直せるか、よりも心配生きてるか やってて良かったジジイのチャリ屋[短歌 その8]
2022/05/04
ううああと言いながら死ぬ わけもなく わけわからない夢を見たから
好きだよ のひとつやふたつ言ってやれどうせ報われないのであれば
呼び捨てになったことなど嬉しくもなんともないと錯覚し、朝
2022/05/05
ニッコリと笑うアイツは19でポッケに忍ばすウィスキー・ボンボン
2022/05/06
春の陽がいちばんすきだ と言っていたのが嘘のようだろハルシオン飲む
時刻むただの腕輪だ意味なんてないけど無くっちゃそれはそれで嫌(や)
頭だけ起こして眺める万華鏡 外はこんなに明るいのにね
2022/05/07
皮膚までも橙色に燃やす陽の火の粉は届くあしたの月に
賑やかな宴会の中冷め切ったからあげ それでも淋しいなんて
歯磨いた髪乾かした目覚ましをセットした明日はきっと命日
パッキンの黒カビ見つめ3ヶ月、君に振られてひと月なのに
2022/05/08
証言録「寝てる君だけ殺めたいだけだったんだ」不眠の僕が
2022/05/09
ひとつだけ咲いてしまった花がいて
花いちもんめ あの子は要らん
2022/05/10
夜道でも街灯こうこう光ってら あいつがやくそく反故にしたから
そうすか、とマッシュヘアーの店員が顔綻ばせ ああ幸せだ
気まぐれで買ったりなんかしたからだ苦い思い出アーモンドフィッシュ
電話越し独り眺めた三日月が半月になって 早すぎだ 馬鹿
空腹と寒さと疲れで狂ってるぼくを眺める5日後の僕
2022/05/11
だりいな、と言いつつちゃんとやる君が好きだったんだ
きみだけなんだ
2022/05/12
気前よく減薬したはいいものの眠気が来ずに心ぽっきり
直せるか、よりも心配生きてるか やってて良かったジジイのチャリ屋
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