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『フットボールドクター』マクアリスターがたまらない

2022年、スカローニ率いるアルゼンチン代表のW杯メンバーに選出。初戦サウジアラビア戦での出場はなかったものの、この試合はまさかの黒星。追い込まれた状況で迎えたGL2節メキシコ戦からスタメンで抜擢されると、中盤での抜群の安定感、「メッシと共にワールドチャンピオンへ」という決意感じる守備時の迫力。ボール保持、非保持で抜群の存在感を放った。そのまま決勝までスタメン出場を続け、アルゼンチンへ悲願の優勝をもたらしたのだ。

当時所属していたブライトンでは、既に絶対的選手としてプレミアリーグで躍動し、クラブ史上初のUEL出場権を獲得。ブライトンの歴史を前進させた英雄として、瞬く間に名門リヴァプールの10番を勝ち取った。25歳にして輝かしいキャリアを積み重ねるマクアリスターのプレーは、とにかくたまらない!

--なんで?なんで?の繰り返しで惚れ込む--

22/23プレミアリーグ序盤、マクアリスターのプレーを初めて目の当たりにした時、完全に一目惚れしたような気分になった。

その惚れどころとは

・ミドルゾーンでどんなに狭いスペースでも顔を出し続け、ボールを受ける。相手のプレスが不十分とみれば、すかさず前を向きボールを前進させる。
※2、3人に囲まれながら、相手の動きを見てバックパスをキャンセル→相手の逆をつきながら前を向いてボールを前進させるケースもあり、ギリギリで判断を変える能力、プレス耐性が備わっている。

・テンポ良く味方を使いながら、相手陣形にギャップが生じれば、すかさずそのスペースを見つけ出し、受け手出し手の両方。あるいはドリブルでミドルゾーン、アタッキングゾーンへ侵入することができる。また広い視野、上質なパスで長短のパスも操りゲームメイクも可能。

・アタッキングゾーンのかなり狭い密集地帯でも隙あらば前を向き、相手をいなしながらミドルシュート、もしくは数的優位のエリアを使いこなす。

・前線の動きだしを見逃さず、針の穴を通すような決定的なラストパスを繰り出す。

直近で言うと、チェルシー戦前半7分のヌニェスへのラストパスまでの過程。アーセナル戦前半12分のガクポへのラストパスはマクアリスターの魅力が垣間見える。

マクアリスターのプレーを見ていると
「なんでそこで前向ける?」
「なんで前を向いた直後にそのラストパスを送れる?」
「なんで圧力を感じてないの?」

「なんで?」を繰り返し、彼の虜になると既にその才能に惚れ込んでいて、マクアリスターを観ているとフットボールが簡単そうに見えてしまう。プレミアリーグという世界最高峰の舞台でさえも。

先日クロップ監督が『マッカはまるでフットボールドクターのようだ』とそのパフォーマンス、インテリジェンスを称賛したように、リヴァプールでもその魅力を随所に発揮し出している。できれば1列前のIHで、よりゴールに近いエリアでの巧みなプレーを見たいのが正直なところだが(遠藤選手もいるしね!)、私が今最推しといえるマクアリスターのプレーはこれからも必見だ!

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