教える側に回ることで学ぶという話
専門学校の非常勤の先生をするようになって3年くらい経ちます。
たまたま学会とかで仲良くなった人の繋がりでお仕事をいただいたのがきっかけです。
人の繋がりでキャリアを広げていている感覚があるというのは、前にも書いたと思うのですが、とにかく感謝だなあと考えています。
去年の春までは本業があり、副業として時々先生をしていました。
今年も授業の頻度は変わらないのですが、フリーランスとなりましたので、いくつかあるお仕事の一つという感じで取り組んでいます。
そもそも副業という概念がなくなりました。
(もっというと有給休暇や残業、土日祝日という概念も遠い過去の話になりましたが。。。)
メリット・自分が一番成長できる
さて、先生をするようになって、一番メリットがあったことは。
僕自身が一番成長できるな、これは、と思ったことです。
一応10数年前に資格の勉強もして、精神保健福祉士の国家試験は合格しているのでこれまで精神保健福祉士と名乗ってお仕事してきました。
ただ授業のカリキュラム内容も当時と変わったり、経験している分野以外の知識の積み重ねがなかったり、わりととポンコツになっていました。
ですが、授業で学生のみなさんに伝えようと思うと、当たり前ですけどしっかり下調べしたり復習したりして、準備しますし。
おかげでそれなりに知識が再構築されていくことになりました。
その経験がまた現場でのお仕事にも生かされたり、別の研修を提供する機会で生かされたりしていました。
伝え方も工夫するようになった
伝え方も工夫するようになりました。
何となくの知識や経験も、伝えるために体系立てて頭の中で整理したり。
あいまいな経験知のようなものも言葉にしたり関連する理論を調べたり。
自分自身の経験を知識に変えて、人に伝える工夫をしてきたこともプラスに働いているような気がします。
また、僕自身が発信する内容が、やや偏った話も多いのですが。
あまり授業に関係ない時事ネタとか、僕の価値観にそった話題とか。
そういうのに対して、一方通行ではなく、大なり小なり反応があって、その反応を踏まえてこちらも伝え方や内容を工夫するので、また自分の成長に繋がったりもしました。
何事も双方向で影響しあうものですよね。
価値観も言語化
あとこの機会で言語化したことの一つとして、頭の中で考えている自分自身の価値観もしっかり言葉にする機会を持てたのが良かったです。
正確に言うと、これまではTwitterとかSNS上で自己満足的に言語化していた価値観を、わかりやすく学生のみなさんに伝えようと工夫をしてきました。
それは、内容的に、5年前とか10年前とかの、自分が若かったころや、それこそ学生時代に知りたかったことを伝えるようにしています。
知識というより、価値観。大げさな表現ですが哲学のような。
今の僕が大切だなと思う考え方を言葉にする頻度がとても増えていきました。
考える機会も飛躍的に増えた
伝える経験という側面だけでなく。
「僕はこう思う」という意見や考えを、きちんとした言葉に変えていく作業をすることが増えました。
学生のみなさんによく伝えていることで
・自分の頭で考えること
・自己を知ること
・自由に未来を描くこと
というのがあります。
人が成長していく上で重要な3つの要素だと僕が信じているキーワード。
こういう要素を授業の中に取り入れようとして、そのための創意工夫もそうだし、自分自身もそのために答えられるように、内省し、勉強し、クリエイティブに妄想し。
それこそ、学生のみなさんの成長のために、という出発点でしたが、自分自身の成長につながったことの大きな一つでした。
人間、学ぶ側にいてるだけでなくて
人に伝えることで成長できる、というわかりやすい経験をさせてもらいました。
ありがとうございます。今日はこれくらいにしましょう。
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