見出し画像

暑さが運動のパフォーマンスに与える影響

暑い夏にスポーツをするとき、体がだるくなったり、息が切れたり、集中力が低下したりしませんか?それは、暑さが運動のパフォーマンスに悪影響を与えているからかもしれません。
では、なぜ暑さは運動のパフォーマンスを下げるのでしょうか?その理由と対策について解説します。


暑さが運動のパフォーマンスに与える影響とは?

暑さが運動のパフォーマンスに与える影響として、主に以下の3つが挙げられます。

・脱水:暑い環境で運動すると、体温を下げるために大量の汗をかきます。汗は水分と電解質(ナトリウムやカリウムなど)を含んでいますので、汗をかくことで体内の水分と電解質が減少します。これを脱水と呼びます。脱水は血液量や血圧を低下させ、心臓や筋肉に十分な酸素や栄養素を届けられなくなります。また、脳や神経系にも水分と電解質のバランスが必要ですので、脱水は注意力や判断力、反応速度などにも影響します。一般的には、体重の1%以上の水分を失うと運動のパフォーマンスが低下すると言われています。

・熱ストレス:暑い環境で運動すると、筋肉から発生する熱と外気から受ける熱で体温が上昇します。これを熱ストレスと呼びます。熱ストレスは体温調節システムに負担をかけ、発汗や血管拡張などの反応を引き起こします。これらの反応は体内のエネルギーを消費し、運動に必要なエネルギーを奪います。また、熱ストレスは中枢神経系にも影響し、疲労感や不快感を増加させます。

・気温順応:暑い環境で運動すると、体は暑さに慣れようとします。これを気温順応と呼びます。気温順応は発汗量や発汗開始時間、心拍数や血液循環などに変化をもたらし、運動のパフォーマンスを向上させます。しかし、気温順応には時間がかかります。一般的には、暑い環境で毎日1~2時間程度の運動を10日間以上続ける必要があります。その間は運動のパフォーマンスが低下したり、熱中症のリスクが高まったりする可能性があります。

暑さ対策としてできることは?

暑さが運動のパフォーマンスに与える影響を軽減するためには、以下のような対策が有効です。

・水分と電解質の補給:運動前には十分な水分と電解質を摂取し、体内の水分と電解質のバランスを整えておきましょう。運動中もこまめに水分と電解質を補給し、脱水を防ぎましょう。水だけではなく、スポーツドリンクや経口補水液などがおすすめです。運動後も水分と電解質の補給を忘れずに行いましょう。運動前後の体重の変化で失った水分量を把握することもできます。

・熱負荷の低減:運動する時間や場所を工夫し、熱負荷を低減しましょう。できるだけ涼しい早朝や夕方、日陰や風通しの良い場所で運動することが望ましいです。また、日焼け止めや帽子、サングラスなどで日差しや紫外線から身体を守りましょう。衣服は薄手で通気性の良いものを選び、汗をかいたら着替えることも大切です。

・気温順応の促進:暑い環境で運動する場合は、気温順応を促進することが重要です。気温順応には個人差がありますが、一般的には暑い環境で毎日1~2時間程度の運動を10日間以上続けることで得られます。しかし、気温順応による効果は一時的なものであり、暑い環境から離れると数日で失われます。そのため、暑い環境で運動する前には少しずつ暑さに慣れていくことが必要です。


暑さと上手く付き合いスポーツを楽しみましょう!

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?