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週末読書メモ3. 『1on1ミーティング 「対話の質」が組織の強さを決める』

(北海道十勝の農家6代目による週次の読書メモ)

1on1を一躍有名にした「ヤフーの1on1」の第2弾。

前作も良かったですが、本作も一読の価値がありました。


前作は1on1とはそもそも何か、どのように行うべきかに主眼が置かれていましたが、本作は著者が1on1の本質を更に深ぼっていきます。

前半部分の各社の取り組み事例は、自社が実施する際の参考になります。

特にPanasonicにて、あらゆる手段で導入と定着のハードルを下げていった様子は是非応用していきたい内容でした(机にポップな張り紙を置く、全社の実施率・継続率を見える化する等)。


そして、後半の場外効果と専門家との対談は、前半以上に示唆に富んでいるので必読でした。

自分自身も含めて、実際に1on1を取り組んでみると、その効果の高さを実感します。

しかし、1on1がなぜここまで素晴らしいのかを言語化することは、意外と難しかったりします(なので、普段の会話や面談との違いを社員に説明しづらく、導入が結構たいへん…)。

本書では、専門家の方が1on1にある本質を学術的な知見と紐付けており、目から鱗が落ちます(いくつかの内容を下の抜粋部分に記載)。

1on1も人材育成・組織開発に繋がる施策であり、その原理原則は同じだと。

手法だけ知っているのと、原理原則まで知っているのでは、その活用・応用具合が大きく変わってくると思います。


ニュートンは「私がかなたを見渡せたのだとしたら、それはひとえに巨人の肩の上に乗っていたからです。」と言ったそうです。

1on1の良さだけでなく、先人の研究を学ぶ価値、物事の原理原則を学ぶ価値を改めて再確認できる良書でした(1on1は、きっと農業界の人材育成や組織開発を前進させる一助にもなるはず)。


【本の抜粋】
なぜ、1on1を通じて、部下の話を聴くことが信頼を高めることに繋がるのでしょうか。それは元来、人は話を聴いてくれる相手には心を開くものだからです。

今のビジネスは、かなり抽象的になっています。戦略策定とか組織づくりとか。そうしか抽象的な話をするときには、伝統的な徒弟制度生だけでは対応しきれなくて、自分の考えていることをしっかり言語化させる「アーティキュレーション」、自分と他者を比較しながら評価することを促す「リフレクション」を行い、さらに新しく自分の力で探索させる「エクスポラレーション」と呼ばれる指導が必要となります。

1on1も、経験学習サイクルを回すだけではダメなんですよね。「どうなりたい」「どうありたい」みたいなところと、「つながり」を意識させるとうことが必要でしょう。

部下は、たぶん1on1の前日ぐらいから頭の中で、明日はどんな話をしようかって考えだすと思っています。それが一つの学習プロセスに通じているのでは、と。

他人はコントロールできないんです。だから自分をコントロールするしかないんです。

優れたリーダーを調べていくと「スモールトークがとてもうまい」と言うんです。

育むというのは、自分から殻を破るというのかな、ちょっと推したり引っ張ったりして、考える力を引き出すということでしょうか。

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