暴飲暴食にブレーキをかける|ファスティングのすすめ
毎日の食事が楽しみだという人は多いと思いますが、あえてそれを我慢してみることで新しい気づきを得ることができます。
どうやらそれを世間では「ファスティング」と呼ぶらしいのですが、僕は過去に胃を全摘出する手術をしているので、かつて無意識にファスティングをしていたことになります。
「絶飲食」と呼んでいましたが、この呼び方だと誰もやりたがらないでしょう。「断食」や「絶飲食」と呼ぶと苦行のようですが、「ファスティング」と横文字にすることで何故か健康習慣のような響きを発するから不思議なものです。
当時は治療のためやむを得ず食べることができなかっただけですが、その経験があることから、食事ができるようになった今だからこそ、年に何回かあえてファスティングをすることがあります。
食べられるようになったのに、なぜわざわざそんなことをするかというと、辞めてみることで気づくことが多いからです。
どの様なことに気づくのかと言うと「本来はあんなに食べる必要ないんだな」とか「本当はお粥ってめっちゃ美味しいんだな」とか、そういった些細な気づきを得ることができるのです。人は毎日忙しく過ごしているうちに、より脂っこくて高カロリーな刺激物を求めてしまっているものです。
そのため、「そろそろ食への感覚をリセットしようかな」といった気軽な感覚で行っているだけで、健康に対しての戦略的な意図はありません。
本来のファスティングはおそらく色々なルールなどがあるのだとは思いますが、今回は僕がファスティングをする時の独自のコツなどを紹介します。
実施するのは仕事がある平日の方が良い
ファスティングをする場合、いつ実施すればよいのかわからない方も多いと思います。
僕がおすすめするのは仕事がある平日に実施することです。休日にチャレンジしても達成することは難しいように思います。
想像してもらえばわかると思いますが、休みの日に有り余る時間のなかで手持ち無沙汰でいると、ついついお菓子などに手が伸びてしまうものです。
仕事という「作業」をしていることで手持ち無沙汰になることはなく、空腹も紛らわせることができるからです。
とはいえ、仕事の内容にもよると思います。クリエイティブな発想が求められる仕事をする時は栄養が足りずに、パフォーマンスに悪影響が出てしまうかもしれません。
しかし、仕事というのはそういった創造的な思考や意思決定、重要な判断が求められることもあれば、それらを経た後に作業をしなければならないフェーズが訪れるはずです。
そういった「作業的な仕事になる日」をあらかじめ見込んでおいて、その日にファスティングを実施すると良いでしょう。
仕事が終わったらさっさと寝る
ファスティングを実施した当日、何も食べないまま作業的な仕事を終えて自宅に帰ったら、趣味などに興じることもなくさっさと寝てしまえば、それだけでファスティングが達成できます。
食事をしないということは、食材を買いに行くこともなく、料理をすることもないし、食器洗いをする必要もありません。することはないはずなので暖かくしてさっさと寝てしまいます。
ここまで何も食べることなく過ごしてきているならば、布団に入ってしまえばもうゴールは間近です。
翌日の朝食を楽しみにしながら眠りにつく
ファスティングを実施する日に、ひとつだけ準備しておくことがあります。
それは、翌日の朝食となるお粥の準備をしておくことです。炊飯器や土鍋で準備してもいいですが、今ではレトルトで美味しいお粥が食べられるのでそれを買っておくだけで充分です。
そして、さっさと布団に入ることができたなら、翌朝目覚めたあとに食べる一日ぶりの食事の美味しさを思い浮かべながら眠りについてください。
何も食べない一日を過ごしたあとは、ドカ食いをしたくなりそうなものですが、この時に食べて美味しいのはお粥のような消化の良いものです。
このお粥を「美味しい」と感じることが、日頃の暴飲暴食にブレーキをかけることができる「気づき」です。一日我慢しただけあって、とても美味しいお粥になるため、それを楽しみにして眠りにつきましょう。
暮らしをリセットする
ファスティングをすることによって、今までの自分の食生活が食べ過ぎだったことや、現代の世の中が飽食の時代だったことに気づくことができます。
人間の本能や欲望をもとにして、資本主義社会はアクセルを踏み続けるように延々と商品を生産しています。消費者側は自発的にブレーキを掛けないと自ずと巻き込まれていってしまうのです。
物の多い時代だからこそ、こうして時々ブレーキを掛けることは、健康的な意味合いだけでなく個人の価値観に対しても良い影響を与えてくれるはずです。
忙しく過ごしているうちに感覚が麻痺してきている自覚がある人は、ぜひファスティングを試してみすことをおすすめします。
尚、本来のファスティングは様々な専門知識を基にしたハウツーがあるようなので、ここで紹介したノウハウは参考までに留めてください。
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?