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比べることは、かんたんだから

数字は、苦手だ。


たくさんの人が数を追いかける。
数を気にする。
数がその人自身を表すと言う。

数字が、数字が、数字が。

正社員時代もそうだった。
「数字を出せ」「利益が」「売上が」

大切であるという事実もあるけれど
僕は数字が苦手だった。

数字の論理に面と向かって立ち向かう勇気がなかった。

文章を書いても、PVが数字として現れる。
どれくらいの人に読まれたのか。
どれくらいの人がリアクションしたのか。
どれくらいの人が読んでも何も反応を示さなかったのか。

また数字を追いかけそうになる。
特に文学フリマが近づくにつれて
出展する人たちが発信する数も増えていき
多くの記事を目にすることが増えた。

比べることはかんたんだ。
実にかんたんだ。
息をするのと同義語にすら聴こえる。

自分の起点は、そこにはない。
それをちゃんと、言い聞かせる。
少しでも数字を気にしてしまったら
僕がこの数か月でゆっくり覚悟を持って進んで紡いだものを
自分自身の手で破壊してしまう。

それは望んでいない。
そんなことは望んでいるわけがない。

何が大切なのかを、思い出そう。
自分にとって、何が大切なのかを。

息を吸って、呼吸をして、余白を感じて
確かに僕はここに在る。

5月19日まではやり切って
またそこから打ちのめされるなら、打ちのめされればいい。

でもそれまでは、自分が紡いできたモノを持って
ちゃんと等身大の自分で、やり切ること。

震える足で、震える手で、小さな声で
それでも僕は、この物語を紡いでいく。

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