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長く居たいと感じさせる内装

入り口。

 個展開催中のあまねや工藝店に在廊し、オーナーのお話しを伺う中で、外装のこだわりはもちろん、その内装への独自の視点も知りました。
 例えば写真の上の方にぶら下がっている木の枠のようなもの、これははじめただの装飾かと思っていましたが、そうではありませんでした。

中から見るとこんな感じに見える。

 なんと、外に走っている電線を視線から遮るために横の線を入れたくて、わざわざ作ってぶら下げて時々塗り直しているとのこと。そのこだわりに驚きました。窓から見える景色を内側から調整するという発想。京都の町屋だと簾などになるけれど、和風に寄りすぎることも避けたかったとのことで、そこにも無国籍に良いものを扱う店の美意識が反映されていました。

壁は西洋漆喰。

 西洋漆喰で塗られた壁は、光を複雑に反射し、刻一刻と変化する陰影の表情を掬い取って見せてくれます。

花器は古いガラス瓶や陶器。過度な飾り気はないですが、視線を邪魔しない。花台は韓国の古いお膳。
2階の床はココヤシで編まれた絨毯。

 このココヤシの絨毯は足裏に触れる凹凸がとにかく気持ち良い。一度敷けば一生使えそうな頑丈さがありながらも優しい雰囲気もある。床を踏んでいたいという欲というものがあることを意識しました。
 店で量り売りもしているとのことで、かなり欲しいと思ってしまった・・・。

 空間を作るということについてとても興味が惹かれました。

齋藤悠紀個展_進化する樹木

お問い合わせ:
あまねや工藝店
6/14(水)〜7/2(日)月曜定休。
福岡市中央区平尾1-12-2
電話092(526)0662

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