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映画は役者のLIVE感を感じさせる:「君の膵臓をたべたい」

実写映画「君の膵臓をたべたい」
僕は、この映画は
「役者のLIVEの魅力を感じさせる」
と思うのですが、皆さんどう思いますか?

1.「キミスイ」は心を清めたいときに 観返したくなる映画

「キミスイ(君の膵臓をたべたい)」は、
話題作なので、知っている人も多いでしょう。

重い病の女子高生と
それをただ一人知ってしまった高校生男子の
ピュアロマンスです。

観ていて安心できる予定調和、
適度に予想外の展開もあり、
疲れずに心地よく観ることができます。

観た後、清々しい気分になれるので、
気持ちが疲れているときに、観返したくなります。

このストーリーそのものも、もちろん大好きなのですが
僕が、この映画を特別視するのには、別の理由があります。

2.リアル高校生にしか出せない魅力

僕が、この「キミスイ」に面白さ以外に魅力を感じる理由。

それは、浜辺美波さんの
「この時期にしか出せない魅力」
が生かされた作品だと思うからです。

この「キミスイ」は「高校生ならでは」の演技や心理描写が
必要な作品だと思います。

ドラマや映画において、
成人した役者が高校生の役をやることは多々あります。
もちろん、成熟した演技で良い役に仕上がっていることが
多いのも理解しています。

しかし、この「キミスイ」は、
「高校生のリアル」が感じられるほどに魅力を増す
ストーリーだと思うのです。

演技ももちろんなのですが、
極論、顔の幼さや肌のツヤなどの、外見の部分も含めて、
「高校生」らしくあればあるほど、感情移入ができる。

そんな映画だと思います。

「キミスイ」の公開は2017年なので、
当時の浜辺美波さんは16歳か17歳。
「リアルな女子高生」の年齢です。

そんな「リアル女子高生」の浜辺美波さんが、
演じたからこそ、他にはない魅力を感じる作品に
なったのではないかと思っています。

3.LIVE感が実写映画の魅力

この映画を観て、僕が感じたのは
「実写映画には、その時にしか出せない魅力が詰まっている」
ということです。

比較するに、「アニメ」のキャラクターは歳をとりません。
声優さんの年齢による変化はあるにせよ、
アニメのキャラクターは現実の時間に比例して歳をとることなく
同じビジュアルで居続けられます。

この「不変性」が「アニメの魅力」といえるとも思います。

映画の役者さんは歳を取ります。
仮に同じ映画のリメイクがあったとして、
同じように同じ役はやれないでしょう。

同じ役者さんであっても、
その時の演技は「その時の本人」にしかできない演技
なのです。

役者さんの、その時にしかできない正に、
「一瞬の閃光」
のような貴重な演技を収める実写映画。

アニメの「不変性」とは、真逆の「刹那性」。

そういう「LIVE感」溢れる役者の生き様
込められているからこそ、
実写映画は強烈な輝きを放つのではないか…


「君の膵臓をたべたい」は、
そんな実写映画の魅力を再認識させてくれる
作品だと、僕は思っています。

「わざとらしい台詞回し」が
気になる方もいるかもしれませんが
一度、ピュアな気持ちで観てみることを
おススメします。

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