはほとんどなかったから、そんな悩みが人にあることに、ビックリした。

私にとっては、子供というのは、怒られるようなことをしない存在。
だから私は、子供を怒らないだけだ。

別に彼らが、悪いことを全くしないというわけじゃない。
だけど、彼らはそれが悪いと、まだわかっていないだけなのだ。

彼らは「やってみたい」という好奇心で行動するだけだし、その結果何が起こるかも、人生経験が浅く、よくわかってない。
だからとにかくなんでもやらせるしかないし、それは怒ることじゃないと、私は思ってる。

たとえば子供が2歳の頃、部屋中に小麦粉をぶちまけ、家中が真っ白になった。
私は子供が小麦粉をぶちまけ終えて満足するまで、ぼーっと見てた。
そして満足したところで、「お掃除しなきゃね」と言って、片付けた。

買ったばかりの本をハサミでジョキジョキ切られたときも、「やめて欲しいなぁ」とは言ったけど、彼女が満足するまで黙って見てた。

子供がトイレに携帯電話を流した時も、「こうすると、携帯は壊れちゃうんだよ」と、しょんぼりしながら言っただけだ。

おままごとセットを買って欲しいと床で暴れ回ったときも、暴れ終わるまで待つだけ。

道路に飛び出そうとした時には、さすがに「あぶなーい!」とスライディングして子供を守った。
その結果、子供はピタッと立ち止まったけど、私は勢いあまって転んで怪我をした(←転び損‥)。

だけどその時も「道路に飛び出そうとしたら、危ないよ‥(私が)」と言っただけで、子供のことは怒らなかった。

何が悪いのか。何が起こるのか。どうなってしまうのか。
それは子供に体験し、わかってもらうべき。
彼らはまだそれを勉強中の身。
そう思うから、怒らない。
言葉で言っても、子供はわかるかもしれないけど、できれば体験して、肌感覚でわかって欲しい。

私は子供に、失敗させたい親なのだ。

悪い親かもしれないけど、成功で学ぶことより失敗で学ぶことの方が価値がある。
自分の人生、失敗ばかりだからかもしれないけど、そう思ってしまう。

しかしそもそも、私は人に怒ることはほとんどない。
心の中で腑が煮え繰り返るときはあるけど、口に出して怒らない。

だって人に対して怒るというのは、「人に言うことを聞かせたい」か、「親切心」かのどちらかだ。

自分の意のままにならないから怒るか、本当にその人のことを思って助言のために怒っているのか、どちらかしかない。

私は人に怒るほど親切じゃないし、人に自分の言うことを聞かせたいとも思わない。
人の言うことをきくというのは、私が最も苦手とすることだし(←社会不適応‥)。
だから、人に対してほとんど怒らない。

子供も同じだ。
自分の意のままにならないからという理由で子供を叱ることはできないし、それは人として子供を尊重しないことだと思う。

しかし‥。
ある日、子供と電化製品売り場に行って、ルンバを子供が触っていたら、店の人に声をかけられた。

「ちょっと、お母さん!お子さんが製品のルンバで遊んでます!やめるように叱ってください!」

子供を怒らないせいで、私が怒られたよ‥。

怒らないから、いい親というわけでもない。

子供を怒る親、私は頼もしくていいと思いますよ‥。

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