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スポーツで応援していた選手が試合で負けた。
「越えられませんでした」
その選手がファンにSNSで報告した言葉を読んでグッときた。
応援し始めてまだ間もないけれど、その選手のインタビュー記事を読んで、その言葉に胸が熱くなる。なぜだろうか。

その選手は、他の選手よりもだいぶ遅くにそのスポーツを始めた。がむしゃらに練習してチャンピオンまで勝ち上がった。「人より遅く始めたぶん、自分には他の選手にはない経験がある」と、あるインタビューで答えていた。

41歳でライターの仕事を始めた自分の心にズシリと響く。人より遅く始めたのなら、追いつくことは難しくても、追いつこうと練習を重ねるしかない。あとは、これまでの自分を新たなフィールドで活かす術を考え、実行する。

これまで勝ってきて、今回は負けた。
そのリングに立てていることが、まず、すごいことなのだ。
負けたことは悔しいけれど、ここからまた、始まる。
辞めない限りは、続いていく。

何度も負けては立ち上がる。
戦うからには、負けたくはないけれど、それでも負ける時は負ける。
相手がいなくても、自分に負ける時もある。
これまでの負けてきた経験を思い出す。

こうして人は人の物語に、勝手に自分を重ねて熱くなったり、感動したりする。試合を見せてくれる選手、インタビューに答えてくれるインタビュイー、自分の人生を、生きざまを見せてくれる人に感謝だ。

いつの日か、この選手にインタビューすることができたなら、この負けが深い谷になっているのか、この負けが人生の転機となっているのかもしれない。

そこで感じたことや、動いたことが、今度は受け取った人の人生の一部になる。受け取らせてもらったから、私も書いておきたい。

誰かの役に立つかもしれないし、立たないかもしれない。
それでいい。体験して感じて書く。それが自分が生きていることの片鱗なのかもしれない。

また、彼がリングに立つ日を待つ。
そして自分もリングに立てるよう、練習を続けていく。

読んでいただきありがとうございます。 noteで出会えた奇跡に感謝します✨ サポートいただけましたら楽しい寄り道に使います。