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【読書ノート】『DESTINY』

『DESTINY』(『Yuming Tribute Stories 』より)
桐野夏生著


主人公重森亮太は安定性を重視し、ルーティンを守ることを好む保守的な性格の持ち主。予期せぬ事態や感情の波立ちを嫌い、規則正しさと順序を追求する。これは、彼が平穏と秩序を好み、自己の精神的安定を保つための戦略かもしれない。

ある日、大学に付属する高校のテニス部の女の子の存在に気づく。
30代の亮太はどういうわけだか、そのテニス部の女子高生を自分の運命のひとだと思い込む。そして、覚悟を決めて、彼女にラブレターを書く。という物語。

DESTINYとは?

1. 予め定められた未来: Destinyは、個人や物事にとって予め定められた結果や未来を指す。これは、宗教的な信念や神秘主義的な観点から、人生や世界の出来事がある種の上位の力や計画によって決定されていると考えられること。

2. 重要な使命や目的: Destinyは、個人や集団にとって重要な使命や目的を表す。個人が生まれ持った特別な使命や、特定の出来事や状況で果たすべき役割を示す。

3. 運命の出会い: Destinyは、特定の人や出来事との運命的な出会いや結びつきを指す。例えば、特別な人との運命的な出会いや、人生を変えるような重要な出来事の到来を指す。

4. 自己の意志との関係: Destinyは、自己の意志や行動との関係についても考えられる。一部の人々は、自身の選択や行動が運命を形作る一部であると信じ、他の人々は、運命が自己の意志や努力を超えるものだという。

物語の主題は何か?
亮太にとって変化のない日々が、安全で安心な世界だったのだけど、
一方的な一目惚れによって、ラブレターを渡そうという行動を起こすことができた。これが、運命の扉を開くことなのだろうと理解した。彼女と付き合うことになるかならないかは、結果は決まっているのかもしれないのだけど、運命の扉をノックすることが、人生なのだなあと思う。

芦田愛菜ちゃんの言葉を思い出した。

"行動を起こした後に結果は決まっていて、あとはなるようになるしかない。自分に人生の最終決定権があると思うと後悔することもあるので、結果は決まっていて自分はそこに行くための方向を選んだだけだと思うようにしている。"

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