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チームトレーナーとして働く理学療法士の役割

いつもC-I Baseball「トレーナーマニュアル」をご購読頂きありがとうございます!
C-I Baseballは2023年5月で4期目を迎えました。
ここまで、C-I Baseballの活動を続けられているのは、応援し必要として下さる皆様のおかげです。
この場を借りて感謝申し上げます。

2023年7月よりトレーナーマニュアルもリニューアルしお届け致します。

○今期のトレーナーマニュアル構成

①野球現場でのトレーナー活動
チームトレーナー、育成年代への関わり、パフォーマンスについて
②臨床現場での選手への対応
投球障害への対応、インソールからの介入
上記の①、②においては今まで同様にC-I Baseballスタッフが執筆致します!

そして今期はなんと
◎ゲストライターの登場
バイオメカニクス、栄養、各分野の専門家の方に執筆
◎C-I Baseballメンバーの登場
2020年からC-I Baseballへ加入し育成メンバーとして活動していたメンバーがいよいよライターとして登場します。

C-I Baseballで学び、成長してメンバーの投稿もぜひお楽しみにしてください!

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2023年の増田が担当するnoteテーマは「チームトレーナーとして働く理学療法士について」です!

1年間かけて皆様に4つの内容をお伝えしていきます

①チームトレーナーとして働く理学療法士の役割
②チームの障害を予防するために
③理学療法士がチームパフォーマンスにどのように関わるのか?
④今後、理学療法士に求められるスキル、能力について

1本目の今回は
「チームトレーナーとして働く理学療法士の役割」について解説していきます。

■チームトレーナーとしての理学療法士の役割

理学療法士と聞くと病院やクリニックで選手の障害へ対応するイメージがあると思います。
最近では理学療法士でもパーソナルトレーニング等で選手に関わっている方も多くおります。
両者ともに共通するのが「選手に対してパーソナルで関わる」ことです。
つまり、理学療法士は目の前の選手一人に関わることが圧倒的に多くあります。

では、野球現場等のチームトレーナーとして理学療法士はどのように選手に関わるのでしょうか?


答えは
「環境によって関わり方が変化する」です。

①チームトレーナーが理学療法士1名
②チームトレーナーが多職種かつ複数名

チームトレーナーとしての関わり方には上記の2パターン存在します。
私は両方のパターンで勤務経験があり、今回はその経験から
「チームトレーナートレーナーが理学療法士1名」の場合の役割について紹介していきます。


◉チームトレーナーが理学療法士1名の役割


チームトレーナーが1名のパターンはアマチュア野球現場に多く存在します。
特に大学野球、高校野球のカテゴリーが多い印象です。
今回は理学療法士について紹介しますが、1人職場だと役割は資格に関わらず同じようなものになります。

○チームトレーナーが1名の場合に求められる役割


トレーニング、障害予防、障害対応・復帰までのリハビリテーション、外傷対応等、全ての範囲を1人で行います。

チームのトレーニングを指導しつつ、怪我をしている選手の対応・・・
全てを1人で行うことはかなり難しいです。

理学療法士が野球現場に出てから一度は経験する失敗談は
「現場を回すことが出来ない・・・」です。
これは私も経験しました。

理学療法士は1対1の関わりを得意としているため
怪我をしている選手がいたら、その選手1人に時間をかけ、その他の選手のトレーニング指導ができない場合があります。

この場合に考えるべきことは
「なにを求められているか?」です。

チームトレーナーが1名の場合に求められることは
「チーム全体への介入」を求められるケースが多いです。
つまり、1人の選手の怪我の対応よりも、チーム全体のトレーニングや障害予防を行い、チーム全体のレベルを底上げすることが重要です。
これはチームスポーツではよくあるケースだと思います。
しかし、理学療法士として関わっている人間としては怪我をした選手への対応もおろそかにしたくはない部分です。

では、どのように対応していけば良いのでしょうか?

◇ケース1

・高校野球現場
・平日放課後の練習日
・練習メニューは技術練習+トレーニング

○トレーナーに課されるタスク
1)チーム全体のトレーニング指導
Aチームが技術練習中にはBチームのトレーニングを指導
Bチームが技術練習中にはAチームのトレーニング指導
2)怪我をしている選手の対応
(今回は肉離れの選手1名と仮定 この選手は受傷直後であり別メニューとなっている)

Q1:怪我をしている選手の指導はいつ、どのタイミングで行いますか?

条件:練習後の介入は出来ないケースを想定

この日の練習メニューを考えるとあなたの時間はほとんどがトレーニング指導となっています。

みなさんならどのように対応しますか?

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【C-I Baseballトレーナーのトレーナーマニュアル】 投球障害肩・肘、腰痛、捻挫、肉離れ、下肢障害など野球におけるケガの関りを専門…

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