MovementCoach Morishita

7年前よりムーブメントコーチとして様々な競技の選手たちにムーブメントスキルを伝えており…

MovementCoach Morishita

7年前よりムーブメントコーチとして様々な競技の選手たちにムーブメントスキルを伝えております。ムーブメントスキルとは何か? 簡単に言えば「動きの技術」です。そんなムーブメントコーチの現場での試行錯誤を書いていきたいと思います。

最近の記事

「子どもたちはあなたが教えようとしたことは覚えていなくても、あなたがどんな人だったかは覚えている」

「子どもたちはあなたが教えようとしたことは覚えていなくても、あなたがどんな人だったかは覚えている」 昨日、昨年5月から今年の3月までに10回にわたるムーブメントセッションをさせてもらった鎌倉市の中学バスケ部の選手達からの嬉しいプレゼントを頂いた。 それも、この4月まで顧問の先生が、わざわざ私の自宅近くまで別件があるという事で持ってきてくれて直接、手渡しで頂いたのだ。 もう、のっけから私にとっての明日からのエネルギー源となる言葉の数々だった。 そのメッセージのいくつかを

    • 勝ったら選手、コーチのおかげ       負けたら自分のせいだと思え

      トレーニングコーチとして活動して、この春で24年になる。 これまでに色んな人から様々なことを学んできたが、そのなかでも、私の中で、もっとも大切にしていることがある。 それは、私の師匠に20年ほど前に教わった言葉だ。 「勝ったら、選手や監督のおかげで、負けたら自分のせいと思え」 師匠は、まだ駆け出しの私に、こんな風に話してくれた。 そして、こうも話してくれた。 「勝負事だから勝つこともあれば負けることもある。では、我々への評価は何か。それは、負けても仕事が続くことだよ」と。 「

      • まだ、朝の7時半だぜ

        映画『8mile』 「Ever wonder at what point you got to say “Fuck it”?When you got to stop living up here and start living down here?」 (なぁ、いつ夢にあきらめをつければいい?高望みを捨て、地に足をつけるのはいつだ?) 「It's 7:30 in the morning,dawg.」 (まだ、朝の7時半だぜ) 大学4年長男、今朝、部屋に来るなり、 「俺、就

        • 自分さがしをやめる

          「私」とは何か? この大いなる問いに、平野啓一郎さんは、分人(dividual)という切り口で話す。 ( 「私とは何か」 講談社現代新書 ) 個人(individual) の語源は 「分けられない」 でも、誰もが感じることだが、家族の前の自分と、友人の前の自分では違う。我々はウラ・オモテのある人間を嫌い、「ありのままの自分」でいたいと思う。 そもそも、ここに間違いの元があると言う。 唯一無二の「本当の自分」など存在しないのだ。対人関係ごとにみせる複数の顔が、すべて「本

        「子どもたちはあなたが教えようとしたことは覚えていなくても、あなたがどんな人だったかは覚えている」

          現在の日本社会に足りないものはユーモア

          麻生さんが、また失言したようだ。 なぜ、麻生さんは、失言が多いのだろうか。 その一つの理由に、麻生さんはユーモアというものを履き違えているからではないか。 まあ、でもそれは麻生さんに限らず日本社会全体に言えることのように思う。 お笑いの多くも、誰かをバカにする事や、イジることで笑いをとっているものが圧倒的に多い。 政治家も、お笑い芸人も、ユーチューバーも、会社の上司もしかり。 そんな環境で育った子どもたちは、当然の如く、自分以外の者、特に自分より弱いと思われる人に対して、そう

          現在の日本社会に足りないものはユーモア

          目的志向に逆らう

          子どもの頃は、皆んな無邪気に全力疾走していた。しかし、気づけば小学校高学年、中学、高校になるにつれて全力疾走をしなくなる。 いや、全力で走る時もある。 例えば、50m走のタイム測定の時とか、競争して負けたら腕立て伏せとかの罰を与えられた時とか、徒競走で1位になったら親から欲しい物を買ってもらえるとか。 そんな具合に、何か目的だったり理由があると全力で走る人はいる。 更に言えば、世の中的には目的志向。 「何のためにやる」のかを、コーチなり先生なりは子どもに説明することが大切

          目的志向に逆らう

          ストレングス&コンディショニングコーチの行く末

          3月で55になる。 私は29歳の時に、アルバイトからこの業界に入った。当時は、トレーナーなるものにも様々な職種があることさえも知らなかった。 しかし、大学は国際関係学科で、選手としてのキャリアは高校まで野球をやっていたが、公式戦出場どころか練習試合に3年間で4試合(それも3回は代打)しか出場しておらず打率は0割。守備機会はゼロ。大学から始めたラグビーでは試合こそ出る機会に恵まれたが、3年時に右膝前十字靭帯と内側側副靭帯と半月板を損傷。4年時復帰するも右ハムストリングの肉離れ

          ストレングス&コンディショニングコーチの行く末

          視覚、聴覚、感覚、選手はあなたはどのタイプ?

