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「行動経済学」人生相談室 (ハヤカワ・ノンフィクション文庫)

「行動経済学」人生相談室 (ハヤカワ・ノンフィクション文庫)


ダン・アリエリー 著
著者は、2008年にイグ・ノーベル賞を受賞したことでも有名な行動経済学の専門家。行動経済学とは、経済学に心理学の要素をプラスした学問で、人間の行動や意思決定に影響を与える心理的な要因やバイアスを研究している。

本書では、アリエリー教授が、読者から寄せられた日常生活におけるさまざまな悩みや疑問に答えるという形式をとっている。

転職、結婚、お金、投資など、人生に関わる重要なテーマについて、教授は行動経済学の理論や実験をもとに、合理的でありながらもユーモラスなアドバイスをする。

例えば、

- 転職したら幸せになれるか?→「現在の仕事への満足度は時間がたつにつれて減っていくことがあるし、転職するときは自分の好みが変わる可能性もあるから、よく考えるべきだ。」
- なぜ外部の人材の方が評価されるのか?→「外部から来た人は情報量が少なくて不確実性が高い。不確実性が高いときは過剰に期待値を上げる傾向がある」
- 好物は先にたべるか?あとで食べるか?→「食べたいものは、最初に食べると満足感が高くなりますが、後半になると食べきれなくなることがある。後で食べることでより、満足感を高めることができる。」

本書通して、自分の行動や判断に影響を与えるものは、何かということに気づくことができるのだと思う。そういう見方をすると、より良い選択ができるのだろう、みたいな話し。

行動経済学の知識というより、自分や他人の行動の動機に注目できるようになるのだと思う。

経済学って、世の中のいろいろな現象を説明するのに使われているのだけど、なかには、説明が強引だなあとか思ったりもする。行動経済学って、比較的新しい分野なのだろうけど、正しいかどうかはともかく、面白いと思う。

行動経済学の入門書的な位置付けになるのかもしれない。

cheeze icanttellueverything

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