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利休七則

茶道の大成者、千利休が、茶に関してどのような考えを持っていたかを今に伝える言葉。茶の湯とは「生き方」である。

原文

一、花は野にあるよう
一、炭は湯の煮ゆるよう
一、夏は涼しく
一、冬はあたたかに
一、刻限は早目に
一、天気にても雨の用意
一、相客に心をつけ候事

現代語訳

1 花は野辺に咲いているように活け
2 お湯が沸くように炭を配置する
3 夏は涼しくなるように工夫し
4 冬は温かくなるように手を掛ける
5 早目に準備を始め、慌しくならないように
6 いつ雨が降るか分からないので傘を用意する
  そのぐらい気を回して、不測の事態に備える
7 お客さまの考えていることを想像し
  常に先回りをして気を配る

解説

千利休 1522−1591

師にあたる武野紹鴎より20歳年下の千利休は、禅の思想を茶の湯に積極的に取込み、茶と禅の一体化「茶禅一味」を推し進めている。

利休七則は、文面では当たり前のことを書いているように見えるのだが、これを実践しようとするとなかなか難しい。たとえば「花は野にあるよう」と言われても、「野にある花とはこういうものだ」という確証を持っている人はまず居ない。多くの人は「野にある花」にそんなに興味を持っていないだろうし、勿論、理解しようともしていない。「野にある花」を理解するためには、長い時間をかけてそれを観察し、その美の本質を捉えた上で、自分の中の確固たる美意識として精神に根付かせる必要がある。そこまでしないと、「野にある花」を、茶室に再現することは難しい。「野にある花」という当たり前のものを再現するためには長い時間と絶えざる観察が必要になる。真理は日常の隣にあるが、いつも気づかずにその隣を通り過ぎているものだ。茶とはそのような通り過ぎていく真理と一つ一つ向き合い、美と徳を日常とすることであると、七則は伝えている。

利休七則は「当たり前のことを当たり前に実行することの難しさ」を問い掛けているものであり、いかに普段の自分が自己顕示欲や嫉妬心、その他の欲に縛られているか、気付きを与える効果がある。

つまり、茶の湯とは「生き方」そのものである。

超訳

“ 色風七変化  G-O-D RIKYU ”

斬首上等 生ける明星 無比の宗匠 利休登場

花が在る 湯気が立つ
なんとなく ただ過ぎて行く
暑くなる 寒くなる
それとなく また変わり行く

花が在る 湯気が立つ
なんとなく ただ過ぎて行く
暑くなる 寒くなる
それとなく また変わり行く

茶会

晴れた日には君が待たぬように
雨が降れば君が濡れぬように
優しさなら気付かれぬように
愛を愛と悟られぬように

色不異空 我が名は利休 そう
空不異色 七則 Make Your Soul
色即是空 我が名は利休 也
空即是色 七則 Brake Your World

そこに有る そこに皆無
気付かずに 皆過ぎて行く
俺が至る またすれ違う
出会えぬまま 忘れられて行く

そこに有る そこに皆無
気付かずに 皆過ぎて行く
俺が死ぬ 君が死ぬ
当り前に 忘れ去られて行く

世界

晴れた日には君が待たぬように
雨が降れば君が濡れぬように
優しさなら気付かれぬように
愛を愛と悟られぬように

色不異空 我が名は利休 そう
空不異色 七則 Make Your Soul
色即是空 我が名は利休 也
空即是色 七則 Brake Your World

斬首上等 生ける明星 無比の宗匠 利休登場
斬首上等 生ける明星 無比の宗匠 利休登場



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