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子育てのゴールとは?

皆さん、こんにちは☀️

日本キッズコーチング協会認定キッズコーチング®エキスパートの小林咲子です😊


こちらのブログでは、キッズコーチングのメソッドや実践例について書くことが多いのですが、フランス関連の情報についてもご紹介しています🤗


といっても、専門的な話は一切ございませんので、いつものように肩肘を張ることなく、お読み頂けたらと思います🙆‍♀️


本日はフランスの社会通念についてご紹介しつつ、それに対する私見と、「思いやり」について触れていきます🇫🇷

下記の流れで進めて参ります🗒️


【誰が取るべき責任?】

ところで…


私は、何年も給与支給に携わる仕事をしています💴そのような、人が直接手にするお金の仕事をしていると、時として、人間の性(さが)の部分を垣間見ることがあります😅


賞与や給与のベースアップや団体交渉などは別として、日本では職場内で表立って個人の給与アップを主張する人は滅多に見かけません(ましてや、正当な補助金申請ですら手付かずになることもままあります🫢)。これには、お金に関する個人的な主張に対して、どこからともない恥じらいがあるからだと思います。



ところが、文化の異なる私の職場では、全く異なる様相を呈しています😲


例えば、給与の前借り要求。


それも、

病気や災害などのやむを得ない事情

ではなく、

休暇を過ごす費用が足りない

といったような、少々はばかられるような事情でも、平然と主張する人がいます(もちろん人にもよりますし、貯金に対する考え方の違いもあります) 🫢

「Mettez-vous à ma place ! (私の立場に立って考えてみろ!)」

と怒りをぶつけられたこともあります💦


また、このように正直で純粋な主張ならまだしも、お涙ちょうだいと言わんばかりに、少し演技がかった主張を受ける事も…(何度も言いますが、みんながみんなそうではありません)。

「私には三人も子どもがいるのよ…」
「子どもは私立学校に通っているんだ…」

それらはもちろん”事実”だとは思います。


ただ、考慮すべき事情かというと、私は少し首を傾げてしまいます。なぜなら、上記事情により不平等な扱いを受けるなど、不条理を強いられている場合は別ですが、どちらも


個人の選択と決断によるもの、
=個人で責任を取るべき事情


だと思うからです。

子どもを3人作ると決めたのも、子どもに私立学校を選択したのも、本人の決断です。

【連帯と思いやりの精神】

ところが、経営陣の判断にもよりますが、上記のような主張にも柔軟に対応する場合があります。

(※ただし、日本の労働基準法で給与の前借り(未就労分)は禁止のため、給与の前借り以外の方法にて対応。)


これには、フランスの「ソリダリテ」という精神が深く関わっているように思います。

直訳は、連帯や連携

具体的には、


人権が尊重されるように互いに協力し合うこと


コロナ危機ではマクロン大統領の演説で、医療従事者への思いやりの精神や、皆で連携してこの危機を乗り越えようとの意味合いで、「ソリダリテ(連帯)」という言葉が使われました。


皆で危機的状況を乗り越えられるように、または、経済的困窮により、受けるべき教育や医療行為が受けられない状況を回避する為に、とても大切で重要な考え方です。

【連帯の最終ゴールとは?】

ただ、ここには「落とし穴」があると思います🕳


それは…
「連帯」の最終ゴールが「自立=独り立ち」であることがしばしば見落とされていることです。


個人や社会の独り立ちをサポートするための「連帯」であり支援だったはずが、盲目的で一時的な、個人の利益の追及をサポートしてしまうことで、いつしかそれが「当然」の権利とされ、なされない時には「不満」を、なされる時にはそのサポートへの「よりかかり(=依存)」を発生させたりします。


あくまでゴールは自立をすること。その支援として「連帯」や「思いやり」が発揮されるはずです。そして独り立ちできた暁には、今度はその人/社会が、別な人/社会への支援ができ、支援の輪が広がり、個人としても社会としても成長していくことができます。


それにも関わらず、「連帯」や「思いやり」を盾に、自己の利益ばかりを主張する。これを受け入れては、せっかくの「思いやり」が、「甘やかし」となり、個人や社会の自立に寄与せず、むしろ依存を生むという、本来の目的とはズレたものとなってしまいます。

【子育ての最終ゴールとは?
〜未来のためにできること〜】

5歳ごろの子どもは、人との助け合いを通じて、「思いやり」の心を育てます。皆で互いの成長を目的に、連帯感を持って協力することが、この時期の子どもの心の発達にとても重要です。「甘やかし」とは異なります。


そう、大切なことは、


自分と相手の成長、ひいては社会全体の成長
につながる「思いやり」の心を育むこと。


そして、キッズコーチングでは、子育ての最終ゴールもまた「自立」であると考えます。自分で考え、行動し、やり抜くこと。そのための「思いやり」なのです。


(※ここ数回の記事で、5歳ごろの子どもが経験する心の発達「思いやり」について書きました📝詳しくは下記をご参照ください⏬)


今、私たちが、将来を担う子どもにできることは、

成長を見据えた「思いやり」を発揮し、
「自立」に向けて導くこと

そして、

個人と社会の成長に向けて「連帯」する姿を、
率先して子どもに見せていくこと

ではないでしょうか🤗


最後までお読み下さり、ありがとうございました😌


🔸フランス共和国大統領エマニュエル・マクロン氏の声明(2020年3月12日)全文
Déclaration de M. Emmanuel Macron, président de la République, sur la lutte contre l'épidémie de COViD-19, l'engagement des personnels soignants et la protection des personnes vulnérables, à Paris le 12 mars 2020.
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