          人は五感を通して世界を認識する。 ただ、どの感覚を優位にとらえるかは、人によって違うと言う。 五感なのだが、味覚・嗅覚・触覚はまとめて身体感覚として、残りの視覚と聴覚の3つのタイプに分ける。 つまり、視覚優位なのか、聴覚優位なのか、身体感覚優位なのかだ。 このことを知っていると、コーチングするときにも大いに役立つのだ。 それぞれの特徴を書いてみる。 ■視覚優位  天才肌タイプ(うさぎ)、見えちゃう、あきっぽい、話聞かない、くどくど言っても聞かない、映像による指導に向いてい

          視覚、聴覚、感覚、選手はあなたはどのタイプ?

          指導者にとって大切なことはユーモア

          「指導者にとって大切なこと」、それは何か。 私の尊敬するトレーナーの方が、それは「包容力」であると話してくれたことがある。価値観の違う選手たちを承認するということだ。しかし、これがなかなか難しい。 言い方を変えれば、それは「大人」になるということでもある。 「大人」とは何か? 武道家の内田樹さんがこんなことを書いている。 「大人」というのは、「いろいろなことを知っていて、自分ひとりで、何でもできる」もののことではない。自分がすでに知っていること、すでにできることには価値がな

          指導者にとって大切なことはユーモア

          接点の強さを決めるものは

          9月末より秀徹という身体操作道場に入会した。 なぜ、秀徹に入会したのか。 今年の春から仙骨をキーワードにして、トレーニングを開始していた私はYouTubeで”仙骨”をキーワードに動画を見ることが増えた。そこで秀徹なるものに出会い、これこそ私が今求めていることだ、そう思い、門を叩くことにしたというわけだ。 秀徹® - 人を強烈に強くする身体メソッド (shutetsukaratedo.com) そもそも何故、仙骨なるものに興味を持ったのか。19〜29歳まで私はラグビーをやって

          接点の強さを決めるものは

          ウエイトリフティングの魅力

          7月末、私はウエイトリフティング専門のジム、 Black Shipsの平岡コーチ(全日本選手権7回優勝)のパーソナルセッションを受けた。 ↓ Black Ships Yoyogi | ウエイトリフティング&ファンクショナルトレーニング | ブラックシップス 代々木 Official Site これまでにも、ウエイトリフティングの専門家の講習会も受け、自分自身も練習し、選手たちにも20年以上指導していた。しかし、今年からサポートさせてもらっている大学アメフト部では、ウエイトリ

          ウエイトリフティングの魅力

          とにかくやってみろ

          脳は出力することで記憶されると言う。 確かに、聞く(入力)よりも書く(出力)方が、私の場合は、間違いなく記憶に残りやすい。 テスト勉強でも、読む(黙読)よりも、書いた方が覚えられた。読むのも、声に出したものは、覚えやすくなる。その典型が、掛け算の九九ではないだろうか。 「インイチがイチ、インニがニ、…」 って声を出して覚えたから、覚えてからうん十年経った今でも言えるのだ。 高校の古文の授業は、むちゃくちゃ退屈だった。しかし、助動詞の活用を先生から音読して覚えさせられた。 「る

          とにかくやってみろ

          部活動の意義

          4年前の春、コロナのせいで学校が休校になってしまった。私の仕事は、高校生と大学生の部活動の中でトレーニング指導をするのが、ほぼ全てだったので、いきなり仕事が一切無くなる状態だった。それでも、ZOOMなるものを2週間で覚え、全ての指導先のチームでオンラインによるサポートをさせてもらう事ができ、仕事が無い状況だけは避ける事ができた。 しかし、私なんかよりもコロナの影響を受けたのが、まさに指導先の選手達だった。 2020年4月下旬、全国高校総体が中止になる公算が高まるとニュースで

          人は変われる

          人は変われるのか。 その少年は高校1年の冬の練習が始まる時までは、1年生の中でも体の線も細く筋力もないまったく目立たない少年だった。その少年が所属していた野球部の、冬の練習の最後は必ず12分間走だった。少年はいつも真ん中より少しだけ前くらいの順位だった。 ところが、いつのまにか先頭集団についていけるようになり、気づけばトップに近づきつつあった。筋肉などまるで無かった体にも、着実に筋肉なるものが見えてきていた。 2年生になった春の体力テストでは、持久走だけでなく、50m走で

          HOW(どうやって取り組むか)が大切

          25年ほど、主に高校生と大学生の部活動でのトレーニング指導をしております。個人事業主になって21年目なのですが、今年はメインの指導先のチームが変わり、それまでとは大きく働き方が変わりました。 昨年までは、19年ほど大学ラグビー部のサポートがメインの仕事でした。 頻度は週3~5日ほどで、それこそ早朝から夜まで、どっぷりとラグビーと大学生に浸っておりました。おかげさまで、この間の私の収入も7~8割はこちらから頂いておりました。現在大学4年となる長男が1歳の時から20歳になるまで

          HOW(どうやって取り組むか)が大切