緑酔園の社長

埼玉県草加市で植木屋をしている株式会社緑酔園社長のブログです。

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最近の記事

除草を楽しむ。

すっかり春本番となり、若葉が萌え、優しい緑が溢れる季節になりました。 そうなると、雑草も勢いを増してきます。これからは草との戦いが始まりますね。 気温が上がり、取り除いても取り除いても生えてくる草たちは、本当に厄介な存在です。 私は、物の見方を変えることで、物事の意味や価値が変わると考えています。除草作業も、見方を変えて楽しみに変えてみてはどうでしょうか。 まず、お風呂に水を溜めておきます。暑い中での除草作業は、汗だくになりながら一心不乱になれるので、心を無にして作業す

    • 桜について考える。

      春になると、桜の美しい花が至るところで咲き、私たちの目を楽しませてくれますね。 染井吉野はよく目立ちますが、よく見るとさまざまな種類の桜が植えられており、花の時期が少しずつ異なり、春の季節を楽しませてくれます。河津桜から始まり、その後陽光桜や安行桜が咲き、染井吉野や大島桜が満開になり、最後に里桜が咲きます。そのため、約2ヶ月間にわたってさまざまな桜が咲いていると思います。 花が咲き終わった後の桜は、しばしば桜の木と認識されなくなり、枝が邪魔だとか鬱陶しいと言われることがあ

      • 推しの庭。

        日本には数多くの庭園があります。現代日本一は?と聞かれれば島根県にある「足立美術館」をあげられる方も多いと思います。しかし古くから作られた数多くの名庭園があるので、日本一を決めるのはとても難しいです。 そして庭というものをどこまで広げて考えていいかによって、解釈が変わってきますが、国立公園も公園というジャンルにおいては庭ですし、お寺や神社も参道や敷地もすべて含めて庭と考えるかによっても変わってくると思います。 私の庭の定義は「意味を持たせた空間」だと考えているので、国立公

        • 意外と教科書は読み返さないものです。

          教科書は学生時代や試験を受けるときには読みますが、それ以外のときは、なかなか読まないと思います。特に資格試験の場合は取得後に読み返すことは少ないと思います。 私は普通科の高校に行っていたため、各造園学科の教科書の内容はわかりませんが、造園技能士の試験講座を受ける際に配布される、造園組合連合会が発行し厚生労働省職業能力開発局能力評価課が監修している「造園施工必携」という本があります。 これは内容がとてもいいのでこれから植木屋を目指す人にはぜひ読んでいただきたいです。造園施工

        除草を楽しむ。

          金銭感覚を直したい・・・

          私は2024年で46歳なので、失われた20年(30年)のど真ん中世代です。 90年代半ばからデフレが始まっており、デフレ時期の価値観でほとんど生きてきました。 2024年現在、吉野家の牛丼の価格は¥468(税込)でマクドナルドのハンバーガーが¥170(税込)です。下記は牛丼とハンバーガーの価格の推移のグラフです。 60年代は物価が今よりずっと安いので価格が安いのは当たり前ですが、牛丼の価格は上げ下げが繰り返されていて350円位が中央価格帯なのかなと思います。現在の価格は円安

          金銭感覚を直したい・・・

          私の見てきた就職氷河期時代

          私は1978年生まれで2024年現在で46歳です。 高校卒業し、1997年に海上自衛隊に就職しました。一般的に就職氷河期は1993年~2005年と言われています。そのため私は就職氷河期の初期世代です。人によって見え方や感じ方が違うので、これは私から見た就職氷河期の時代の話です。 私が高校を卒業する1997年は就職先がどんどん減っていました。とは言ってもまったく就職先が無いわけではありませんでした。人気の就職先は、採用する人数が少なく、3K(きつい、きたない、きけん)と言われ

          私の見てきた就職氷河期時代

          私の好きなもの「古代史・陰謀論」

          私は「歴史」が好きです。 歴史の中でも古代史が好きです。というのも、昔過ぎて細かいことがよくわからないため、好き勝手なことを言えることがいいと思っています。 ジャンル的には歴史好きというより「陰謀論」に近いかもしれません。 きっかけは埼玉県鴻巣市に生出塚埴輪窯跡(おいねづかはにわかまあと)という遺跡で、これは5、6世紀ごろにあった埴輪の生産工場です。 とても大規模な工場で、千葉の市川や横浜の緑区からも鴻巣で作られた埴輪が出土しています。 ということは、各地に工場が鴻巣にある

          私の好きなもの「古代史・陰謀論」

          造園業の目指す目標

          またレポートから抜粋します。 なかなか業界全体が活性化する施策を考えるのは難しいです。 しかし未だに業界が何かをしているようには映りません。全員とはもちろん言いません。素晴らしい方たちもいます。 最近私の私感ですが、会社に属せず個人事業主になっている植木屋が多くなって来ている気がします。 植木屋は初期投資がかなり少なく始められます。そして現在は人手不足のため仕事は困りません。個人事業主は時間に融通が利き、特に営業をしなくても知り合いの会社に仕事ないですか?と声をかけると大

