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『刺激』を調整できないツラさ 012

こんにちは。「このはな療育室」の、さつきです。

お子さんの困り感を理解するうえで、
忘れてはならない大切で重要な視点があります。

それは、
お子さんの「感覚の捉え方」を知ることです。

聴覚や、視覚、触覚、味覚、嗅覚など、
お子さんが感覚をどのように感じるかについて
客観的に周りの大人が把握することは、
とても難しいものです。

感覚とは、目に見えて測れるものではありません。
感覚の過敏さにより、お子さんが著しく生活に困難を
抱えたり、不快感に悩まされていたとしても、
その「感覚」を、周囲の大人が疑似体験することは
むずかしく、理解につながりにくいのです。

私自身も、お子さんの感覚の過敏さや、
感覚刺激を衝動的に求めたくなる探求性、
刺激を整理しずらく、刺激に溺れてしまうような感覚を
経験したことは、ありません。
そのようなお子さんの様子や、衝動的な行動に表す姿から、
お子さんの「感覚特性」を理解しようと
努めています。

このはな療育室では、少人数での集団療育を基本としています。
しかし、
ほかのお子さんが発する刺激を整理できず
(先生からの指示など必要な発信は受け取り、
ほかのお子さんが発する声や雑音は聞き流す、といったように
体に取り込む刺激を整理できない)
全ての刺激をとりこんでしまい、
刺激を受け入れる容量がいっぱいになってしまい、
パニックになってしまうという、お子さんがいました。

お子さんを別室に移動し、
静かな環境で様子をみると、あきらかに
おだやかになっていきました。

このようなタイプのお子さんの
どうにもならないツラさ、
刺激を調整することができないツラさを
理解できるように、また保護者の方と共有できるように
療育者は、日々、お子さんの行動を観察し
言語化していけるように知見を深めていきたいです。

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