自分のこと観劇録Part2

 こんにちは、亀山真一です。
 連載が佳境を迎えているところですが閑話休題、僕の脚本で公演が行われる演劇同好会のもとへ行ってきました。「はりとら」を通して自分の脚本が上演されるのは2回目です。わーい。

 今回の舞台は八王子、高尾山のふもとと呼べるようなところにある学校です。
 演出さんが「こんなところまでわざわざ」とおっしゃっておりましたが、僕は大学も八王子市内でしたし京王線には乗り慣れているので遠いとは感じませんでしたね。ただ、駅員さんの連絡ミスなのか、途中一人で電車を乗り換えなければならない事態に遭遇しちょっとだけ焦りました。
(それでも京王線は車椅子への対応がいい方だと思います。僕個人の体感ですが、都内の鉄道各線の車椅子対応はざっくり「都営線→私鉄のいいとこ→東京メトロ→私鉄のそうでもないとこ→JR」の順に評価していまして、京王線は「私鉄のいいとこ」の1つです。)

 駅の出口で部長さんが出迎えてくれました。そこからの移動距離は短いものの、アップダウンがあるし小雨も降っていたのでありがたかったです。
 到着時刻が開場前だったので表でしばし待機、すると中から歓声が。
「実際の作者さんが、意外だったので」
 的な説明を会場から出てきた部長さんが言うから、いったい僕のことがどう伝わったのか不安でなりませんでした。顔を合わせて「これ」で、がっかりしなかったかしら……?

 さて、今回の演目は『こちら出雲恋愛相談所』です。
 出雲大社におわす大国主命様が参拝客の縁結びを叶える和風ファンタジー……の、体裁をしたラブコメディ。伊勢の天照大神様にいいところを全部持っていかれた大国主命はだいぶ卑屈になってしまった、という設定でずっと社殿でゴロゴロだらだらしています。
 これは僕自身が舞台に立ちたかったから書いたキャラクターでもあったので、健常者が演じると動きに制限かかるかもと少し不安でしたが、杞憂でしたね。ゴロゴロしたい奴は元気でもゴロゴロしてるんだなあ(笑)

 大国主命の秘書である因幡白兎も、神使であるネズミも基本的に人型なのですが、あのウサギ耳は何だよ~。可愛いじゃないかよ~。僕らで公演立てた時と全体的に衣装の雰囲気が違っていて、そこが面白かったです。
 ……と、言っておけば大丈夫だろうか。内容に対して面白かったと言うと手前味噌になってしまうので感想が難しいです。加えて、何か言おうとするとダメ出しになってしまう僕の反射的語彙力。

 例えば、お転婆姫様の演技。
 役者さんにどうでしたかと聞かれて「すごく可愛かったけど、もう少しツンデレのツンみたいなものを出しても良かったかな?」ととっさに答えてしまいました。確かにそう思ったけれど、逆に言えば浪人に対してすごくいい感じに照れてたんですよね。僕が演出した姫は「勝気でお転婆」というキャラクターが強くて片想いのくせに浪人を尻に敷いていたけれど、好きな男の前では今回の彼女のようにしおらしくなるのが自然なのかもしれない……。
 そういう考察が家に帰って脚本を読み返さないと出てきません。情報処理速度なのか言葉のストックの仕方なのか分かりませんが、語彙力の反射神経を鍛えたいなとつくづく思いました。

 そう言えば、スタッフの中に足を引きずっている男の子がいて、しかも会場の隅に彼の車椅子が片付けてあって「お!」と思ったんですよ(そしてアップダウンがあるからと部長さんが自ら駅まで迎えに来てくれたことにすごく納得しました)。彼が終演後に「格好いいですね」と同じノリで「それ、どこの車椅子ですか?」と僕に話しかけてきて「商品名しか分からないけどsuaiって奴」とこちらも返しているのが演劇の会場だったのが嬉しくて勝手に書いてしまいました。
 何せこの脚本、僕が舞台に上がることを念頭に書いたんですもの。世の中、車椅子なんか気にしない演劇中毒者がもっと増えればいいと思います。

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亀山真一

学校行ったり小説書いたり演劇やったり自由に楽しく生きている物書き志望。ジャンルはざっくり「若者が青春してる話」が多いでしょうか。大学の卒業制作でもある『勇者と魔法と歌声と』が文芸社より出版されているのでnoteを読んで面白いと思った方はそちらもチェックしていただけると嬉しいです。
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