          造園業の目指す目標

          植木屋の価値について考える-3

          またレポートの転載になります。 やはり商売の本質は人との関わりだと思います。人にどう思ってもらえるかを考えることはとても大事だと思っています。 今はWEB上でのアピールや、システムを簡素化するなど様々な新しい対応が必要となりました。私自身の生活が変わっていっているということは、お客様の生活も変わっているということです。 常に新しい意識を持って、これからも励みたいと思います。 次回がレポートの転載の最後になります。造園業の目指す目標を書きたいと思います。

          植木屋の価値について考える-3

          植木屋の価値について考える-2

          価値とは何かを考えたいと思います。 また10年前のレポートから引用します。 私は落語が好きでたまに聞きます。落語ファンは怖いので、すぐに鋭い目つきで「へー誰が好きなの?」と聞かれます。どうやらそこで色々判断されるみたいで、例えば新旧笑点メンバーの名前を出すと鼻で笑われる気がします。 私は落語のお話が好きです。そしてそれを演出し表現して全く別のお話してしまう噺家さん皆さんが素晴らしいと思っています。 なので誰々の文七元結が良いとか、駄目とか、あいつは下手だとかはラーメン屋の評

          植木屋の価値について考える-2

          植木屋の価値について考える-1

          10年前の私の植木屋の価値についての意見です。 客観的に読み直すと、尖っている文章だなと感じます。「植木屋は馬鹿ではできない」のくだりがありますが、この言葉は天才バカボンでバカボンのパパの職業が植木屋であり、赤塚不二夫先生がフォローのためにいった言葉が広まったのではないかと今は思っています。 価値というのはとても曖昧で難しい概念だと思います。価値は市場が決めることであり、自分でどうこうするものではないのはわかっていますが、欲しいという人々の欲求がお金に結びつくのだろうなと

          植木屋の価値について考える-1

          造園業の低迷についての考え

          10年前の私の造園業の低迷についての意見です。 自分のことですが、結構手厳しく書いています。 中段にある手形取引による長い決済期間などの部分はここ10年で結構改善されている印象があります。しかし3次、4次請けはまだ改善されていない気もします。私の印象論ですが、やはり多くは10年前と現状はあまり変わっていないと思います。価格以外での競争力のある造園会社はそんなに多くない印象があります。 自分で読んでいてちょっと申し訳ない気持ちになります。 少し前から言われ始めた「失われた2

          造園業の低迷についての考え

          造園業の現状について

          上記は造園工事業の従業者をグラフにしたものです。 2004年から減少傾向が続き、2018年から回復傾向に向かっています。私の実感としては急に造園従業者は増加していないと思うので、これは仮説ですが、今まで計上していなかったシルバー人材センターの人員を統計に加えたのではないかと考えています。 10年前に誰に見せるわけでも無いのですが、書いていたレポートがあるのでそれを転載します。2014年に作成したものなのでデータが古いです。 工事完成高(売上)の推移は 令和2年度は6,9

          造園業の現状について

          植木との付き合い方

          私達植木屋は、人と身近な緑地を作りその緑地の管理をしています。 公園や庭、神社やお寺、街路樹などなど。一見すると自然環境を作り環境に貢献しているように思いますが、私の意見は逆で、環境破壊をものすごくしている職業であると思っています。 例えば春先になるとわかるように、都市部では異常な数のサクラが咲きます。山の広葉樹林を見てみると、ヤマザクラは山一面を埋め尽くすほどの量などはなく、数えられそうな程度の数があります。 そのため都市部緑化には植物に非常に偏りができています。これによ

          植木との付き合い方

          植木屋という呼ばれ方が好きです

          造園業ではいくつか職業の呼ばれ方があると思います。地方によって違うこともあるかと思いますが、関東では「植木屋」「庭師」「作庭家」「造園工」「ガーデンデザイナー」などなど色々あります。自分で呼ばれ方を創作する方もいるかと思います。私はその中でも植木屋という語感が好きです。 建物は総合芸術だと私は考えています。そして建設業の職人の中でも植木屋はかなりアーティスト寄りの職人だと思います。庭も、もちろん建物の一部なのですが、単独で最初から最後まで仕上げることになるので少し毛色が違う

          植木屋という呼ばれ方が好きです

          自己紹介ー3

          私は埼玉県桶川市で生まれ小中高と地元の学校に通いました。 私は勉強も運動も得意ではなく、友達とたわいのない話をしながら、毎日を過ごしていました。高校を卒業後、家を出たいという思いから海上自衛隊に入隊しました。 勤務地は横須賀で、2年ほどでやめてしまったのですが今となっては貴重な経験でした。 自衛隊に勤務しているときに一冊の本と出合いました。「ソフィーの世界」という哲学の歴史を読みやすく説明した本で、西洋では人がどういった思考をして今に至っているかが書いてありました。 私はその

          自己紹介ー3