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#15 毒親育ち。世間の常識と戦う①

常識① 親は大事にするもの

これはもう毒親育ち全員が戦っている世間の常識第1位だと思う。
どんな親だろうが親は親。親は大事にするものだと考える人たちのなんて多いことか。

それだけ幸せに育ってきた人が多いということかもしれない。それはそれでよいことだが。

世間は悪気もなく、親は大事にしなきゃ、と平気で言ってくる。

1人で大きくなれたわけではない、育ててもらったんだから。親は大事にしなきゃいけないんだよ。と。

これが大きな間違いだ、と声を大にして言いたい

自分で産むと決めた子供。親には子供を育てる義務がある。

民法(明治29年法律第89号)
(監護及び教育の権利義務)
第820条 親権を行う者は,子の監護及び教育をする権利を有し,義務を負う

教育基本法(平成18年法律第120号)
(家庭教育)
第10条 父母その他の保護者は,子の教育について第一義的責任を有するものであって,生活のために必要な習慣を身に付けさせるとともに,自立心を育成し,心身の調和のとれた発達を図るよう努めるものとする。

文部科学省:家庭における教育・子育てに関する法律の規定(抜粋)

法律からいわせると親が子供を育てるのは当たり前の義務。

自分が義務を果たしたからと、子供に大事にすることを当たり前に求めるのはおかしい。

しかも毒親は、心身の調和のとれた発達を図るよう努めていない法律違反じゃないか。

そもそも、感謝は誰かに言われてするもんじゃない。子供から自発的に、感謝して大事にしたいと思ってもらえる親になればよいのではないか。

問答無用で子供は親を大事にするもんだ、という理論は間違っている

そして、自分の考えを押し付けないでほしい。

価値観の違い

仲の良い事情を知る友人なら、分かってくれる人もいるだろう。

やっかいなのがママ友、会社の同僚や上司、という距離感がある大人たちだ。当たり障りのない世間話をする人たちとの付き合い方が難しい。

親とうまくいっていない・・という事実を知ると、最悪だと説教する人が出てくる。面倒見がよいといわんばかりに、根掘り葉掘り聞きたがって、おせっかいを焼こうとする人もいる。

親を大事に思えない人は間違っている、人間として冷たい、おかしいと言わんばかりに。

普通の家庭に育った人には理解できない世界があるということを知ってほしい。自分の考えを押し付けないでほしい。

馬鹿正直に話をしても傷つき疲れることばかりだった。否定されるだけで、結局は何も得られないことを学んだ。

そして身につけたのは、

「親は大事にするもの」という人との付き合い方

  • そうだね、と同意に見せかけ話題が終わるのを待つ

  • 自分の意見は一切言わない

  • 根掘り葉掘り聞く人には、親とは最近忙しくて会っていないから、と論点ずらし話題を変える(夕飯何しよーとか)

  • だんだんと疎遠にする。自分に必要のない人と割り切る

価値観の違いなので、ひたすらスルーするのみ。
何も得られない時間はもったいないので早く終わらすに限る。自分は自分で守ろう。


いま親となり思うこと

私はいま二人の子供の親だ。

自分で子供を持つと決めたから、出来る限りの環境を整えて大事に育ててきた。当たり前のことだ。すごいことでもえらいわけでもない。自分で決めた道に責任をもっているだけだ。

それを感謝してほしいなんて思ったことは一度もない。

むしろ産まれてきてくれたことに感謝だ。こっちからの感謝しかない。
どうやったら、だから私のことを大事にしてくれ、という発想になるのだろうか。

私はいまだに世間の常識とずれているのかもしれない。でもこれでいい。

子供たちは感謝の気持ちを素直に表して伝えてくれる性格に育っている。ありがたいことだ。

子供には子供の人生がある。そこで幸せに過ごしてほしいと願う。


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