政令指定都市めぐり【第7回】

西日本の政令指定都市は、大阪より西はすべて昨日までにたどってきた。

今日は、昨日の記事でも少し触れたが、震災つながりで熊本市から仙台市へ移動しよう。

仙台市は、東北6県(青森・岩手・秋田・山形・福島・宮城県)の中では、唯一の政令指定都市である。

東京から東北新幹線で「はやぶさ」に乗ると、上野→大宮の次は、福島をすっ飛ばして仙台に到着する。

仙台市は、青葉区・太白区・泉区・宮城野区・若林区の5つの行政区で構成されている。

西日本の多くの政令指定都市と違って、方位を示す漢字は入っていないことに気づくだろう。

青葉区といえば、フォークソング歌手だったさとう宗幸の『青葉城恋歌』が連想される。そして、この歌を聴くだけで、仙台市にとって重要な要素が3つも発見できるのだ。

歌詞の冒頭から「広瀬川」が登場して、「七夕祭り」や「杜の都」も出てくる。

広瀬川は、江戸時代に伊達政宗が築いた仙台城跡のそばを流れており、その流れを眺めているだけでも政宗と同じ目線に立てる。

七夕祭りは、毎年8月上旬に3日間の日程で開かれるが、商店街を彩る大きな七夕飾りは、訪れる人の目を楽しませてくれる。この祭りも、仙台藩祖の伊達政宗の時代から400年以上続く伝統行事である。

杜の都は、仙台駅から歩いて20分ほどのところにある定禅寺通がケヤキ並木で有名である。ちょうどこれからのクリスマスシーズンには「光のページェント」が開催されて、華やかなイルミネーションを楽しむことができる。

そのほかの観光スポットでは、青葉区の作並温泉と、太白区の秋保温泉が有名である。仙台駅からバスで30分から1時間かかる。

秋保温泉は、長野県の野沢温泉と別所温泉に並ぶ「日本三御湯」の一つである。「御湯」とは、皇室の御料温泉のことであり、6世紀に生きた第29代の欽明天皇の皮膚のご病気を治したと言われているのが、秋保温泉である。

また、伊達政宗も、しばしば戦(いくさ)の後の療養で訪れていたそうである。

さらに、秋保温泉は、同じ宮城県の鳴子温泉や福島県の飯坂温泉に並ぶ「奥州三名湯」の一つである。

近くには、国の名勝として指定されている秋保大滝や、秋保ワイナリーもある。

仙台市内では、東京の歌舞伎町とも言われる「国分町」(こくぶんちょう)が、夜も眠らない街としてにぎわっている。

また、宮城野区には、プロ野球の楽天球団の本拠地である球場があり、試合がある日は、多くの人が集まる。

仙台駅構内は、牛タンやずんだ餅、笹かまぼこなど、ご当地グルメやお土産も豊富に揃っているので、いつ行ってもにぎわいが絶えない。




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